菌続きで「カンジダ菌」について

今年はマツタケの収穫があまりよろしくないようですね。もっとも私はマツタケは好きなほうではありませんからいいんですけどね。原因はもちろん乱獲のようですが、気候の変化で菌で繁殖するマツタケの胞子菌があまりできなくなったということも聞いています。
さて、昨日に続いて今日も菌でいきましょう。
皆さんはカンジダ菌という菌をご存知でしょうか?パンなどの発酵に使うイースト菌と同じ真菌(カビの仲間)に属する菌です。カンジダ菌を含め真菌類は体のあらゆる部分に存在する菌なんです。通常、健康な状態の時には「共存共栄」してくれている菌なので悪さをすることはあまりありませんが、体の抵抗力が落ちたとき、薬剤(ステロイド)の過剰使用、風邪を引いた、疲れがたまっていた、寝不足が続いた、ストレスが多いなどによって突然悪さをするようになります。女性の場合、カンジダ膣炎というやっかいな症状がありますがこのカンジダ菌が原因であることが少なくありません。
、このほか腸内のカンジダ菌はアトピー性皮膚炎の発症に関係していることがわかってきました。腸内には、乳酸菌や、大腸菌、カンジダ菌などが混在して生息していますが、アトピー性皮膚炎で言えば、アルコール、果物、甘い物といったカンジダ菌の好物が過剰に摂取されることで、カンジダ菌は異常増殖し、乳酸菌などの減少を招き、カンジダ菌が体内に吸収されやすくなります。これはアトピーだけでなく、他の臓器にも悪影響を及ぼします。さらにカンジダ菌が腸壁に少し傷をつけ、LGSを招き傷口から未消化の食べ物が入り込むようになってしまいます。すると、牛乳、卵、大豆油といった三大食物アレルゲ呼ばれるアレルギーの原因になる物質だけでなく、それ以外の物でも過敏反応するようになり、アレルギー反応をおこす食品がますます増えていくことになるわけですね。
カンジダ菌の増殖を抑制するには、カンジダ菌増殖因子である甘い物、果物、アルコール除去を行う食事とともに、乳酸菌を増やすことが大切です。乳酸菌を増やすときには乳酸菌の餌となるオリゴ糖などの繊維質も忘れずに!また、抗生物質の多用にも問題があります。抗生物質はバイ菌を殺す薬なので、カンジダのようなカビには効果がありません。さらに抗生物質は腸内の有益な菌まで死滅させて、カンジダ増殖促進因子となります。
by nutmed | 2006-09-22 11:28