今日の東京は乾燥したさわやかな風とともに気温もだいぶ上昇しました。このところ気温が低かったおかげで桜の花もまだ散ることなく観賞できそうです。

今まで約1カ月にわたって紹介してきましたセリアック病ですが、セリアック病の原因とその背景については理解していただけたでしょうか?いつものテーマに比べ、かなり難しい内容も多かったかもしれませんがご容赦ください。
さて、いよいよ佳境に入ってきたセリアック病ですが、実は今回紹介するテーマが私が皆さんに一番伝えたい内容と言ってもいいでしょう。
アメリカやカナダではこの5年ほどの間に、セリアック病に似た症状のいくつかが現れているにもかかわらず、いわゆるセリアック病判定のための血液検査や小腸の生検を行っても陰性、つまり検査ではセリアック病が確認できない症例が確認され、その症状を「セリアックではないグルテン過敏症(non-celiac gluten sensitivity:NCGS)と呼ぶようになりました。遺伝的に見ても、白人に比べ日本人はセリアック病は少ないことは紹介しましたが、以前のブログでも紹介したように、私がカウンセリングを行っているクライアントの中に、セリアック病ではないものの、本人に現れている症状がセリアック病の症状のいくつかと同じ、または類似するものが現れている人が多く見られるような気がしています。このような人には、念のために血液で食物IgG抗体検査を行ってもらうと、明らかに小麦、または同時に小麦グルテンに対する抗体のスコアが高くなっていることや、IgG抗体検査を行わない場合でも、小麦とグルテン食材を2-4週間ほどほぼ完全に避けてもらうことで、持っている症状のいくつかが改善緩和されることが確認されています。残念ながらセリアック病の判定のための血液検査が高価でなかなか実施できないことや、生検は本人の肉体的な負担があることなどから実施はされていませんが、私自身は、これらのクライアントの中の多くは、セリアックではないグルテン過敏ではないかと考えています。
改めてセリアック病の主な症状には以下のような症状があることを紹介しておきますが、セリアック病とは無縁ではあっても、以下の症状の複数に当てはまり、その症状が長い期間継続しているような場合、またその症状の原因を確認するために病院やクリニックで血液や尿検査などをして何ら異常がないと言われているような場合には、1度グルテンチャレンジテストを自宅で行ってみるといいでしょう。
セリアック病の主な症状
・食後2時間以内のガスによる腹部暴満感
・貧血
・慢性的な下痢
・慢性的な疲労感
・便の悪臭
・うつ様症状
・気力低下
・体力の低下
・情緒不安
・集中力の低下
・血糖の上下動(特に低血糖)
・急激な体重増減
・関節痛
・傷が治りにくい
・乾燥肌

私がここで紹介するグルテンチャレンジテストは、いわゆる欧米で行われるグルテンチャレンジテスト(Gluten Challenge Test)とは少し方法が異なります。欧米のそれは、tTG抗体やグリアジン抗体、筋内膜抗体などを確認するための血液や便の検査を受ける前に、3-4週間ほど毎日小麦で作られたパンなどを1枚食べたうえで検査をする、いわば腸の中での反応を起こした後に検査で確認するものです。ここで紹介する方法は、グルテン食材を食べていただき、自宅でご自分に現れる自覚症状を注意深く観察してもらう方法です。
ということでグルテンチャレンジテストの詳細は次回に・・・

by nutmed | 2010-04-06 16:07

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