第1243回  炎症を抑える

今日明日は夏休み最後の週末ということもあって、各地で夏祭りが行われるようです。我家の近所の河川でも今夜は数千発の花火が夏の終焉を告げる夜空を飾るようです。 ただ、明日は早朝6時ののぞみに乗って新大阪へ3時間の講義に出かけるため、今夜は早々に就寝しないといけませんが・・・

さて、今日は私のブログでも幾度も扱っている炎症について、炎症を抑えるための注意点について紹介します。

1、腸内環境の最適化
プロバイオティクス(乳酸菌+α)&プレバイオティクス(乳酸菌の餌)の日常的摂取
生体の防御機構の75%が消化器(腸)に集中しており、炎症のスタートの60%は消化器からはじまる。
下痢、便秘、ガス、痛みは炎症の初期サイン
乳酸菌+酪酸菌+糖化菌のコンプレックス

2、精製漂白された砂糖を除去
単糖類はインスリンの分泌を刺激する
インスリンは炎症を誘起するアラキドン酸を活性させる酵素生産量を刺激し増加させる。

3、オメガ-6の過剰摂取を避ける
サフラワー、ヒマワリ、コーン、大豆、ピーナッツの各オイルの過剰摂取に注意。
オメガ-6のγ-リノレン酸は炎症性必須脂肪酸のアラキドン酸に変換する。(エイコサノイドを誘発)
オメガ3:オメガ-6は1:1を目安
1日1500mg以上のアラキドン酸の摂取によって炎症の発症または継続のリスクは41%増加する。
以下は一般的なアラキドン酸含有食材です。
養殖サケ(1300mg/100g)、卵黄(140mg/100g)、豚肉(50mg/100g)、鳥肉(50mg/100g)

4、歯周病の予防管理
歯肉炎、歯槽膿漏、歯周病と言った口腔内の症状は、炎症の進行とともに悪化をたどります。この炎症は、口腔内の問題だけにとどまらず、全身性の症状、例えば冠状動脈性心臓病、関節炎、糖尿病、さらには癌などの原因のスタートが口腔内の炎症から始まると言う報告もあります。口腔内の炎症の原因背景の多くには、バクテリアが関わっていることもわかっていますが、このバクテリアと炎症の進行をコントロールすることが、その後の全身性の症状の予防に有効であることに疑いの余地はないでしょう。

5、継続的な運動
運動による筋肉をリラックスさせることは、炎症を悪化させるTNF-α(腫瘍壊死因子)の働きを抑え、コルチゾールの過剰生産を抑制する作用があります。

8月最後の週末、皆さんよい週末を!
by nutmed | 2012-08-25 14:39