2007年 08月 02日
液体とカプセルのビタミンの吸収について 最終回
さて、今日は液体とカプセルのビタミンの吸収についての最終回です。
これまで液体サプリメントの吸収のことについてお話してきました。最終回の今日は吸収のアドバンテージではなく、液体という形状のアドバンテージについてお話しましょう。
日本で一般的に販売されているカプセル形状のサプリメントのサイズは大きくても0号サイズといって長さが20mm、直径が6mmでしょう。アメリカなどから通販で購入するものの中には00号と言って、0号よりも一回り大きなサイズのカプセルもあります。
通常、この0号カプセルの中に充填可能なパウダーの量は最大で680mgです。日本で販売されている1号や2号サイズの小さなカプセルになると充填可能な量はもっと少なくなり、350-450mgになります。ただし、この量の全てがビタミン・ミネラルなどの有効成分になるわけではなく、その10%程度はビタミン・ミネラルなどの成分を安定させるためや保存の目的で配合される成分になります。ですから0号カプセルで考えた場合、最大で680mgは充填は可能ですが、実際に有効成分としてのビタミン・ミネラルなどは最大でも610mgほどになってしまいます。
この大きさのカプセル内に有効成分としてのビタミン・ミネラルを充填するわけなので、どうしても合成されたものが選択肢の上位にくることになります。
一方、液体の場合にはカプセルのように決められた枠がないために、有効成分の上限に余裕が持てること、そして配合する成分の原材料には思い切って天然の原材料を入れることが可能になるというアドバンテージがあります。例えば、液体で1回の摂取目安量を15ccとした場合、
15000mgということになります。この量をカプセルで摂取しようとした場合、0号カプセルでは24カプセル、1号カプセルでは37カプセル、2号カプセルでは実に47カプセルも飲まなくてはいけない計算になりますね。カプセルのアドバンテージの1つには長期保存が可能ということで、液体サプリメントの場合には長期保存には向かないという欠点はあります。ただ、保存方法を厳守してもらうことでこの欠点は解決できます。
もう1つのアドバンテージは原料素材の選択肢が広くなることですね。15000mgもの許容量があれば、ビタミンCを合成されたアスコルビン酸ではなく、ラズベリーやカムカム、イチゴ、柑橘類といった天然素材から供給をすることが可能ですし、天然のビタミンCのアドバンテージでもあるケルセチンやケンフェロールなどの抗酸化作用を持つフラボノイドが一緒に摂取できるというメリットは大きいと思います。
例えば液体の場合にはこれだけの野菜や果物を素材のまま配合することも可能になるというわけです。