メタボリック症候群の改善―シナモンとインスリン様作用― 

連休中日の今日は、先週末よりもさらに公共交通機関の状態はいつもよりも空いていますね。
今日で4月も最終日。明日から5月です。この後の連休は好天に恵まれアクティブ日和のようですよ。

さて、今日はメタボリック症候群の改善の最終回です。やはり皆さん気になるのは血糖値のようですね。連休中にも関わらずたくさんのメールが寄せられています。
以前にもこのブログでシナモンが血糖値を抑制する作用についてはお話しましたが、そのおさらいのために。
シナモンに含まれるバイオフラボノイドポリマーであるMHCP:メチルヒドロキシカルコンポリマー(Methyl Hydroxy Chalcone Polymer)とシヌリンという成分にはインスリンの働きを刺激し約20倍も向上させるという研究成果がでています。これらの成分はプロシアニジン(procyanidins TypeA)としても知られている成分ですが、2001年以来これらの成分によって血糖値の低下、つまり血液中を流れる糖分を正しく細胞内に取り込む働きが改善されている2型糖尿病の患者が後を絶ちません。これらの成分は実際に栄養療法のクリニックだけでなく、西洋医学で2型糖尿病の治療にあたるクリニックや病院でも使われる場面が少なくありません。これらの成分はインスリンの働きを刺激向上するだけでなく、それ自身がインスリンに似た作用を持っており、糖分を細胞中に取り込みエネルギー源として代謝を促進するだけでなく、グルコースの合成も促進します。
過食や運動不足によって血中の糖分がいつまでも細胞に取り込まれエネルギー源として代謝されない状態が糖尿病であり、いわゆるメタボリック症候群の中でも厄介なものであることはご存じだと思います。

日本でもかつて血糖値を下げるためにシナモンが話題になったことがありますが、シナモン自身にはこれらの成分だけでなく、血液を凝固しにくくしてしまう成分(クマリン)なども含まれているので、シナモンを直接摂ればいいということでもありません。シナモンに含まれるプロシアニジンこそがインスリン様作用を持つということです。

私の師匠であるDr.ライトのタホマクリニックでもこのMHCP:メチルヒドロキシカルコンポリマー(Methyl Hydroxy Chalcone Polymer)とシヌリンを2型糖尿病患者お栄養療法で使っていますが、75%の患者で薬剤を中止しても血糖値が低値安定する結果をだしています。
by nutmed | 2008-04-30 18:27