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今日で8月も終わりです!皆さんは猛暑のこの夏、何か記憶に残ることはされましたか?
私は何と言っても読み残していた原書を読んで、栄養療法とアミノ酸療法にすいての知識が増えたことと、例年になく自然の中で自分の生き方を考える時間を持てたことでしょうか・・・
明日から9月、イヤな話ですが今年もあと4ヶ月ですね。悔いのないように2007年の後半頑張りましょう。

さて、今日は妊娠9ヶ月を迎える姪からの相談で、いわゆる妊娠線(ストレッチマーク)の対応方法についてです。これから収穫の秋、おいしい旬の恵が皆さんを待っているわけですが、思いがけなく体重が増えるのもこの季節。入浴時にお腹を見て「あー・・・」と嘆く前に、男性も女性も準備しておくといいですね。

妊婦の多くが経験する下腹部からみぞおちにかけて現われる妊娠線はストレッチマークと呼ばれるもので、はじめは赤味をおびた、または紫色の線です。出産後には色は薄くなりますが、線は薄っすらと、場合によっては焼けどのあとのケロイドのように残ることがあります。ストレッチマークは妊婦特有のものではなく、男女問わずに現われます。
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人間の皮膚は異なる構造をもった3つの層からできています。最も外側の層が表皮、中間の層が真皮、最も深い層が皮下組織です。ストレッチマークは皮膚の形を保つ働きを持っている真皮で発生します。妊娠や急激な体重増などによって、皮膚の伸長成長が真皮の成長よりも早くなるために、真皮の伸びに限界がおきストレッチマークが現われると考えられていますが、全ての妊婦や肥満の人にストレッチマークが現われないのは何故でしょうか?
これは、ストレッチマークが発生する真皮の細胞の働きに原因があると考えられます。ストレッチマークが発生する人の場合、発生しない人に比べ真皮の身長成長の限界が高い、つまり真皮層の働きが正しく、表皮を支える支持層として健常な状態である場合には、ストレッチマークが出にくいと考えられます。もう少し専門的な表現をすると、グルココルチコイドと呼ばれるホルモンが真皮に影響を与えることによってストレッチマークが発生することがわかっています。真皮は妊娠や肥満による急激な皮膚の伸長成長に対応し、細胞の角質化を防ぐために、このホルモンの刺激でコラーゲン、エラスチンと呼ばれる繊維細胞を急いで作り始めストレッチマークが発生します。
ストレッチマークができはじめた後は、レザー治療でもマークを消すことは容易ではありません。ストレッチマークができ難いように普段から心がけることは、まず急激な体重増加、肥満を招かないような生活習慣を意識することにつきます。そのうえで日常のメンテナンスとして脂肪が蓄積し易い腹部、二の腕、尻、モモなどの皮膚の手入れを考えることですね。
そのためのアドバイスとして以下のSM予防クリームをご紹介します。自宅で作ることができるので1度試してみてください。ただし、保存はしっかり冷蔵庫で保存してください。また、大量につくるのではなく、せいぜい1週間で使い切る量を目安に作ってください。

妊娠中のストレッチマークの予防法
オリーブ(エキストラバージン)オイル 1/2カップ
アロエジェル 1/4カップ
ビタミンEオイル(200-400IUのカプセル6個)
ビタミンAオイル(5000IUのカプセル4個)
ココアバター(無ければ市販のエラスチン入りクリーム)大さじ2杯
これをミキサーで攪拌後、密閉可能なジャーまたは瓶に入れて冷蔵庫で保存
1日1回腹部、足の付け根、お尻、太ももに塗ってマッサージ

by nutmed | 2007-08-31 11:34

カンジダ菌対策 その2

最近、栄養医学研究所への問合せの中で多いのがクリニックや病院勤務のドクターからのもので、その内容の多くは「栄養療法」と「サプリメントの使い方」についてです。この3年で治療にビタミン・ミネラル、アミノ酸、酵素を導入するドクターが非常に増えていることを実感しています。
私の知り合いで東京の京橋、代官山、青山でクリニックをオープンしているドクターたちも、サプリメントを治療に導入して久しいですが、効果をあげている話を聞きます。今後日本でも、西洋医学を補完する手段としてのビタミン・ミネラル、アミノ酸、酵素を用いた栄養療法がもっとポピュラーになると思います。

さて、今日はカンジダ菌除菌に使うハーブの注意点をお話しましょう。
昨日、中南米を原産とするパウダルコ(Pau D’Arco:日本ではタヒボとして有名)について少し説明しましたが、このパウダルコは非常に強力な抗真菌作用を持っていて、この作用を持つ成分はlラパコール(apachol)と呼ばれるもので真菌性のイボの治療にも使用されています。つまり、このラパコールがカンジダ菌の除菌作用を持つわけです。一方でパウダルコにはナフソキノン(naphthoquinone)という成分が含まれていて、真菌だけでなくウィルス、細菌に対する殺菌作用が強いことがわかっています。しかし、残念ながらナフソノキンは悪さをするバクテリアだけでなく人間には有用な乳酸菌などのバクテリアに対しても殺菌作用を持っています。
したがって、パウダルコ(タヒボ)を使用する場合にはアシドフィルス菌、ビフィズス菌、ブルガリス菌などの乳酸菌を朝昼夕食の30分前に飲んでおくことがいいといえます。また、パウダルコ(タヒボ)は抗血液凝固作用も持つハーブですのでこの点も注意してください。

次にオレガノですがこのハーブもまた非常に強力な抗真菌作用を持っていて、その成分はチモール(thymol )とカルバクロール(carvacrol)というフラボノイドです。オレガノを使用する際に注意する点はアレルギーで、オレガノと同じ属のタイム、バジル、ヒソップ、マージョラム、ミント、セージ、シソにアレルギーを持っている方への使用は避けたほうがいいですね。

次にGoldenseal Root Extractですが、このハーブは比較的安全なハーブとして汎用されていますが、成分への耐性を持つことが確認されていますので、継続して3週間以上は使用しないようにし、継続使用する場合には3週間後2週間中止して再度スタートするようにしたほうがいいと思います。また、成分にはマイナーアルカロイドであるベルベリン(berberine) とハイドラスチン(hydrastine)が含まれるので高血圧など心循環器疾患を持つ患者、糖尿病、緑内障を持っている方は使用は避けたほうがいいですね。
シナモンは、クマリンが含まれるために抗血液凝固作用を示しますので注意してください。

日本ではまだまだカンジダ菌に対する臨床現場での認識が高くないようで、便中のカンジダ菌検査すら行わないケースが少なくありません。アメリカ、欧州では胃腸に関る症状の場合には便中カンジダ菌検査をすることはかなりポピュラーで、そのためサプリメントとしてカンジダ菌除菌用にフォーミュラーされた商品も沢山紹介されています。
その中でも比較的ポピュラーなサプリメントが酵素を主成分とした「CANDEX」というサプリメントで、やはりカンジダ菌の除菌を目的としたサプリメントですが、ハーブの持つ成分の作用によって真菌自体を殺してしまうのとは異なり、真菌の細胞膜をセルラーゼなどの酵素によって溶解させ繁殖を抑制することがCANDEXの特徴です。したがって、パウダルコ(タヒボ)などのハーブのように腸内細菌環境に影響を与えることが少ないといえます。

ハーブ、酵素、どちらのサプリメントも抗真菌効果はあると言えますが、使う方の体内環境と使用時期を考慮して使用することで双方のメリットが引き出せると思います。
by nutmed | 2007-08-30 09:45

昨晩の雷と突然の大雨には驚きました! 落雷や停電で電車など交通機関にも影響があったようで帰宅途中の方への影響も大きかったようですね。
つまらない話ですが、英語で言う「Thunder」は雷鳴のことで、いわゆるピカッと光る稲光は「Lightning」と言うんですが、ご存知でしたか?・・・

さて、今朝は猛暑も和らぎ少しだけ秋の気配を感じましたね。まだまだ油断は許せませんが、もう35度を大きく越える猛暑はない・・ことを祈ります。
この夏は猛暑で皆さん食事環境がかなり崩れてしまったのではないでしょうか。 これから秋の収穫シーズン、自然の旬の恵みが1年で一番多い時期です。その旬の恩恵を受けるためにも、この時期に消化の働きと腸内環境を整えてみてはいかがでしょうか。
そこで今日は腸内環境を整える時のポイントでもあるカンジダ菌の対処方法について少しお話しましょう。
カンジダ菌については以前のブログでも少し紹介してますのでそれを参考にしてみてください。
今日の話題はカンジダ菌を除菌する素材についてです。
カンジダ菌の除菌には、日本では一般的にナイスタチンという抗真菌薬が使われています。非常に効果が高い反面、長期使用における弊害がないわけでもありません。カンジダ菌症に対する認識が非常に進んでいるアメリカでは、カンジダ菌の除菌のために医薬品を使用するケースは以前に比べ低くなってはいます。主に使用される素材はハーブを主体としたこのサプリメントで、栄養療法医師、カイロプラクティクス医師だけでなく、臨床医にもハーブを処方するドクターは多くなっています。カンジダ菌除菌の目的で使用されるハーブで最もポピュラーな素材は、パウダルコ(Pau D’Arco)と呼ばれる中南米を原産とするいわゆる樹皮で、日本でもタヒボ(Taheebo)という名前で健康食品として紹介されていますね。パウダルコと同じくらいポピュラーに使われているハーブが皆さんにもおなじみの「オレガノ」です。その他シナモン、ニンニク、ゴールデンシールといった素材が使われています。これらの素材はカンジダ菌や真菌に非常効果がありますが、注意するべき点がないわけではありません。
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パウダルコの木・・こんなにきれいな花を咲かせます。ハーブとして使われるのは木の樹皮成分です。
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お馴染みのオレガノです・・使われるのは種の抽出成分になります。
続きは次回に・・・
by nutmed | 2007-08-29 11:01

今日は皆既月食なんですが、雲が厚くなりそうで、東京では見ることが難しいかもしれませんね。夏休み最後の週なので子どもたちには是非この天体イベントを目撃してほしかったのですが・・

さて、今日はアメリカのリサーチ会社に勤務している知人のドクターから届いた、アメリカのサプリメント市場調査報告の1部を紹介したいと思います。
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日本でもアメリカでもこの手の調査リサーチ企業は沢山あって、リサーチの目的や調査方法によっても数値が大きく異なることが少なくありません。報告によっては数値の開きが2桁違うこともたまにあるようですね。今回のリサーチ内容も他のリサーチ報告と比べると数値に違いがあるかもしれませんが、参考程度としてみてもらえばいいでしょう。
今回の数値を見て思うことは、想像以上にアメリカのサプリメント市場規模が大きいということ、そして確実に生活に浸透しており、また確実に医療の中でサプリメントを使う機会が多いということですね。 この状況がそのまま日本にくるとは言い切れませんが、少なくとも医療の分野でサプリメントが今以上に日本でも使われることは確実だと思います。

サプリメント市場 in USA(出典:Information Resources, Inc)
・米国のサプリメント(ビタミン・ミネラル、ハーブを含む)の市場売上は1994年以降、年平均35%の成長率で伸び、2005年では約8兆円規模にいたり、2010年には米国全体のサプリメント市場規模は18兆円にいたると予測。
・35歳以上の成人男女の78%が毎日何らかのサプリメントを摂取
・医療施設で医師(MD、ND、DC、OMD)が処方するOTCサプリメントは2005年8月末現在で約3兆5000億円と、米国全体で消費されるサプリメントの43%で、2010年に48%、総額で8兆6000億円にいたることが予想される
・FDA(米国医薬品食品局)の集計では、2005年8月末現在で約38000種類のサプリメントが販売されており、年平均1000種類の新たなサプリメント商品が市場に出る。
・サプリメントを処方する医師(4714名にアンケート)のうち、毎日処方すると回答した医師は全体の49%、1週間のうちに2-3日と回答した医師は23%で、70%以上の医師が頻繁にサプリメントを患者に処方している。
・サプリメントを処方する医師(4714名にアンケート)のうち、頻繁に処方するサプリメントの内訳
①ビタミン:全体の48%
②ハーブ :全体の28%
③ミネラル:全体の 6%
④酵素  :全体の 1%
⑤アミノ酸:全体の 1%

処方率の高いサプリメント成分(多い順)
①マルチビタミン・ミネラル
②ビタミンC
③ビタミンE
④ビタミンA
⑤カルシウム
⑥繊維質
⑦鉄
⑧エキナセア
⑨ビタミンB群
⑩ギンコビロバ
処方率の高い機能性成分カテゴリー
①関節痛
②抗酸化成分
③免疫力向上
by nutmed | 2007-08-28 12:18

先週土曜日、以前から知人に勧められていた埼玉県比企郡小川町にある天然温泉に行ってきました。
和楽(かわら)の湯といいまして、最近では珍しくないスーパー銭湯ではなく天然の温泉です。
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夏休み最終に近い土曜日ということもあってか、施設は比較的空いていました。施設は余裕のあるスペース設計になっていて非常に清潔的です。
調度ヒーリングマッサージのキャンペーンをやっていたので、70分のコースを受けてみました。
比較的若い施術師の男性でしたが、マッサージをしながら栄養素の話や免疫力の話など、私も新たな造詣を受けさせてもらいました。
そもそも、本格的なマッサージというのは頻繁に受けるものではないということを初めて知りました。カイロプラクティスについては米国でも少しだけ勉強してはいましたが、骨格矯正をするカイロとは異なり、マッサージの場合直接リンパ節を刺激したり、ツボを刺激することで様々な影響が体にもたらされるそうですが、基本的なところでは人間が本来持っている「自然治癒力の向上」が目的になるために、頻繁にマッサージを受けることで痛みや炎症が和らぐことはあっても、自然治癒力が低下してしまうことが少なくないそうです。
今ある痛みや炎症を抑えるためのマッサージと自然治癒力を向上させるためのマッサージの方法には違いがあるということも初めてしりました。

東京からでも車で1時間もあれば日帰りで本格的な天然温泉を味わえるので、皆さんもいずれ行ってみてはいかがですか・・
by nutmed | 2007-08-27 09:41

お腹の調子が変わる季節

今回の東北は雨模様のせいもあってか、過ごし易い陽気だったのですが、東京は相変わらず熱帯夜。亜熱帯性気候真っ只中ですね・・

さて、今日はこれからの季節に多くなるお腹の調子の変化について少し・・・

多くの原因はやはり食事と飲料水、そしてエアコンの多用でしょうね。 食事で言えば俗に言う食欲を湧かせる刺激性の素材、例えば辛いものや塩分の多いもの。それに、サッパリした食感の麺類や水溶性のものを選びがちですね。おまけに今年はこの猛暑、冷たい飲み物の摂取も多くなります。
さて、ここまで並べてきた食材ですが、ある共通点があります。
それは腸内善玉細菌が苦手な食材や飲み物ということです。おまけに毎夜エアコンにさらされて下痢を繰り返すことで、腸内の乳酸菌は日ごとに活力を低下させていきます。
乳酸菌については昨年10月19日以降に数回お話しましたが、我々人間にとっては欠かせないバクテリアでもあります。
復習の意味でマンガでおさらいしてみましょう。
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一方、大腸菌などの悪玉菌の働きとうと・・・
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あと1ヶ月もすると秋の収穫時期。この夏にたっぷりと陽を浴びて育った野山の恵が市場に出始めますね。それまでに腸内細菌の環境を整えて、秋の恵の恩恵を沢山得られるようにしましょう。今が腸内環境を整える最適な時期ですよ。
そのためには、まずエアコンのかけすぎに注意ですね。 次に単純な炭水化物の頻繁な摂取を避けて、穀類、豆類、精製漂白していない食材を積極的に食べ、冷たい飲み物をなるべく避けることを心がけてみましょう。 お勧めの食材はアボカドと冬瓜です!
by nutmed | 2007-08-24 15:23

今日から社会復帰!

岩手県西和賀での4泊は東京の猛暑をよそに、雨と高原のような気候で過ごし易く、積み残した原稿は全て校了!読み残していた本も80%は読破しました。 東京へ戻ってくるとこの暑さに現実に戻されました・・・
西和賀は雫石にも近く、またバイクで1時間も走れば民話と宮沢賢治のふるさと遠野にも近いところです。
東京から人がくることも滅多にない農村部だったせいか、連日近所の老人の訪問を受け、「にわか健康教室」のはじまりです。
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今回自分なりの仕事での収穫は沢山あったのですが、一番の収穫は何といってもこの住環境と食生活でした。人間の営みに則し、朝陽が登る朝5時30分前後には起きて農作業、7時前には朝食を食べ、夜も午後9時には消灯です。地元の方々のこの規則的な生活習慣に触れてみて、改めて人間の正しい食生活と営みのしくみと、自然の恩恵の尊さを実感してきました。そして、サプリメントというものに対する考え方も少し変わってきたような気がしています。
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まだまだ沢山の自然が残されているこの地だからということもできるでしょうが、人間、どこに住んでいたって人間として正しい食生活はできる、いや、しなければいけないということを実感した私の夏でした。
折に触れ、この地での話は皆さんにも紹介していきたいと思います。

さて、明日からまた頑張りますよ!
by nutmed | 2007-08-23 10:21

今日は夏休み前の最後の投稿です。明日17日から以前ブログでお話したように山篭りにはいりますので、次回の投稿は来週22日からとなります。

さて、今日はグリセミックインデックスGI値についてです。GI値については以前日本でもGIダイエットなるものが流行しましたね。さて、このGI値って何かここで復習してみましょう。
栄養素の内容成分が同じ食物の種類であっても、食べた後の血糖の上昇が異なることがわかり、血糖を上昇させる炭水化物(糖分)が含まれる食品を食べた後、2時間後までの血糖の上昇度を数値化したものがグリセミックインデックスGI値です。つまり炭水化物が消化されて血液中に糖として入り込むために必要な時間を基準食品を100として他の食品と比較するための指標です。数値が高いほど血液中に入り込む速度が速く、インスリン分泌などに影響しやすくなります。
欧米やオーストラリアでは糖尿病をはじめとする食事管理、食事指導に広く使われている指標ですが、日本ではまだまだこのGI値の概念を導入した食事指導が徹底されていないようです。
これから日本でも大きな社会問題となるであろうメタボリックシンドロームの栄養指導ではGI値の利用が期待されているので、今後の普及が楽しみでもありますが、GI値の落とし穴がないわけではありません。

現在、書籍やインターネットで掲載紹介されているGI値の多くは、日本で数値の素となるデータが取られているのではなく、欧米の数値がそのまま紹介されています。
ここで、少し考えてみてください。GI値の数値となる炭水化物は消化分解という工程を経て糖になるわけですから、以前からブログでもことあるごとにお話している、消化分解には欠かせない胃酸と消化酵素を作り出す能力とその量に大きく依存することになります。この能力は年齢や人種によっても違います。また、当然のことながら食材の保存状態や調理の方法によってもGI値は大きく変わります。
書籍やインターネットで紹介されているGI値を考えた食事方法のほとんど全てが、GI値の低い、すなわち糖になる速度が遅くインスリンの分泌に影響を与えないということを言っていますね。しかし、現在のGI値には上記のような背景があることを考えると、GI値を100%信じて食事や栄養管理をすること、少なくとも日本人によって日本でとられた基礎となるデータに基づくGI値でないことを考えると、その全てがOKであるとは言えない状況です。
また、GI値を考えた栄養、食事管理をするのであれば、その調理方法や食材との組み合わせを考えた指導をすることが重要です。
by nutmed | 2007-08-16 11:37

今日は終戦記念日ですね。60年以上を経過したという言い方もあれば、たった60年で日本がここまで復興してしまった、という言い方もあるでしょう。老若男女、それぞれの終戦記念日・・ですね。

さて、今日は以前から時間があれば書こうと思っていた、アメリカのニューヨークでこのところ密かに話題の日本の乳酸菌飲料「ヤクルト」についてです。

ウォール街の証券会社で投資顧問をしている私の友人からのメールで知った内容なんですが、この5月ころからニューヨークのビジネスマン、ビジネスウーマンに日本のヤクルトが人気なんだそうです。
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ことの発端は2003年の「The Lancet」という著名で老舗の医科学誌に掲載されたプロバイオティックスの研究報告で、アレルギー性皮膚炎(アトピー)の改善、予防に乳酸菌(プロバイオティクス)と乳酸菌のエサとなる素材(プレバイオティクス)を掲載したものでした。かつて、アレルギー性皮膚炎はアメリカでは日本ほど大きな問題ではないカテゴリーの症状でしたが、この5年ほどで、急激に増加し、ウォール街などで昼夜なく働くビジネスマン、ビジネスウーマンの中にもアレルギー性皮膚炎に悩まされ、転職しなければならないケースが出てくるほどになったそうです。その後2007年1月に、ニューヨークのケーブルTV局で、自身が乳酸菌の研究もしているダグラス博士(Linda Douglas, PhD, RD)がLancetの報告を後押しするように乳酸菌の増殖が低いとアレルギー性皮膚炎になる可能性が高くなるコメントをし、L.カゼイ菌、L.アシドフィルス菌、ビフィズス菌の有用性と毎日無理なく手軽に摂れる乳酸菌として日本のヤクルトをお勧めしたそうなんですね。
ダグラス博士のコメントには非常に的確に人間の腸内環境と乳酸菌を言い当てているところがあったので是非皆さんにも覚えていただきたいと思います。

「乳酸菌は例えるならばレーダーの役割を持っていて、腸内で正しく栄養素が吸収できているか、免疫の働きは十分か、心臓や循環器の働きは正常か、血糖のコントロールは正しく行われているかなどを常に配慮しながら増殖をしている」

これは、乳酸菌にとって人間は宿主であって、宿主の人間の体内環境が悪化することで乳酸菌自身も増えることができないという背景があるからなんですね。
by nutmed | 2007-08-15 14:46

今朝は大きな荷物を運ぶ予定になっていたために、車で出勤しましたが、これがウソのように幹線道路が空いていること! いつもこんな状況ならばいいのですがね・・

さて、今日は日本のサプリメントの今後を少し占ってみましょう。
今後、混合、自由診療(自費診療)を含む医療システムと、高齢化社会が加速度的に進む中、「予防」「未病」という考え方が益々国民にも定着してくることが予想されます。今までのように健康を「流行」として捉え、サプリメントを飲むことを「ファッション」として考える時代は過去のものとなり、QOL(生活の質)を高め、健康で長生きができる環境を積極的に造らなければならない時代に入り、サプリメントの本来の活躍の場はまさにこの時代であると考えます。
最近、日本では今後の混合、自由診療など医療システムの抜本的改革を見据え、未病という考え方を基に栄養療法、代替統合医療などの導入を検討し、サプリメントの積極的な医療への導入を考え始めている医師が急激に増えています。実際に栄養医学研究所にも週に2-3件の医師からのサプリメントに関する問合せがあります。
この状況を考慮して現在の日本のサプリメント市場を見ると2つのカテゴリーが派生しつつあります。
1つは「コモディティーサプリメント商品」で、日用雑貨、菓子と同様のレベルの商品で、サプリメントを食品として扱っている日本ではこの商品群が圧倒的に多いと言えます。もう1つは「メディシナルサプリメント商品」で、病気の予防だけでなく、治療にも応用できる高いレベルの商品で、今後の医療システムの中核をなすと考えられる混合、自由診療を取り入れ、栄養療法、代替統合医療などの導入を検討し、サプリメントの積極的な医療への導入を考え始めている医療機関が扱う商品群です。
現在の日本でサプリメントは残念ながら食品というカテゴリーしかないがゆえに、本来食品であるサプリメントを薬のような標榜をする企業が後を絶たない状況があり、これが逆に消費者の不安を募らせる要因になっているともいえます。
しかし、医療費の高騰、個人の医療費負担増など、今後の日本の状況を考えた場合、確実に未病促進が急務となり、そのためにサプリメントがメディシナルサプリメントとしての役割を担う状況は拡大し、需要は増大するものと考えます。
そのためには、サプリメントを処方する医師側は勿論ですが、飲む患者(消費者)側も確かな知識を持つことが重要なポイントになるでしょう。そして、誰でもない自分の体内環境を知ることが、大変重要になります。 私自身は、ラットや犬などの動物、その後の人を用いた研究による結果は大変重要だと思います。しかし、何より重要なことは「自分はどうなのか?」という、いわば、パーソナルエビデンスを持つことが不可欠であると考えています。
by nutmed | 2007-08-14 13:38