第945回 ビタミンB12の不足について その1

私のブログでは過去に何度も登場するビタミンB12ですが、今日からしばらくビタミンB12の不足とその影響について取り上げてみたいと思います。
人間の60兆個もの細胞が、正しく働き機能するためには13種類のビタミンが必要になります。これらのビタミンは、酵素反応など、体内で起きている数千の化学反応に関わり、その結果として組織、臓器が作られその働きが維持されています。「ビタミンC、Eは抗酸化作用が・・」「ビタミンB群は脂肪代謝作用が・・」「ビタミンDは骨を・・」、これらは日常的に皆さんが目や耳にするビタミンの作用です。しかし、13種類のビタミンは、それ自体で単一の直接的な作用を持つことはほとんどなく、それらの作用を引き出すために、ほかのビタミンやミネラル、アミノ酸などと共に数千種類もの化学反応を経る必要があります。ビタミンやミネラルの働きがパズルや迷路に例えられる背景はここにあります。
これから話すビタミンB12もその1つで、不足や欠乏することによって、体内環境に様々な影響をもたらし、症状として現れてくることは少なくありません。
ビタミンB12はビタミンの中で唯一ミネラルを持ったビタミンで、その中心に微量ミネラルの1つであるコバルトを抱えており、英語でコバラミン(Cobalamin)と呼ばれています。
人間はわずかに腸でビタミンB12を作ることができますが、多くは食材、特に動物性たんぱく質からのみ得ることができるビタミンです。ベジタリアン(菜食主義)やマクロビの食生活ではビタミンB12の不足が以前あら問題になっていますが、以前から海苔など海藻に含まれるビタミンB12で補うことができるとされてきました。しかし、世界中の研究者や栄養学者の報告をみる限りでは、海藻から得られたビタミンB12は体内で作用しないというものがほとんどで、私自身も過去の経験からその効果はないと思います。

さて、今回のテーマであるビタミンB12の不足についてですが、ビタミンB12が不足しているかもしれないという実感は、医師よりも一般の方のほうが多いのではないかと私は思っています。多くの医師が、ビタミンB12と言えば「血液・貧血・悪性貧血」と連想すると思いますが、多くの医師は、ベジタリアンなどの菜食主義者、胃腸の摘出手術をしたことを除けば、よほどのことがない限りビタミンB12が食生活から見て不足することはないと考えているのではないでしょうか。ネット検索ができるおかげで、持っている症状を検索していく中で、その症状とビタミンB12の不足の関係情報を入手できるので、逆に一般の人のほうがビタミンB12の不足の実感はありのかもしれませんね。

次回はビタミンB12の不足によって起きる症状について
by nutmed | 2010-11-11 11:25

栄養・健康・食に関する気ままな日記


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