個人に合ったサプリメントの決定方法 最終回

今週のスタートは小春日和という陽気でしたが、今週末はそうやら寒気が戻り東京でも雪がチラつく予報です。

さて、今日は有機酸の最終回です。
以前に離したように日本の医療現場で有機酸の分析をすることは非常に稀です。有機酸分析自体は既に30年以上も前から実施されてきた検査で、かつては日本でも今よりは実施されていた検査でもあります。分析自体は今の検査でも頻繁に使われるガスクロマトグラフィー/質量分光法(GC/MS法)という方法が使われ、日本のどこの検査センターや大学の研究施設でも持っている機器でもあります。GC/MS法による有機酸の分析によって得られる体内環境の情報は非常に多く、例えば糖の代謝障害を検出するだけでなく、アミノ酸と脂肪酸の代謝情報も得ることができ糖尿病の進行状態と栄養素の関係を把握することもできます。
現在病院やクリニックで行われている臨床検査は確かに多くの情報をもたらしてくれますが、血液検査であれば採血量や痛みを伴ないますが、有機酸分析は尿を使いますし、なによりも一般に実施されているタンパクや酵素、脂質の代謝のさらに基礎となる体内の吸収と代謝の状況がシステマチックに確認できることが最大のメリットです。
車の排気ガスを調べるのと同じように、人体から排出される尿の検査は非常に重要な情報を提供してくれます。

ビタミンの吸収、輸送、活性化、利用に関わる酵素の機能不全は有機酸の尿への排出を高めます。またその値の上昇は摂取不足から来るものなのかわ見分けることができません。尿中の有機酸を分析することは、摂取不足もしくは酵素の機能不全からくる細胞内での栄養素の欠乏を知る上で非常に役に立ちます。また個人のサプリメントプログラムを作成する上で細胞レベルの栄養素の必需性を知ることができる完璧なテストです。細胞レベルの栄養素の必需性を調べることと簡単な有機酸テストお行うことは、長寿と最適な健康状態を求める人にとっては必要不可欠なことです。

今後、日本でも尿中有機酸分析がポピュラーになるといいですが・・・
by nutmed | 2008-01-09 17:58