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亜鉛とメタロチオネイン

昨日は急な執筆依頼がありまして、5時間で400字原稿用紙5枚書いてください、との無謀ともいえる依頼が入ったために更新できませんでした・・・最近は原稿依頼も多くなりましたが、これほど急ぎのものは初めてでしたね。今朝、シアトルのDr.ライトからメールがあって、今年のシアトルは異常気象だそうで、気温が-2℃で雪だそうです。今頃のシアトルは通常雨でも気温はこれほど低くはないのですがね・・・世界的な異常気象なんでしょうか。

さて、おとといは亜鉛とストレスについてお話しましたが、今日は亜鉛とメタロチオネインというたんぱく質の関係についてお話しましょう。メタロチオネインは金属蛋白質とも呼ばれるたんぱく質でして、肝臓で作られます。メタロチオネインには亜鉛の体内貯蔵にかかわる働きがあります。つまり、体内に亜鉛を貯蔵しておく際には欠かせないたんぱく質です、このほかメタロチオネインにはカドミウム、鉛、水銀といった毒性重金属の解毒の作用があります。最近話題の解毒(デトックス)には欠かせないたんぱく質でもあるんです。メタロチオネインは前回説明したように妊娠や流産を含め肉体的、精神的なストレスが増大した場合やインフルエンザや細菌による感染症に陥った時、その合成が増大します。 この背景にはストレスや感染症によって体内の亜鉛、銅などのミネラルが急激に低下するため、体内への吸収と貯蔵を増やす必要があることがあると考えられています。「メタロチオネイン」、少し難しい成分ですが、皆さんがストレスを感じたり、慢性的に疲労感を感じるようなときには思い出してください。
by nutmed | 2006-11-30 11:28

ストレスと亜鉛欠乏症

来年1月から新たに3つの雑誌、会社報にコラムを持つことになり、そのテーマの打ち合わせやなんやで先週末から忙しくしていてブログ更新も怠けてしまいました・・・私的には来年から2ヵ年計画で「腸内環境改善と消化吸収能力増進」の啓蒙をかなり強力に推し進める予定でして、すでにいくつかの団体や企業、メディアの協力を得て計画が進んでいます。きっとこれらのコラムでもこのテーマがかなり中心的な存在になると思います。

さて、今日から数回にわけて現代人、特に女性と若者の亜鉛欠乏症とストレスの関係についてお話しましょう。
皆さんもご存知のように亜鉛(Zn)は免疫機能に重要なかかわりをもつ必須ミネラルなんですが、もう1つ重要な働きに「生殖機能」にかかわるミネラルであるということです。亜鉛の持つ生殖機能への作用は以下の代表的なものがあります。
1)卵胞刺激ホルモンや黄体形成ホルモンの働きを促進させる作用
2)胎児の正常発育の維持や流産の予防作用
3)生殖器の発育維持や性腺機能維持作用
4)ビタミンEとの相乗効果によって胎盤停滞の予防作用
また、Znの血中濃度は、ストレスに対し非常に鋭敏に反応することが報告されていますが、実際、女性では出産直後から18-24時間後に亜鉛の血中濃度が平均で40%ほど低下します。
さらに、流産、死産などの場合、1週間後にかけて亜鉛の血中濃度は50%以上低下します。また、肉体的なストレスだけでなく、精神的なストレス、特に最近の10-30代後半のストレス耐性が非常に低い男女では、慢性的に精神的なストレスを受けることによって亜鉛の血中濃度は著しく低下してきます。
最近この年齢層に顕著な「味覚障害」や「不妊症」の原因には、ストレス耐性が非常に低い男女が精神的なストレスを受けることによって低下する亜鉛という背景があるのではないかという報告もあり、現代の日本人を見る限りあながち間違った説ではなと思うこの頃です。事実、アメリカでは出産後の女性に亜鉛のサプリメントを勧める産科医が少なくありませんし、日本でもかっては出産後の女性にビール酵母汁やフスマ汁(小麦胚芽)を1週間ほど飲ませた背景には、これらの素材に含まれる亜鉛などの必須ミネラルが豊富であることがあるのでしょうね。
さて、明日は亜鉛の体内蓄積の役割を担う物質についてです。
by nutmed | 2006-11-28 10:28

細胞の老化について

昨日は来年成人式を迎える娘の着物の着付けと家族写真の撮影に行ってきました。着物というのは着付けができなければ大変なんですが、見る側からすればこれほど美しい民族衣装は世界的にも希なものだといつも感心しています。

さて、今日は細胞の老化について少しお話します。
そもそも細胞が老化する原因は何なのか?その答えの1つには自然の摂理とおいうことがあります。「年齢が高くなれば細胞が衰えて老化するのは自然の摂理だからある意味では仕方がないこと・・」と考えている方は少なくないと思います。確かに人間は寿命をまっとうして衰え死を迎えることは自然の摂理です。しかし、これは我々人間を取り巻く環境が、100年も200年も前の環境と同じであればという条件がつきます。
この100年、特にこの50年で我々は「便利」「合理的」という名目で、人間にとって都合の良い環境を作り続けてきました。そこには、残念ながら自然の摂理を無視した環境が少なくありません。一見「便利」で「合理的」な人間にとって住みやすい環境は、長い時間をかけて人間の体内環境に大きな影響と変化をもたらすことになりました。それが現代の細胞の老化の原因の最も大きな原因です。
我々人間の細胞の老化に直接的に関係し、体内環境に影響を与えるものは、食材に含まれる化学物質、重金属、そして食品添加物であり、環境破壊にもつながる化学物質や汚染物質の放出です。環境てについては、最近になってようやく世界的な規模で環境保全が叫ばれるようになりましたが、食材については依然として、365日いつでも食べたいという人間のいわばエゴに呼応するように生産され続けてきた野菜、果物、肉が、毎日のように食卓を飾っています。
自然の摂理によって自然界に育つ動植物には「旬」というものがあります。なぜ、トマトが夏の野菜であるかには、自然の摂理に基づく理由があります。しかし、人間が科学的に手を加え、育つ環境を強引に変化させてしまうことで、いつでもトマトを食べることができる恩恵はありますが、これらの野菜には昔から言われてきたような、皆さんが期待するほどの栄養素はおろか、新鮮な状態で市場へ出荷するために使用されている添加物や漂白剤によって、体内環境に著しい影響を与えることになります。
皆さんも1度自然の摂理について考えてみてはいかがでしょうか・・・
by nutmed | 2006-11-24 17:36
本日は今年最後の一般セミナー日本サプリメント協会主催の「栄養のチカラ」でのセミナーが沢山の方に集まっていただき無事終了しました。参加いただいた方、ありがとうございました。平日の午前中ということでしたが多くの方に集まっていただきました。
私の講演の真骨頂は、噛めば噛むほど味がでるごとく理解して目からウロコが落ちるごとく納得していただけるものだと思っていますので、2回、3回、4回と聴いていただけると本当はいいのですが、中々チャンスがなくて申し訳ないと思ってます。
そこで、来年は少し時間をつくって積極的に一般公開セミナーを企画しようと考えています。
2ヶ月に1回程度1-2時間の小規模セミナーを中央区の公民館を借りて行うことも考えていますので、来年は少し期待してください。
by nutmed | 2006-11-22 23:56
週末の講演会とセミナーの3連荘で、どうやら喉を痛めてしまったようで、月曜日は全く声が出ない状態でした・・・ティーツリーオイルとクルクミンのパウダーの即席うがい剤を作ってうがいをして事なきを得ましたが・・・皆さんもこれからの季節、うがいは忘れずにしてくださいね。

さて、今日はそのクルクミンの話を少し。
文字通り、大腸に潰瘍ができてしまい、慢性的な下痢で悩まされる潰瘍性大腸炎は、従来に比べると現代日本人にかなり多く見られるようになりました。これが進行すると*クローン病という病にも至ることがあります。2003年のイギリスの学会誌で潰瘍性大腸炎とクルクミン(ターメリック)の効果についての論文が発表されていて、潰瘍性大腸炎や過敏性大腸炎の炎症にクルクミンが効果があるというものです。
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クルクミンはインド伝承のスパイスとして知られており、動物実験のレベルでは既に大腸がんの発生を抑制する作用があることが報告されています。カナダにあるJack Bell Research Centerの研究によると、ターメリックの活性成分であるクルクミンは、潰瘍性大腸炎およびクローン病の発生を抑える作用および予防する作用効果がある可能性があり、副作用が多いわりに高価な薬剤治療に対する代替的治療方法の可能性も示唆しています。
マウスを使ったこの実験では、クルクミンを与えたマウスと与えないマウスにニトロベンゼン(DNB:Dinitrobenzene sulfuric acid)によって潰瘍を誘起させ、5日経過した後の腸内潰瘍の状態を確認した結果、クルクミンを与えていたマウスでは、潰瘍組織の炎症を起こした粘膜細胞の修復がはじまっていたことを確認しています。
日本では最近クルクミンと言えば「2日酔い」の予防ということで有名になりましたね。いわゆる肝臓に働きを正常な状態に維持するというおのです。確かにクルクミンには肝臓機能に対する作用もありますが、クルクミンの真骨頂は何と言っても「抗炎症作用」。細菌、ウィルスなどの感染による炎症はもちろんのこと、傷、歯槽膿漏など炎症を引き起こした場合にクルクミンは抜群の効果を約束してくれます。ただし、このクルクミンの効果の恩恵は、クルクミンの持つ酵素が重要な役割を果たしますので、限りなく「生」に近い形で摂取することが肝要ですのご注意!

*クローン病:慢性的な大腸の潰瘍で消化吸収能力が著しく低下する比較的難病のカテゴリー
by nutmed | 2006-11-21 13:22
昨晩は柏で行われた薬剤師会の講演会にお招きいただきました。沢山の薬剤師さんが仕事を終えて駆けつけていただき、また熱心にメモをとる姿を見ていて、薬剤師さんも否応無しに健康食品ブームの渦中に叩き込まれていることを実感しました。今後の最適なサプリメントのアドバイスを是非お願いしたいものです。
今日は、東京ビッグサイトで開催されている第4回口腔医科学会のテクニカルセミナーを終えて今もどってきたところです。こちらも歯科医だけでなく歯科衛生士の方にも聴講いただき、医療現場での栄養素指導、未病指導に期待がもてるスタートがきれたと実感しています。

さて、今日はサプリメントの摂取量についてです。
サプリメント先進国の米国ではサプリメントの摂取目安として国がRDA:1日あたりの推奨栄養所要量(Recommended Daily Allowances)を設定してきましたが、食事、食材、飲酒、喫煙、公害汚染、薬害、食品添加物、化学物質添加剤を含む生活環境の変化にともない、従来のRDA値では健康を維持することは難しいと考えられるようになり、1997年以降RDI:1日あたりの参考栄養所要量(Reference Daily Intakes)に刷新されました。しかし、この両者は「健康な健常人」が健康を維持するために必要な栄養所要量を前提としたものですが、現代食生活、生活習慣を考えると、どうでしょう米国民の70%は「元気な病人」「不健康正常人」が圧倒的に多いのではないでしょうか。日本もまたしかりです。日本でも平成12年に改定された日本人の栄養摂取量が「健康人を対象として、健康の保持・増進、生活習慣病予防のための基準」として出されていますが、サプリメントの摂取を考える人の多くは、「現在何か体の変調や不具合を自覚し、それを栄養素や機能成分で改善または予防する」ことを望んでいる人だと考えます。
サプリメントを摂取する場合には、自分の体内環境、体調を考え、またサプリメントを摂取する目的を考え、自分に適切な摂取量を摂ることがサプリメントを賢く利用するコツだといえます。
そのためには自分で自分の体内環境を知ることが大切であり、そのうえで専門の知識をもったプロフェッショナルのアドバイスを受けることがいいということですね。
by nutmed | 2006-11-18 12:59
今日金曜日から来週末までは今年最大のセミナー・講演会WEEKです。今日、金曜日の夜は千葉県柏市で薬剤医師会の講演会、明日土曜日は東京ビッグサイトの口腔医科学会、日曜日は歯科衛生士への講義が7時間! そして21日は大宮、22日は青山で講演会、24日は水戸でセミナー・・・・大変ですが嬉しい限りです。体調を崩さぬようにしないとね!

さて、今日のテーマは疲労と回復についてです。
疲労の原因は病気や栄養不足が原因のもの クエン酸(クレブス回路)サイクルの不調が原因のものなど様々です。一般に筋肉を使うために細胞核内のミトコンドリア(エネルギーの生産工場)でエネルギーが作られますが、このときに「疲労物質」とも言われる乳酸という物が作られます。乳酸は言ってみればエネルギーが作り出されるときの燃えカスのようなものです。この乳酸が多くなると筋肉や血液が酸性になり細胞の働きが低下してしまいます。通常、乳酸は血液中に放出されるので、時間とともに体外に排泄されてしましますが、時間がたっても中々筋肉疲労が抜けない原因の多くは血液の循環が悪いことと、乳酸の燃焼を促すビタミンB群、なかでもビタミンB1(チアミン)の摂取不足が考えられます。TVの健康番組や雑誌では盛んにアスリートは乳酸を溜め込まないために「クエン酸」を積極的に摂取しましょう!と言っています。これはクエン酸(酢酸も)が乳酸を水と炭酸に分解して体外に排泄を促す働きがあるためです。決して誤りではありませんが、クエン酸の摂取の場合、以下の方は注意してください。
1、腎臓の働きが低下している方
2、尿の出が悪い方
3、2型糖尿病の方
また、マラソンやエアロビクスなどによって長時間筋肉を動かし、汗で体内の水分が出て行ってしまっているときにはクエン酸の過剰摂取によって血液中のpHが急激に酸性に傾き、乳酸アシドーシスになることも稀にあることから、クエン酸を摂取するときには十分な水分を補給しながらにしてください。
このほか筋肉疲労の原因である乳酸を溜めないようにするためには、ビタミンB群と同時に、マグネシウム、カルシウム、α-リポ酸、カルニチンの補給がお勧めです。
by nutmed | 2006-11-17 15:40

コラーゲンの神話

昨晩の千島列島地震は久しぶりに地震の恐怖を思い起こさせてくれましたね。幸いこの地震での被害はほとんどないようですが、今朝、知人のハワイ在住のアメリカ人医師からメールがあって、ホノルルでも今回の地震による津波に関する注意警報がでたそうです。

さて、今日はメールでの問合せに対するお題でコラーゲンについてお話してみましょう。
コラーゲンと言うと女性の顔つきがかわるほど、コラーゲン=シワ、老化という公式が定着してしまったようですが、コラーゲンの性質を知ってもっと賢くコラーゲンを使っていただきたいと思います。
最近は「飲むコラーゲン」なんて言う商品も出てきましたが、ほとんどが化粧品で使われるコラーゲン。皮膚のシワをでき難く効果や水分保湿作用を謳い文句にして、クリームやローションに配合されるコラーゲンですが、皮膚に弾力を持たせシワを伸ばす作用を発揮させるためには皮膚の中まで浸透していかなければなりません。残念ながら多くの化粧品がこの皮膚浸透性のことについては触れていません。触れていないと言うよりも触れたくないと言ったほうが正確かもしれませんね。なぜなら、コラーゲンを含むほとんどの化粧品のコラーゲンは、皮膚の中に浸透することができないからです。人間の皮膚の表面は言ってみれば網のような細かいメッシュ状に穴が開いています。この1つ1つの穴の大きさが重要なわけですが、この穴を通って皮膚の中まで浸透できる物の大きさ(分子量と言いますが)はおよそ500という大きさまでで、これ以上大きなものは皮膚の中に浸透することができません。コラーゲン分子は一般に30万というとてつもない大きさですから、皮膚の中に浸透できるはずがありません。30万と一口に言いますが600倍もの大きさの物になるわけです。皆さんが良く通うファーストフードの清涼飲料水についてくるストローの直径がおよそ5mmですから、このストローの中に自動車1台を無理やり入れようとしていると考えればその無理加減がわかるでしょう。最近では「特許成分微量コラーゲンはお肌に浸透し皮膚のシワをとり細胞を蘇らせ老化抑制に効果があります!」という謳い文句の化粧品が販売されているようですが、コラーゲンは分子が大きいので皮膚の細胞へ浸透して皮下細胞の構造を改善してシワを伸ばすことは非常に難しいといえます。確かにコラーゲンの作用によって、皮膚の保湿には効果があるかもしれませんが、皮膚の下にある細胞まで浸透して皮膚の老化を抑えてくれることは難しいでしょう。
また、「コラーゲンが少なくなって肌が乾燥してシワの原因になります」と答える美容部員やドラッグストアの店員がいいますが、ほとんどの場合シワの原因と乾燥肌、コラーゲンやエラスチンは関係がなく、シワの原因になるのは紫外線、タバコの煙、栄養素不足、年齢であって、コラーゲンや乾燥肌とはほとんど関係がありません。ですからコラーゲン、エラスチン、保湿剤が配合されている化粧水やクリームを使っても一時的には肌に張りや弾性が戻ってきたような気になりますが、シワを改善することはできないということです。
それではコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を注射によって直接皮下細胞に注入すれば効果があるのかというと、問題がないわけでもありません。まず、やはり分子量が大きいために皮膚の細胞との親和性が低く馴染み難いということ、次に、コラーゲンやヒアルロン酸が何から作られているかということです。現在市販されているコラーゲンは牛や鶏由来のものが多いはずです。もっとも人間以外から造られたコラーゲンを使用すること自体が疑問ですが、それ以上にBSEなど、人間にも感染する可能性があるものの問題がぬぐい切れないことがあげられます。もともとコラーゲンは人間の体の中でつくることができるたんぱく質です。確かに年齢とともにコラーゲンをつくる能力が低下してくることは否めませんが、前述のように化粧品で皮膚の上から塗っても効果は期待できないことから、自分の体内でコラーゲンをもっとつくりだすことを考えればいいわけです。
実は、今の日本人は100年前に比べると圧倒的にコラーゲンの体内生産能力が低下していると考えられるわけで、その原因はやはり食にあるようです。
by nutmed | 2006-11-16 13:34

腸の動きについて続報

今日はいきなり腸の動きについての話題の続報です。
10月18日のブログ「あなたの腸は1日に何回動いていますか?」を読んでいただいた方の中で、この1ヶ月間にその後実際に食用活性炭で腸の動きの自己判定をしていただいた報告が63件メールで寄せられましたので、ここで紹介させていただきましょう。
結果から先にお話しますが、63人の方のうち12~24時間で真っ黒な便の確認ができ、ある程度腸の動きがあると判断されたのは実に2人だけでした!今回最も長く時間がかかった方は51時間で2日以上も排便がなく腸の動きも著しく低下している状態でした。61人の方が真っ黒な排便を確認できるまでに経過した平均時間は31時間でした。これは思いがけなく、私が予想していた以上に現代日本人の腸内環境は低下していることがうかがえた結果です。61名の年齢は圧倒的に20台後半から30歳台半ばのそれも女性が多かったのですが、或る意味ではこの結果は今の日本の縮図とも言えるのではないかとさえ感じています。この61名の方にメールで、「今持っている体の悩みや自覚症状」を確認してみると、想像したいたようにその第1位は便秘でした。続いて多かったのは「慢性的な疲労感」「不眠症」「花粉症」で、女性では「PMS(生理前症候群)」が多かったようです。中には「ダイエットの効果が得られない」と言う女性も数人見られましたね。
実は今回自己判定してもらった63名のうち、30時間以上かかった方の11名には、この約3週間乳酸菌の積極的な摂取をお勧めしました。また、このうち3名の東京在住の方にメールで協力をお願いして、知人のクリニックの協力も求めて、乳酸菌を飲み始める前と3週間後の血液中のビタミンK(体内で乳酸菌が作るビタミンの1つ)の値を検査してもらいました。
その結果11名中7名の方は、乳酸菌を摂りはじめて平均で11日目から主だった悩み、特に疲労感とアレルギー症状が明確に改善されてきました。血液検査を行った3名については全員が乳酸菌摂取前に比べて有意にビタミンKの値が高くなっていました。因みにこの3名にはこの3週間納豆などビタミンKを含む食材をなるべく摂取しないように協力してもらいました。

わずか1ヶ月弱の間に乳酸菌(ヨーグルトを含む)の積極的な摂取だけでもこれだけ効果があるわけですから、皆さんも乳酸菌とあなどらずに、毎日の乳酸菌習慣を是非考えて見てくださいね。
by nutmed | 2006-11-15 15:04
今週末は金土日と3日連続でセミナー・講演会が控えていて、目下その資料作成で今週はテンテコマイの状態です。性格ばかりは変えることができないのですが、私はかなり切羽詰って自分を追い込まないとアクションが起こせないようで・・・

最近のメールでも質問で「サプリメントはいつ飲めばいいの?」という内容が非常に多くなりました。正確に言うのであれば、これはサプリメントの種類、体内環境、年齢、場合によっては性別や食生活、住環境、仕事の内容によって違います。一般にビタミン・ミネラルは食後、つまり胃の働きが活発な時がいいとされていますね。サプリメントといえども簡単に何でも食後に飲めばいいというものではありません。当然過剰に飲めば医薬品と同じように害がないことはありません。例えばミネラルについて言えば、特に最もポピュラーなカルシウムとマグネシウムについて言えば、これらのミネラルは食後に飲んでもあまり効果はありません。理由はいたって簡単なんですよ。カルシウムもマグネシウムもアルカリ性のミネラルの1つです。皆さんが食事をしてから2-3時間は食べた食材を溶かして分解してくれる『胃酸(塩酸)」が活躍している時間帯ですよね。胃酸は非常に強力な酸性物質ですから、ここにアルカリ性のミネラルを飲んだらどうなるかは小学校の理科の授業をしっかり聞いていた方ならもうわかりますね。
カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ性のミネラルはこのような背景から、よほどのことがない限り空腹時に飲んだほうが効果のあるミネラルなんです。今度薬局へ行ったら胃薬(制酸剤)のコーナーを除いてみてください。薬の箱の裏を見るとほとんどの胃薬の主成分がカルシウム、マグネシウムであることがわかるでしょう。そして何故これらのミネラルを使っているのかがわかるはずです。
by nutmed | 2006-11-14 14:11

栄養・健康・食に関する気ままな日記


by nutmed