第534回 戦うシェフムッシュ高木の底力!

昨日の東京は3月下旬の気温まで上昇したようですが、やはり1月、夕方からは一段と冷え込みました。そろそろ梅の開花の声が聞こえてくる季節です。

さて、今日も前回の戦うシェフの続きです。
ムッシュ高木という人はユーモアのセンスも一流です。そして洒落も面白い。
ホテルオークラといえば世界のオークラ、そして日本を代表する老舗のホテルです。格式だけでなく、カスタマーサービスの点でも超級ホテルですよね。そんなオークラにあって、ムッシュ高木は、ご自分でも「私は異端児ですよ」と言われるほど、オークラホテルでは考えられないような荒行を試みています。敷居の高いせもあり私はオークラホテルに足を運ぶことは中々ないですが、それでもオークラホテルのシェフが自ら考案した食品の販売を手掛けるという話は今まで聞いたことも見たこともありませんでしたが、ムッシュ高木は、もしオークラホテルに不文律があるのだとすればそれを果敢に打破するようなアイデアと実行力を見せる、まさにオークラホテルの中では異端児なのかもしれません。でも私はそのムッシュの異端ぶりを大いに評価するとともに、エールを送りたいと思っています。だからこそムッシュ高木の料理や食材に魅力を感じるファンがたくさんいるのでしょうね。

この週末、ムッシュ高木の経験と感性に基づくアイデアから生み出された数々の食材を紹介していただき、また味わせていただきましたが、どれもムッシュの「気持ち」がこめられた素材でした。もうひとつ、ムッシュ高木がお客様に対するさりげない、それでいて心憎い気遣いが、すべての商品に冠される「ごあんぜんに」マークでしょう。ムッシュはこのマークについてこう語っています。
第534回 戦うシェフムッシュ高木の底力!_d0070361_10134095.jpg 「ごあんぜんに」シリーズには、私の横顔がイメージされているシールが貼られています。食品に対しての安全という点で、私がinspector(検査者・監督者)となってチェックして、調べられる限りのことを調べ私が認証したものにシールをつけることにしました。このシールがついている商品は、私が責任をもっていろんな証明ができるという商品です。特定・認定の農場で作っている商品などということも含めてですね。
ムッシュ高木が考案した商品はもちろんかずさアカデミアパークホテルオークラの売店でも購入はできますし、ネット通販でも購入ができます。
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とまと、しょうが、たまねぎ、ヤーコンを素材としたジャムは、通常のジャムとしてもおいしいですが、ステーキソースやサラダドレッシングとしてもおいしくいただけました。一切の保存料を使わずに、あえて賞味期限を「40日間」としているジャムです。
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日本ではフラックスオイルは中々普及に時間がかかっていますが、ムッシュ高木はフラックスオイルの持つ機能素材としてのすばらしさを知り、ホテル内のレストランで出されるメニューにも多用しているそうです。カナダで栽培され収穫されたフラックスの実を厳選してオメガ-3脂肪酸を壊さずに低い温度で絞られたオイルをこの遮光ボトルに充填させているところは、フラックスオイルに対する愛情と、オイルの性質についての知識がなければ中々できないことですね。

次回はムッシュ高木の老化抑制にかかわる素材について・・・
by nutmed | 2009-01-20 10:37