第501回 カンジダ菌と銅の関係

昨晩は3年ぶりに徹夜で仕事をしました。栄養医学研究所のオフィスは1階の駐車場と3階にある別な会社のオフィスに挟まれた2階なので夜は一段と冷えます。さすがに若いときのようにはいきませんが、徹夜で朝まで仕事ができるくらいのパワーはまだまだ捨てたもんじゃないと妙に自信をもったり・・・

さて、今日はカンジダ菌と金属の銅との関係についてお話します。
皆さんは銅という金属にはバクテリアやカビなどの真菌に対する抗菌作用があることをご存じでしょうか。皆さんの中には自宅のキッチンでその恩恵を受けている人もたくさんいるはずです。
流しの三角コーナーに置いてある生ごみ入れや、排水溝のふた、靴の脱臭用中敷きなど、注意して見ると生活の中には銅の抗菌効果の恩恵がたくさんあります。テレビや雑誌では抗菌商品といえば最近では「銀(Ag)」が主流のようですが、カビ(真菌類)の殺菌作用は銀よりも銅のほうが強いともいわれています。銅が真菌類を殺菌する背景には、銅が多くの真菌類が生存し難い好気性(酸素がないといきられない)の状態を作り出すことがあります。カンジダ菌もその1つです。
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体内の銅のバランスが崩れたり、銅が不足することによってかなりの確率でカンジダ菌の増殖が起こります。栄養医学研究所では爪を材料とした体内ミネラルの分析を行っていますが、今までに約3800件の爪分析を受託してきた中で、銅の体内蓄積量が低いクライアントに、以前紹介したカンジダ菌の自己判定テストおよび、クリニックの場合には主治医にお願いをして便中のカンジダ菌の培養検査をお願いしたところ、実に78%の人が自己判定テストのスコアが高く、また便培養検査でカンジダ菌が陽性(+以上)でした。
さらに、興味をもっていただいたクリニックのドクターには、追加検査として血液中のセルロプラスミンという銅と結合するたんぱく質の検査を行ってもらいました。血液中の銅の95%はセルロプラスミンの形で存在しています。その結果、便培養検査でカンジダ菌が陽性(+以上)の人の中で血中のセルロプラスミンの値が基準値よりも低い人が68%いました。
実は主治医のドクターの協力を得てこのセルロプラスミンが低い人に体調のヒアリングをしていくと、今年の1月に集中テーマで紹介した「副腎疲労症候群」特有の症状を持っている人が多いことがわかりました。これは偶然ではなく、理由はかなり明確なんです。銅と結合するたんぱく質のセルロプラスミンを生産するときには副腎で作られるホルモンが必要になります。つまり高いストレスを受けたり、感染症で副腎の働きが低下している場合にはセルロプラスミンの生産も低下するわけで、その結果としてカンジダ菌の増殖を招く可能性が非常に高くなるということです。
今までのブログの中でカンジダ菌の除菌の方法や素材について紹介してきましたが、除菌の効果をあげ、増殖の再発を予防するためには体内の銅のバランスをチェックし、常に最適な状態を維持するとともに、副腎への負担をかけないような生活をすることが重要なことでもあります。

最近日本でもカンジダ菌症のことを紹介するメディアやウェブサイトが増えてきましたね。
それらの中の多くが「カンジダ菌の増殖を誘発する原因にはストレス、女性の場合には避妊用ピルの常用・・」などと紹介されていますが、これらの理由には金属の銅がかかわっているということを覚えてください。
避妊用ピルがカンジダ菌の増殖を招くのもやはり銅で、多くのピルの成分が銅の代謝を崩してしまいます。また、抗生物質の中には肝臓に蓄積されている銅の排泄を促してしまう種類があります。
アトピー性皮膚炎などの治療で使われるステロイドは副腎の働きを鈍くさせてしまうことからセルロプラスミンの生産を低下させ、銅のバランスが崩れ、結果としてカンジダ菌の増殖を誘発します。
ちなみに、女性の中に生理前になると膣カンジダ症を繰り返す人が少なくありませんが、この背景にも銅がかかわっていることがありますが、これは生理前になると必然的に血中の銅の量が減るためです。
by nutmed | 2008-12-04 14:21