第764回 セリアック病 長期継続テーマの意図

今日は2回目の投稿になります。

読者の方から、「ここ最近のブログでは食物過敏症とセリアック病のテーマを継続されていますが、もう少し現代人の食生活に身近で、健康作りにためになるテーマを取り上げてもらえませんか・・」というメールをいただきました。確かに今年の2月15日から1カ月以上もこのテーマを続けてきていますので、マンネリ化を感じている読者の方もいるかもしれないですね。ただ、私が今までになくこのテーマを長きにわたって継続しているには理由がありまして、日本人の老若男女の多くが、日常生活の中で見過ごしていたり、無関心になっているような様々な症状や体の悩みの原因に、食物過敏症やセリアック病様の状態、つまり「吸収」という人間の重要な働きにかかわる背景が少なからずあると考えていることがあります。これは私がアメリカでの勉強をして戻ってきたときからで、神尾記念病院や青山外苑前クリニックやカウンセリングのクライアントさんを見ていても、その思いは益々強くなっています。
血液や尿の検査では何も異常はでてこないのに、明らかに自覚できる症状があるような、いわゆる不定愁訴と言われている症状(慢性的な疲労、不眠、めまい、体重の増減、頭痛、手足の冷えや痛み、湿疹、じんましん、アレルギーなど)や、低血糖、うつ症状の全てではないものの、その多くにセリアック病の原因となるような腸における吸収の異常がかかわっている可能性が高いと考えています。このような背景があるので、多くの方に腸における吸収の問題の根源の1つを知っていただきたい、また、「いつものことだから・・」と諦めずに、食材の選び方、食事の仕方、自分の代謝のタイプに積極的に目をむけてもらいたいという意図があります。
この1カ月間ほど、通常のテーマ内容に比べかなり難しい内容になっているかもしれませんし、皆さんの日常的な食事や栄養の管理から見れば、かけ離れているように思われるかもしれませんが、人間の営みにとって重要な「吸収」にかかわるテーマですので、是非理解を深めていただきたいと思います。
by nutmed | 2010-03-30 17:48