臨床栄養士のひとり言

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カンジダ菌対策 その2

最近、栄養医学研究所への問合せの中で多いのがクリニックや病院勤務のドクターからのもので、その内容の多くは「栄養療法」と「サプリメントの使い方」についてです。この3年で治療にビタミン・ミネラル、アミノ酸、酵素を導入するドクターが非常に増えていることを実感しています。
私の知り合いで東京の京橋、代官山、青山でクリニックをオープンしているドクターたちも、サプリメントを治療に導入して久しいですが、効果をあげている話を聞きます。今後日本でも、西洋医学を補完する手段としてのビタミン・ミネラル、アミノ酸、酵素を用いた栄養療法がもっとポピュラーになると思います。

さて、今日はカンジダ菌除菌に使うハーブの注意点をお話しましょう。
昨日、中南米を原産とするパウダルコ(Pau D’Arco:日本ではタヒボとして有名)について少し説明しましたが、このパウダルコは非常に強力な抗真菌作用を持っていて、この作用を持つ成分はlラパコール(apachol)と呼ばれるもので真菌性のイボの治療にも使用されています。つまり、このラパコールがカンジダ菌の除菌作用を持つわけです。一方でパウダルコにはナフソキノン(naphthoquinone)という成分が含まれていて、真菌だけでなくウィルス、細菌に対する殺菌作用が強いことがわかっています。しかし、残念ながらナフソノキンは悪さをするバクテリアだけでなく人間には有用な乳酸菌などのバクテリアに対しても殺菌作用を持っています。
したがって、パウダルコ(タヒボ)を使用する場合にはアシドフィルス菌、ビフィズス菌、ブルガリス菌などの乳酸菌を朝昼夕食の30分前に飲んでおくことがいいといえます。また、パウダルコ(タヒボ)は抗血液凝固作用も持つハーブですのでこの点も注意してください。

次にオレガノですがこのハーブもまた非常に強力な抗真菌作用を持っていて、その成分はチモール(thymol )とカルバクロール(carvacrol)というフラボノイドです。オレガノを使用する際に注意する点はアレルギーで、オレガノと同じ属のタイム、バジル、ヒソップ、マージョラム、ミント、セージ、シソにアレルギーを持っている方への使用は避けたほうがいいですね。

次にGoldenseal Root Extractですが、このハーブは比較的安全なハーブとして汎用されていますが、成分への耐性を持つことが確認されていますので、継続して3週間以上は使用しないようにし、継続使用する場合には3週間後2週間中止して再度スタートするようにしたほうがいいと思います。また、成分にはマイナーアルカロイドであるベルベリン(berberine) とハイドラスチン(hydrastine)が含まれるので高血圧など心循環器疾患を持つ患者、糖尿病、緑内障を持っている方は使用は避けたほうがいいですね。
シナモンは、クマリンが含まれるために抗血液凝固作用を示しますので注意してください。

日本ではまだまだカンジダ菌に対する臨床現場での認識が高くないようで、便中のカンジダ菌検査すら行わないケースが少なくありません。アメリカ、欧州では胃腸に関る症状の場合には便中カンジダ菌検査をすることはかなりポピュラーで、そのためサプリメントとしてカンジダ菌除菌用にフォーミュラーされた商品も沢山紹介されています。
その中でも比較的ポピュラーなサプリメントが酵素を主成分とした「CANDEX」というサプリメントで、やはりカンジダ菌の除菌を目的としたサプリメントですが、ハーブの持つ成分の作用によって真菌自体を殺してしまうのとは異なり、真菌の細胞膜をセルラーゼなどの酵素によって溶解させ繁殖を抑制することがCANDEXの特徴です。したがって、パウダルコ(タヒボ)などのハーブのように腸内細菌環境に影響を与えることが少ないといえます。

ハーブ、酵素、どちらのサプリメントも抗真菌効果はあると言えますが、使う方の体内環境と使用時期を考慮して使用することで双方のメリットが引き出せると思います。
by nutmed | 2007-08-30 09:45