第697回 耳鳴りの改善 その2

今日11月26日は「いい風呂の日」だそうで、昨日は地下鉄銀座駅構内に伊豆の温泉が運ばれてきて簡易足湯スペースがオープンしていました。有楽町のチャンスセンターで年末ジャンボを購入して帰宅途中のご老人夫妻が気持ちよさそうに足湯に浸かっていましたね。

さて、今日も耳鳴りの改善についてです。
①マグネシウム
亜鉛同様、耳鳴り症状を持つ人の多くがマグネシウム不足であるという研究報告は少なくありません。マグネシウムはグルタミン酸の拮抗物質で、このグルタミン酸は神経機能には必要であると同時に、過剰な場合には神経受容体にダメージを与えます。住環境において常時大きな騒音にさらされている背景からくる耳鳴りの場合、聴覚の受容器が慢性的にグルタミン酸を過剰に放出し、聴覚神経の受容体にダメージを与え耳鳴りを引き起こすことがあります。耳鳴りの人でマグネシウムの体内蓄積量が低い場合にはグルタミン酸の過剰放出が背景にある可能性があります。

②サリチル酸
アスピリンの構成成分であるサリチル酸が耳鳴り症状を誘発する研究報告がありますが、その原因については明確にはなっていません。今までの研究報告を見る限りでは、サリチル酸によってアラキドン酸が抑制され、耳鳴りを誘発する可能性が考えられています。痛み止めとしてアスピリンを飲んだ後に耳鳴りの症状が現れる人は意外に多いようです。


③水銀の過剰蓄積
水銀の蓄積が神経の働きに影響を及ぼすことは多くの研究によって明らかになっていますが、聴覚神経の働きもその1つです。少し前まで虫歯の治療で水銀が配合されたアマルガムが広く使われていましたが、このアマルガムから蒸発する水銀が体内に蓄積することによって耳鳴りを引き起こす可能性も報告されています。

次回は改善のための栄養摂取について・・・
by nutmed | 2009-11-26 13:08