前糖尿病について

前糖尿病という考え方について。
この1年ほど、今後アメリカでは2型糖尿病の発症率が一気に増え、医療費の高騰だけでなく、生活の質の低下につながる大きな問題として注目されるようになりました。
これは、日本にとっても対岸の火事では済まされない、対策を講じるべき可及的なアクションです。むしろ、日本の場合は、草刈り場のように、世界規模の巨大コングロマリット食品メーカーが作る甘味料、糖分過剰な食材が野放図に市場を闊歩していることから、今後、アメリカ以上に深刻な問題になる懸念さえ感じます。
アメリカやカナダでは、症状が現れ、2型糖尿病と診断される成人男女の数は増加ンおの一途を辿っていますが、そのままではいず2型糖尿病と診断される、いわゆる予備軍が潜在的に激しく増加しており、この予備軍を「前東京病(Prediabetes)」と呼び、2型糖尿病に移行しないよう、水際で食い止める予防策を啓蒙し始めています。
2011年から2014年委、カリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)が中心となって行った疫学調査のグラフを見ると、各年齢群における2型糖尿病と診断された人数に比べ、15-26倍も前糖尿病対象者が潜在的に存在することがわかりました。
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カリフォルニア州は日本の食生活と比較しても、大きな差はなく、特に、10-20歳台における食生活内容に大きな差はないのではないかと考えます。高血糖の影響による体内環境の浸食は、時間の経過とともに着実に積算されますので、若いころよりも、加齢とともに2型糖尿病の発症だけでなく、前糖尿病の対象者は増加しており、55-69歳をピークにその数は著しく増えています。
それを考えると、この状況はここ日本でも何ら変わることなく、顕在する2型糖尿病発症数だけでなく、潜在的な前糖尿病対象者は増加していると思います。
職場や居住自治体による定期健康診断で、血糖検査を行っているところは非常に珍しく、三大生活習慣病の1つである2型糖尿病が既に社会的な問題になっているにも関わらず、血糖コントロールの指標であるHbA1c(ヘモグロビンA1c)はおろか、空腹時グルコースすら検診のカテゴリーに取り入れられていないことは甚だ疑問に感じます。
加齢とともに、糖分を細胞に取り込むために働くインスリンの感受性は低下するという報告がありますが、それ以上に、現代の食生活環境を見るに、不必要な糖分が想像以上に多いこと、また、以前にも紹介したカンジダ菌の旺盛な繁殖によっておこるインスリン受容体の機能低下による血糖の上昇など、昔の食生活環境からは考えられないほど、前糖尿病対象者が増える状況にあると思います。
血糖コントロールの確認のための血血液検査は、チャンスがあればではなく、積極的に受診して定期的に確認することをお勧めします。

by nutmed | 2017-06-29 05:12