第500回 カンジダ菌と女性ホルモン

今日でこのブログもひとつの節目である500回目を迎えることができました。50年間の人生の中でこれほど長くひとつのことを継続してきたことはありませんでしたから、何となく自分にとっては偉業とも言えることでもあります・・

さて、今日はふたたびカンジダ菌の話題に戻り、今日のテーマはカンジダ菌と女性ホルモンについてです。 女性ホルモンの中でも特にエストロゲンとの関係についてお話しましょう。

日本では臨床現場ではカンジダ菌症といえば、婦人科で扱われる女性特有の「膣カンジダ症」がほとんどで、私も日本の医療施設でアメリカ並みのカンジダ菌症を対象にしている施設にはお目にかかったことがありません。ただ、今まで説明してきたように、体内には常に存在する菌(常在菌)のカンジダ菌ではあるものの、それが体内環境に及ぼす影響ははかりしれません。
女性ホルモンのエストロゲンとのかかわりもその1つです。
多くの女性が悩まされている閉経前後のいろいろな症状、俗に「閉経前症候群」とか「更年期」といわれていますね。この閉経前後に現れる多くの症状の背景にはエストロゲン(エストロンとエストラジオール-17β)を体が作る能力とその量が減り低くなることによるものと考えられていて、実際多くの閉経前症候群を発症した女性の血液検査でエストロゲン量は低下しています。
確かに、昔は「更年期」という言葉自体が隠語のように扱われ、今のように雑誌のメインテーマで扱われることがなかった時代ですから、いわゆるカミングアウト率が低いこともその一因だったのかもしれません。しかし、加齢とともにエストロゲンをはじめとする女性ホルモンの生産と分泌量は低下してきますが、世界的にも更年期症状が出にくく、他民族に比べ日本人女性は症状が出る年齢が遅いと言われていたのはつい50年ほど前の話です。それを考えると、食生活や生活習慣が欧米化したというだけで、たった50年で閉経前症候群の症状を持つ女性がこれほど増加しているのも腑に落ちないと思っていませんか? 

その原因とも考えられるものの1つにカンジダ菌がありました。
カンジダ菌はそのDNAの中に、エストロゲン(エストロンとエストラジオール-17β)と結合するタンパク質(EBP)を合成するコードを持っていることがわかりました。カンジダ菌が異常繁殖をすることによって、このタンパク質が沢山作られることになり、血液中を流れ肝臓に達したときに、体はあたかもエストロゲンが十分に作られていると錯覚し、肝臓がエストロゲンを作らなくなる可能性が高いことがわかりました。本当のエストロゲンが必要な状態であるにもかかわらず、実はエストロゲンは不足していたということになります。

カンジダ菌は生命誕生と同じ時期から地球上に存在してきた真菌ですから、この50年間で突然姿を現したものではありません。でも、この50年という短い時間で劇的に変化した1つは、良くも悪くも食生活で、その食生活の内容をひも解くと、確実にカンジダ菌が繁殖しやすい環境を作り出すものであったと私は考えています。

カンジダ菌の好物の最たるものが糖分で、炭水化物・アルコールを含めたこの糖分の摂取量はこの50年でやはり劇的に増えていると思います。

明確ではないものの、アメリカの栄養療法、自然治癒療法、そして最近の婦人科の医師の中には、更年期症状が現れる状況が若年化してきている背景の1つには、このカンジダ菌の増殖による、体の「勘違いな反応」があるものと考えているドクターが少なくありませんし、またカンジダ菌の除菌を含めた改善方法でアプローチをしていくことで症状がかなり改善された例は想像以上に多いことも事実です。
by nutmed | 2008-12-03 15:40

栄養・健康・食に関する気ままな日記


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