2006年 11月 30日
亜鉛とメタロチオネイン
さて、おとといは亜鉛とストレスについてお話しましたが、今日は亜鉛とメタロチオネインというたんぱく質の関係についてお話しましょう。メタロチオネインは金属蛋白質とも呼ばれるたんぱく質でして、肝臓で作られます。メタロチオネインには亜鉛の体内貯蔵にかかわる働きがあります。つまり、体内に亜鉛を貯蔵しておく際には欠かせないたんぱく質です、このほかメタロチオネインにはカドミウム、鉛、水銀といった毒性重金属の解毒の作用があります。最近話題の解毒(デトックス)には欠かせないたんぱく質でもあるんです。メタロチオネインは前回説明したように妊娠や流産を含め肉体的、精神的なストレスが増大した場合やインフルエンザや細菌による感染症に陥った時、その合成が増大します。 この背景にはストレスや感染症によって体内の亜鉛、銅などのミネラルが急激に低下するため、体内への吸収と貯蔵を増やす必要があることがあると考えられています。「メタロチオネイン」、少し難しい成分ですが、皆さんがストレスを感じたり、慢性的に疲労感を感じるようなときには思い出してください。