第1346回 クランベリーの機能性 その2

昨日は日中の気温が各地で夏日になるほどの陽気でしたが、午後から急速に北風が強まり、急速に気温が下降して、夕方から夜には2月中旬並みの気温で、体調の管理が一苦労しました。 この数年、春と秋にはこんな気象状態が増えてきたような気がします。

さて、今日はクランベリーの機能性の2回目ですが、クランベリーエキスの真骨頂の1つでもある、膀胱炎の改善、予防に際して、大腸菌観戦による膀胱炎について説明します。
膀胱は骨盤に守られるように位置する臓器で、成人の膀胱の大きさは400ccから500ccほどで、女性よりも男性の方が少し大きいと言われています。膀胱炎の発症は、小児から高齢者まで幅は広いですが、圧倒的に女性の発症率が高く、その背景には、尿道の長さに深く関係しています。一般的に、男性の尿道が14cmから18cmもあるのに比、女性の尿道は3~5cmしかあり ません。このため、女性は尿道口から細菌が入感染しやすく、膀胱炎になりやすいということです。女性の5人に1人は膀胱炎を経験していると言われています。
膀胱炎の多くはは、尿道から侵入したバクテリアが膀胱の壁に感染して繁殖することで、膀胱の壁に炎症をつくることで発症する症状です。急性膀胱炎と慢性膀胱炎に区別されますが、バクテリアの感染による炎症で発症した膀胱炎が急性ではありますが、バクテリアの感染状態が治りきっておらず、症状が長引くものを慢性膀胱炎と考えると、膀胱炎のほとんどがバクテリアの感染によるものと考えてもいいと思います。膀胱炎の原因となるバクテリアの75%が大腸菌と考えられていて、残りがクラブシェラ、ブドウ球菌、連鎖球菌、カンジダ菌、クラミジアなどです。
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膀胱炎の自覚症状には以下のような症状が出ることが少なくありません。
1、トイレが近くなり何度もトイレに行きたくなる
2、おしっこを出し切れす残尿感がある
3、おしっこをしているときやしたあとに痛みを感じる
4、尿に緑系色の濁りがある
5、尿に血が混じる

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膀胱炎の原因となる大腸菌は、日常的にヒトの体内には存在している常在菌であることと、その大腸菌の多くはヒトに危害を加える病原性大腸菌(O-157など)ではないことを考えると、膀胱炎の症状改善のための治療と予防の考え方の中には、重要なポイントと注意点があると考えられ、欧米、特にアメリカ、カナダでは、昔から、臨床の場でも不用意に抗生物質を使わない選択肢がありました。
膀胱炎の治療方法については次回に・・・
by nutmed | 2014-04-11 11:33