トリインフルエンザ 米国の状況

時差があるので1日で2回目の投稿になりました。
今回の米国出張でトリインフルエンザに対する米国の取り組み方と日本の取り組み方が大きく異なることを実感しています。
TVでもラジオでも盛んに「AvianFlu(エビアンフルー)」「Pandemic Flu(パンデミックフルー)」という文字とアナウンスが流れ、国民に対して徹底した危険性と対応策を流し続けています。TVはどの局でも1日数十回AvianFlu(トリインフルエンザ)の対応策を流しています。インターネットでもこの手の情報が非常に多いのが目につきます。
実際、米国政府のトリインフルエンザ対策部署が作成したビデオは子供が親や祖父に学校で教えられたトリインフルエンザのことを確認し、実際に水や食料の備蓄をする光景が映るのですが、非常にインパクトがあります。
唯一の予防薬として扱われている「タミフル」の使用方法や入手について各州政府がどこに行けばタミフルが入手可能かの情報も出しています。

また、WHOのサイトでも週ごとに世界のトリインフルエンザの感染者数とそれによる死亡数を掲載して情報開示しています。
これらは恐怖感を煽るものではなく、確実に人から人への感染が予想されるトリインフルエンザにどのように対応予防するればいいかを、国民に伝えるもので、事実、今回の出張での訪問先でトリインフルエンザのことが話題にならないことはないほど、かなり国民にその教育と対応策が浸透していることに驚きました。
一方、日本ではどうでしょうか?
コメディアン出身の知事が納める自治体で発生したトリインフルエンザにはマスコミも国民も注目はしますが、その危険性、現在のウィルスの状況、そしてその予防対応策について行政がマスメディアを利用して米国ほど頻繁に国民に訴えかけているでしょうか?
皆さんは狼少年の話を覚えていますか?そうです、村人に狼が来ると幾度もウソをついた挙句、誰からも信用されなくなり、最後には自分が本当に狼に襲われてしまうという話でしたね。
今、米国ではこんなことがささやかれています、「トリインフルエンザについては、政府が流している情報とおりに悲惨な結果にならなくても我々国民は政府を狼少年呼ばわりはしない」

少なくとも私のブログでは過去から再三トリインフルエンザの恐怖とその予防対応策について幾度も投稿していますので、読者の皆さんがパニックになることはないと確信していますが、過去の歴史を紐解けば、確実にパニックを起こす国民性を持った日本ですから、今から皆さん自身だけでなく、友人、家族、同僚、恋人など、周囲の人と情報の共有をしてパニックにならずに呼ぼうと対応策を考えることをお願いしたいですね。
by nutmed | 2007-02-22 12:45