第423回 アーバインから インスペクション

今朝サンフランシスコから移動し、その足で栄養医学研究所で製造をお願いしているサプリメントの製造工場への年に1回の現地査察調査(インスペクション)に行ってきました。
栄養医学研究所では2003年からサプリメントの製造を依頼しているアメリカの提携工場4社に対して年に1回のインスペクションを行っています。インスペクションの内容は精度管理、素材原料の構成成分分析調査、衛生基準、製造マニュアルの再現性調査などなど、36項目に及ぶ栄養医学研究所独自の調査項目についての確認のための査察です。
今回の工場はすでにカリフォルニア州のcGMP基準をクリアしている工場で、アメリカ国内でも規模的には大きい部類に入る工場です。通常、日本でもアメリカでも行政が要求する精度管理基準があり、それをクリアしていることが当たり前の話になっており、栄養医学研究所のような小さな、それも海外の組織が独自に定めた査察など受け付ける工場はまずありません。
私が7年前にこの工場をパートナーとして選択した理由も実はここにあるのですが、彼らはこの査察を快く受け付けてくれています。その背景には揺るぎのない自信があることはもちろんですが、栄養医学研究所の独自の査察項目がユニークであることと、その査察自体が彼らの工場にとってはいい刺激材料になり、精度と品質向上、ひいては日本のスタンダードにより近づける努力を惜しまないからです。
第423回 アーバインから インスペクション_d0070361_1604093.jpg

インスペクション風景です・・
第423回 アーバインから インスペクション_d0070361_1614616.jpg

この工場が扱うサプリメント素材の1部です・・

原油高騰、穀物の価格高騰によってこの7月から世界的にサプリメント素材の原料価格はかなりの値上がりが予定されていて、中でも値上がり率の最大の素材はビタミンB群のB1とB2です。その理由は・・今度にしましょう。
この工場ではことしの2月から今日のような日がくることを予想し、かなりの素材事前確保をしてきていますが、それでもこの9月には製造価格の改定を余儀なくされています。安い素材を使って安いサプリメントを作る工場は日本にのアメリカにも存在しますが、それをやってしまうことで実感できるサプリメントをつくることはできなくなります。
価格の高さは決して良品を意味するものではありませんが、作り手の信念と品質の高さは間違いなく最良のサプリメントを提供してくれることを意味するものです。
by nutmed | 2008-06-25 16:09