第1272回 悪魔の爪と呼ばれるハーブ

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桜の開花が異常に早かった今年は、その後の気温が思うほど上昇性なかったこともあってか、、比較的永い時間観賞することができているようです。これは我が家から5分ほど歩いた河川にある1kmほどの桜並木ですが、郊外であることもあってか週末でも人ごみなることはなく、町内会がしつらえた提灯でライトアップされた夜桜は絶景です。川面に映る差ライトアップされた夜の桜は神聖さえ感じます。

さて、今日は「悪魔の爪(Devils Claw)」と呼ばれるハーブについてです。
「デビルズクロー」何とも恐ろしい名前をつけられてしまっているこのハーブの歴史は300年ほど前に遡ります。私がデビルズクローという植物を知ったのは映画監督の羽仁 進さんが製作した「動物に学ぶ-生きる」というアフリカの大地や動物のドキュメンタリー映画でした。確かカラハリ砂漠付近だったと思いますがジャッカルの足に刺さっていた鎌のような形をしたものがデビルズクローの種でした。その後、再びデビルズクローと出会ったのはロスアンジェルス郊外でハーブ療法を行っている友人のドクターのクリニックでした。
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彼女のクリニックでは、痛みや痺れなどを伴なう疾患のペインコントロールや炎症抑制の素材としてこのデビルズクローを頻繁に処方しています。最近日本でも症例が増えており女性に多く発症する多発性硬化症の手足の痺れ、リウマチ痛には非常に効果があり、最近の研究では、痛みのコントロールだけでなく血糖抑制作用の可能性に大きな期待が寄せられています。デビルズクローにはハルパゴサイドというイリノイド配糖体が含まれており、これがデビルズクローの作用効果の背景になっています。このクリニックでは主にデビルズクローの種子をハーブ素材として使用していますが、根には植物性のステロールも多く含まれていることから、女性のPMSや月経困難症、更年期関連症状の緩和にも処方されています。
私の臨床ミネラル学の師匠でもあるドイツのDr.Eleonore Buschが、ドイツでは50年前からハルパゴサイドについての研究が盛んで、コルチゾンやフェニルブタゾンに匹敵するほどの強力な抗炎症を認める報告があったと教えてくれたことがあります。日本でも最近デビルズクローの名前を目にすることが多くなってきましたが、ペインコントロールと炎症抑制作用は期待できる素材だと思いますが、他のハーブ同様、使用に際しては十分な知識をもっていただきたいと思います。
by nutmed | 2013-04-02 14:07