カンジダ血症の感染拡大!

今日のテーマはカンジダ血症というカンジダ菌が血液の流れに侵入し感染する症状についてです。「院内感染症」という言葉はみなさんも聞いたことがあると思いますが、たいてい話題に上るのは、黄色ブドウ球菌やノロウィルス、大腸菌群ではないかと思います。世界中の医科大学、病院などが以前から院内感染についての調査報告をたくさん発表しています。最近カンジダ菌の文献をあさっていたときに私の眼を引いたのは、2008年にマサチューセッツ大学の研究チームが発表したもので、2000年から2005年に米国内の入院患者で、カンジダ血症と診断治療を受けた患者が49&も増加したというものです。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18715153
その理由は明らかにしていませんが、常在菌でもあるカンジダ菌が血液内に侵入するチャンスは想像以上に多いといえるでしょうし、今まであまり注目されてこなかったこともあるのではないかと思います。日本においてもカンジダ血症の院内感染の調査報告はいk塚あります。
http://www.chemotherapy.or.jp/journ…/jjc/05801/058010014.pdf
http://journal.kansensho.or.jp/Disp?pdf=0770030158.pdf
これらの報告を見ても、カンジダ血症の症例は増加しているようです。
これらの報告はすべて医療現場からの報告ですが、健康な人(だと思っている人?)にも、常在菌としてカンジダ菌は存在するわけですから、日常生活を普通に送っている間に、体調が思わしくない、いつもと違う体調、具体的な慢性症状などが蓄積されていく可能性は決して低くはないでしょう。
栄養療法に携わる私の立場から見ると、この短い間にカンジダ血症の感染アhが増加した背景には、医療市越の感染防御のしくみや取り組みももちろんあるでしょうが、カンジダ菌の繁殖を旺盛にさせる食生活やストレスの背景があるとみています。
最たるものカンジダ菌の餌となる糖分(砂糖など)を食べる機会が圧倒的に増えていることと、ストレス過剰によって副腎の疲労に拍車をかけ、デジタル機器による睡眠障害などから副腎の休息時間を十分に得られないこと、そして、抗生物質の多用です。確かに昔に比べて抗生物質の処方数量、種類は減ってはいますが、相変わらず抗生物質頼みの医療は否めません・
また、身近な感染ルートしては、口腔内のカンジダ菌繁殖があると思います。
カンジダ血症の死亡率は意外に高く、40-70%と報告されたいます。決して入院したときだけの話ではなく、生活習慣病や慢性症状の温床になると考えてもいいと思います。
by nutmed | 2017-06-07 08:46