臨床栄養士のひとり言

ブログトップ | ログイン

<   2007年 09月 ( 17 )   > この月の画像一覧

MITにて

今朝は10時からマサチューセッツ工科大学(MIT)のキャンパス内にあるホールで米国東部地区の小児自閉症の学会が開催され参加してきました。ボストンは異常気象で、今朝の気温は28℃!学会が終了した午後3時でも31℃でした。 MITのキャンパスまでは宿泊しているホテルから地下鉄のグリーンラインに乗り、途中レッドラインに乗り換えてKENDOLLEと言う駅で下車し、そこから3分ほどのチャールズ川沿いのホールでした。
d0070361_1311899.jpg

私の参加したセッションは自閉症症状のナチュラルセラピーによる改善効果の報告がおおいセッションでしたが、昨年のスペインではあまり聞かれなかった「クロレラ」による水銀や鉛の解毒作用報告と、南米特産のKALAWALAというハーブの成分によるセロトニン産生能刺激の効果などナチュラルな素材による自閉症児の症状緩和、改善の報告が目立ちましたね。
詳細な報告は帰国後にします。
それにしても暑いボストンです。
明日は車でコネチカットのサウスベリーという街に移動です。
by nutmed | 2007-09-26 13:08

最初の目的地BOSTON

昔、バブルが華やかしきころには確か成田からBOSTONへの直行便があったと記憶していますが、今ではそれもなく、大抵の場合デトロイト経由でBOSTONに入ることになりますね。
乗り継ぎの待ちを入れて14時間!今年は1990年と同じ気候だそうで、1990年というと東海岸はハリケーンが多く異常な暑さだった年だそうです。そんなこともあって今日は気温28℃でボストン子にしてみると異常な気温だそうです。
d0070361_11105515.jpg

明日はマサチューセッツ工科大学の記念ホールで学会初日です。今回は少し時差ボケがあるようなので、これから早めのベッドに入ることにします。
by nutmed | 2007-09-25 11:12

こから出発します・・

彼岸に入ってからようやく体にも涼しさを感じるようになりました。
今朝の東京は生憎の空模様ですが、3連休最終日ということもあってか、道路もそれほど混雑はしていないようです。
これからアメリカに向けて出発です。今回の目的は自閉症児の研究会と酵素療法の学会出席なんですが、もう1つの目玉はDr.ライトと同じくらいに栄養療法では実績のある、Dr,Reiley夫妻に会うことです。夫妻はコネチカットとオレゴンと、全く東西正反対にクリニックを開業していて、専門は酵素とハーブなんです。もう7年も前のカナダの学会で知り合ったことがきっかけですが、今ではメールで私の疑問難問に答えてくれたり、指導してくれたりしてもらってます。

きっと酵素療法に関する何かトピックスを教えてくれるのではないかと期待しています・・・・

それでは明日以降アメリカからのレポートを!
by nutmed | 2007-09-24 07:14

サプリメントの賢い買い方

昨晩放映された自閉症児のマラソンをテーマにした番組を見た方は少なくないと思います。
実際に韓国であった実話をもとに作られた番組で、栄養医学研究所にカウンセリングに来ている自閉症児のお母さんも番組制作に協力していました。世の中の自閉症への理解が高くなってきていることは大いに歓迎するべきことです。

さて、今日は読者の方から質問で「サプリメントの賢い買い方」について少しお話します。
1、保存・保管状態を確認する-保存状態によってサプリメントの能力は失活する-
サプリメントに含まれるビタミン・ミネラルは、食材に含まれるビタミン・ミネラルと同様で、「光、温度、湿気」には非常に弱い物質が少なくありません。したがって、サプリメントを販売している店でどのような保存管理がされ、どのような場所に商品が陳列されているかを確認することがポイントになります。
湿気が多い倉庫に長期間保管されていたり、西日があたる陳列棚に商品が平然と置かれているようなサプリメントは既にその能力がかなり失われていると考えたほうがいいでしょう。
2、販売店のスタッフの知識を確認する-
サプリメントのラベルに記載されていること、記載されていないことを含めて、皆さんが知りたいと思っていることに対して、販売店のスタッフが適切に対応してくれるか否かは非常に重要なポイントになるでしょう。不用意に「このサプリメントは○○のような症状に効果があります」などと切り出すスタッフがいるような販売店は、サプリメント、少なくとも日本におけるサプリメントの扱われ方を十分認識していないと考えるべきでしょう。スタッフも人間ですから、その場で回答できない内容もあるでしょうが、時間がかかっても皆さんの質問に対応してくれるような販売店を選ぶことによって、実は、皆さんと一緒に販売店のスタッフも自己啓発ができるようになり、安心してサプリメントが継続的に購入できる販売店となるのではないでしょうか。

サプリメントを賢く買うポイントは正確な情報を自分で入手してそれを自分なりに吟味すること。そして何よりもサプリメントを購入する動機となるご自分の目的を明確にすることですね。

さて、週明けから1週間アメリカ出張で日本を不在にしますが、なるべく現地から投稿するようにしますのでご期待ください。
by nutmed | 2007-09-21 18:48

Super Food スーパーフード

昨日テレビのニュースの中で面白い機器の紹介をしていましたので少し紹介します。以前から私は全国各地の歯科医や歯科衛生士を対象にしたセミナーや講演を行っていますが、いつもその中で以前私がアメリカで勉強しているときに見つけた咀嚼(そしゃく)を習慣つける補聴器のようなデバイスのことを紹介しています。昨日のそのニュースでは、同じコンセプトで小学生に咀嚼を習慣つけるためのデバイスが紹介されていました。大きさはかなりおおきくて補聴器サイズまでにはほど遠いですが、実際にこのデバイスを一定期間装着することで咀嚼の回数が増えただけでなく、虫歯が減ったそうです。何か我がことのように嬉しくなりました。

さて、今日のテーマはスーパーフードについてです。
d0070361_1036177.jpg

スーパーフードという名称は今から30年ほど前のアメリカ・カナダで話題になったもので、その概念は「3種類以上の栄養素(例:たんぱく質(アミノ酸)・脂質(必須脂肪酸)・ビタミン・ミネラル)を含有し、特に必須ビタミン、必須ミネラルの含有量が多く、人間の営み、エネルギー生産に有効である天然食材」とされてきました。この概念は今も変わりはありません。昨今、オーガニックフードの認定基準やナチュラルフードの考え方が曖昧になりつつあるEU諸国を中心に、再びスーパーフードという考え方が台頭するようになり、アメリカへも波及し、「スーパーフード」や「スーパーオーガニックフード」という考え方が増えてきました。2005年にアメリカの消費者団体と学術委員会が選定したスーパーフードには以下の20素材が明記されています。
1、ブロッコリ:Broccoli
2、ニンジン:Carrots
3、トウガラシ:Chili Peppers
4、ホウレンソウ:Spinach
5、マッシュルーム: Mushrooms
6、トマト:Tomatoes
7、イチゴ:Strawberries
8、パパイア:Papaya
9、パインアップル:Pineapple
10、キーウィ:Kiwi
11、マンゴ:Mangoes
12、柑橘類:Citrus Fruits
13、杏:Apricots
14、バナナ:Bananas
15、ニンニク:Garlic
16、緑茶:Green Tea
17、豆類:Beans
18、大豆(豆腐):Soybeans & Tofu
19、鮭:Salmon
20、オーツ麦:Oats


内容を見ると「なんだ、毎日何かしらの形で食べている素材ばかり・・」と思っている方が少なくないと思います。実はそうなんです。このスーパーフードの素材選定にあたっては、長寿で健康な国民(と思われている・・)に日本人の食生活がかなり研究され参考になっています。今日は長くなるのでその日本人の実態については省略しますが皆さん薄々気づいていますよね・・。
ところでこの素材の中で特筆するべきは酵素食材です。酵素食材と言うと少し知識がある方は「パパイア、パインアップル、マンゴでしょ?」と思われるかも知れませんね。そう、これらの素材に含まれるたんぱく質や糖分を分解するいわゆる消化酵素もその1つですが、鮭を除く全ての素材に含まれている植物性酵素です。以前にも酵素のことはブログで紹介したので覚えているかもしれませんが、「酵素」には消化を助ける消化酵素を含めおよそ4000種類の酵素が存在します。人間の体内にも数百種類の酵素が関与していますが、人間と同じ生物である植物が持つ酵素が人間の細胞活性、営みに大きな貢献をしてくれることは数々の研究によって報告されています。
実はこの夏に栄養医学研究所で開発した液体マルチビタミン・ミネラルの中にはこの20種類の素材の19種類が配合されています。

2年前、サンフランシスコの学会で会ったスーパーフードのプロジェクトに関るスタンフォード大学の生化学博士であるDr.マーシャルはこう言います「動植物が持っている栄養素の研究について我々はその70%は研究を遂げていると思う。残りの30%は未だわかっていない素材の解明だが、今後重要になってくるのは人間の体内で有効に作用するバイオアイデンティカルな形を持つ素材や成分の研究だろう。我々が想像する以上に植物の持つ栄養素や酵素の働きは緻密かつ環境順応性を持っている。ナチュラルやオーガニックというカテゴリーはひょっとすると人間が人間のために考え出したエゴかもしれない。」
酵素療法の父とも評され、カイロプラクティショナーとしても著名なDr.Cichokeも植物の持つ酵素は人間の生命活動に多大な影響を与えるだけでなく、それが欠如することによって様々なネガティブな症状が現れ慢性的な症状に移行すると言っています。

折角、欧米が認めた日本のスーパーフードという考え方、我々自身がもう1度見直してみる価値は大いにありますね・・・

さて、次週23日から学会出席と来年以降に期待できる新たな素材の吟味、そして2010年のcGMP基準の調査のためにアメリカ出張となります。
次週はアメリカからの投稿になります。
by nutmed | 2007-09-20 10:36

嬉しいメール

朝家を出るときに今日は暑くなるのか涼しいのか・・と悩む季節になりましたね。この時期が実は一番食品の腐敗が多い季節なんです。皆さんも注意してください。

さて、今日は昨晩届いた嬉しいメールについてご紹介しましょう。
昨年10月にこのブログでも紹介しました腸の動きを知るための自己チェック方法について、神奈川県在住の32歳の女性から嬉しい報告がありました。
この女性は2年前から臭いに過敏になる臭気過敏症と慢性的な疲労で悩まされていました。栄養医学研究所へ来てカウンセリングをと勧めたのですが、何せ体を動かすことも辛くなるほどの状態だったようで、何度かメールでの相談をいただいていていました。元々、トライアスロンの選手でもあったこの女性が一番悩んでいたのは食生活でした。アスリートとして必要な栄養素のことについて独学で勉強し、自信があったにもかかわらず期待するほどの影響が出ないまま、成績は下り坂に入り、神経内科を受診したこともあり、また都内の栄養療法クリニックを訪れたこともあったようですが、問題は解決しないばかりか徐々に悪い方向に。そして2年前にあることが引き金となり臭気過敏症と慢性疲労に陥ったようです。あることというのは、抗生物質でした。
2年前の12月に微熱が続くようになり、気になって勤務先の近所にある内科クリニックを受診したときに風邪だろうということで2種類の抗生物質を処方され、5日間飲み続けた後の6日目に体の異変に気づいたそうです。再びそのクリニックへ相談したところ、風邪で体力がなくなっているので水分とたんぱく質を意識して食べるようにということだったようです。
その後、色々な健康食品、サプリメント、気功、鍼灸などを試してみたそうですが、体調は一向に改善しなかったとのこと。
私がメールをもらったのは昨年の11月、ちょうどブログで腸の動きについて書いた後でした。この女性は自分でも腸内環境に問題があるのではないかと考えていた矢先だったようです。
医療用活性炭で自己チェックをする前に、クリニックへ行って便中のカンジダ菌の検査をしてもらうことをお勧めしました。このクリニックのドクターから電話があり、何故カンジダ菌の便培養検査をする必要があるのかを聞かれ、1時間ばかり説明のうえ納得して検査をしていただいたことも良かったのだと思います。2日後の便検査の結果、カンジダ菌は+3(強陽性)でした。
女性から活性炭による自己チェックの結果を聞くと黒い便が確認できたのは実に39時間後だったそうです。
その後昨年12月からオレガノオイルとオリーブ葉エキスによるカンジダ菌の除菌をしてもらい、食事指導に基づく食事と食事環境を積極的に意識していただき、今年の1月27日の便検査ではカンジダ菌は陰性になっていて、昨晩のメールで様子を聞くと、今年の7月中旬には臭いに対する過敏症が全くなくなり、現在では朝起床時の疲労感がなくなり外出することができるまでになったということでした。

これから風邪の季節になり、発熱という現象に遭遇することが多くなります。発熱したときには焦せらず、体調をよく観察し、どうしても抗生物質を飲まなければいけない場合には腸内環境のことを考えて主治医に乳酸菌を一緒に処方してもらうようにするといいと思います。
抗生物質は決して必要悪ではありません。今そのバクテリアの活動を鎮めるために抗生物質は必ず必要になります。抗生物質の恩恵を十分に受けるようにするためには同時に腸内環境を考えてあげることも大事なことですね。
by nutmed | 2007-09-19 12:18

レスベラトロールについて

暑さ寒さも彼岸まで・・・それにしてもこの3連休は残暑が厳しかったですね。それでも空は確実に秋の様相を見せていて、夕方になると秋の虫が去り行く夏を見送るように鳴いていました。

さて、今日は以前にもお話したレスベラトロールについてです。
この秋から本格的に国をあげてスタートするメタボリック予防に大きな期待がもてる自然の素材「フィトケミカル」の1つです。

レスベラトロール(Resveratrol)
レスベラトロールは植物がバクテリアやウィルスから身を守るために自らがつくりだしたアレキシンが主成分ですが、このアレキシンは人間の体内でも作られる成分で免疫に関るたんぱく質として現在は「補体」と呼ばれています。アメリカ、ドイツ、イタリアでもレスベラトロールに血中の中性脂肪とLDL-コレステロールを抑制する作用があることが確認されており、高脂血症や肥満、高血圧、糖尿病の予防に期待がもたれていますが、最近の研究では、うつ病や痴呆症などの神経に関る症状のほか、免疫機能にも有効に作用することがわかりはじめています。
レスベラトロールが含まれる植物には赤ブドウ、桑の実、ピーナッツ、大豆、蜜蝋があります。赤ブドウの中でもブルゴーニュ地方の赤ワイン種としても有名な「ピノ・ノワール」にはレスベラトロールが豊富に含まれています。
日本でも至るところに生育している「雑草」「山菜」の中にも豊富に含まれていることが確認されていて、イタドリ(Japanese Knotweed)にはレスベラトロールが豊富に含まれています。
d0070361_15234331.jpg

皆さんも道端でこんな草を見たことがあるでしょう? 別名「スカンポ」とも言います。茎を折るときにポンッと音がして舐めると酸っぱいことからきているそうです・・

レスベラトロールには2つの異性体(cis-とtrans-)がありますが、中性脂肪とLDL-コレステロールを抑制する作用など様々な薬理作用を持つのはtrans-異性体のほうです。
trans-異性体レスベラトロールについてはこの5年間で様々な薬効についての研究が発表されていますが、中でも2002年1月の国際分子医学会誌で発表された血小板凝集に関する研究報告では、赤ワインから抽出されたtrans-異性体レスベラトロールおよびケルセチンによって医薬品に近い血栓の予防が確認されています。このほか、炎症の抑制、細胞の老化抑制作用についても期待の持てる素材としての報告がされています。

秋の夜長、赤ワインを傾けながらメタボリック予防を・・なんて考えている方には、ワインよりもイタドリのオシタシ、最近日本でもでまわるようになった赤ブドウなんかをお勧めしますね。

参考文献
Bhat, KPL, Kosmeder, JW II, Pezzuto, JM. Biological effects of resveratrol. Antioxid Redox Signal. 2001 Dec; 3(6): 1041-1064
Dore S. Unique properties of polyphenol stibenes in the brain: more than direct antioxidant actions; gene/protein regulatory activity. Neurosignals. 2005; 14 (1-2): 61-70.
Anekonda TS. Resveratrol – a boon for treating Alzeimers disease. Brain Res Rev. 2006 Sep; 52(2): 316-326
Zhuang H., Kim YS, Koehler RC, Dore S., Potential mechanism by which resveratrol, a red wine constituent, protects neurons. Ann NY Acad Sci. 2003 May; 993: 276-86; discussion 287-88.
Wang Z, Huang Y, Zou J, Cao K, Xu Y, Wu JM. Effects of red wine and wine polyphenol resveratrol on platelet aggregation in vivo and in vitro. Int J Mol Med. 2002 Jan;9(1):77-9.
Maulik N. Reactive oxygen species drives myocardial angiogenesis? Antioxid Redox Signal. 2006 Nov-Dec;8(11-12):2161-8.
Zern TL, Wood RJ, Greene C, West KL, Liu Y, Aggarwal D, Shachter NS, Fernandez ML. Grape polyphenols exert a cardioprotective effect in pre- and postmenopausal women by lowering plasma lipids and reducing oxidative stress. J Nutr. 2005 Aug;135(8):1911-7.
Lekakis J, Rallidis LS, Andreadou I, Vamvakou G, Kazantzoglou G, Magiatis P, Skaltsounis AL, Kremastinos DT. Polyphenolic compounds from red grapes acutely improve endothelial function in patients with coronary heart disease. Eur J Cardiovasc Prev Rehabil. 2005 Dec;12(6):596-600.
Nam NH. Naturally occurring NF-kappaB inhibitors. Mini Rev Med Chem. 2006 Aug;6(8):945-51.
Kaur G, Rao LV, Agrawal A, Pendurthi UR. Effect of wine phenolics on cytokine-induced C-reactive protein expression. J Thromb Haemost. 2007 Jun;5(6):1309-17.
by nutmed | 2007-09-18 15:27

栄養指導の難しさ・・

今月から東京の青山にあるクリニックと御茶ノ水にある病院の2施設で、栄養カウンセリングの仕事をはじめました。青山は夕方6時から午後9時まで、御茶ノ水は朝から夕方までなので、仕事や講演会、セミナーの関係もあり、当面は両施設ともに月1-2回となります。青山のクリニックは先日の台風の日だったこともあって予約は2名でしたが、御茶ノ水の病院は6名の予約があり、本当は1名30分の予定だったんですが、大幅にオーバーして平均70分のカウンセリングになり、昼食も摂れずに午後4時まで怒涛の1日でした。ドクターたちの激務の片鱗を垣間見たような気がします・・・

さて、今朝通勤途中に聴いていたラジオ番組の中で、メディアによく登場する白髪のダンディーな某栄養学校の理事長がコメンテーターが食育のことについて話していたことが少し気になりましたので、今日は食育について少し。
彼がコメントしていた「ながら食べ」については、私も以前から子どもの性格の形成や発育だけでなく、家族団らんに多大な影響を与えるので、段階的でも構わないから「ながら食べ」についてはやめるように努力してほしいことは叫んできましたので、共感できるものです。

次のコメントにあった「母乳は最低1年継続して欲しい。母乳を早く切ってしまうことで子どもが大変なことになるし、その後の性格形成にも影響をあたえる・・」について、これもまた間違いのないことで、数々の研究データーが物語っていることなのでうなずくことはできるのですが、多くの乳飲み子を抱える母親父親の環境が1年間母乳を与えられる環境にあるかどうかということです。
私は、或る授乳期にある母親のグループに対して3年前から栄養セミナーを年1回ほど実施してきて、その時期の母親が不安として抱いている子どもの栄養のことだけでなく、精神的・物理的なストレスの悩みに至るまでの話を聞いてきました。それまでは、私自身も確かにこの白髪の先生と同じようなことを熱弁してきましたが、実際に乳児期の母親、少なくとも現代社会のこの時期の母親が乳児に対して1年間も母乳を継続して与える環境には残念ながらないことを実感しています。彼女たちの多くは20歳前半の若いお母さんで、中にはつい2-3年前まで登校拒否、補導歴のあるような社会から「厳しい目」で見られてきた母親も少なくはありません。
しかし、ひとたび子どもの親となった彼女たちが真っ先に不安になるのは乳児の体と栄養のことであることも事実で、世間やメディアで言われるような母親ではありません。確かに彼女たちの多くは体型を気にして継続的な授乳を敬遠する女性もいますが、彼女たちの多くは可能であれば母乳を続けたいと思っていますが、夫婦共働きなどの環境のために数ヶ月で保育所に乳児を預けなければならない環境にあることも事実なんですね。

各所で連日食育のセミナーや講演会、またメディアでも食育について取り上げ、最近では「食育カウンセラー」とか「食育指導士」なる民間団体の資格セミナーがあるようで、日本全体が食育に注目していることは大いに歓迎すべきことです。しかし、いわゆる絵に描いた餅や机上の空論にならないためには、生活観(感)のある視点を持ち、「できる」範囲から無理なく生活の中に取り入れることのできるプロセスを考えた食育でなければ、継続はできないでしょうし、ともすると

「母乳が1年継続できない」

「子どもの性格形成に影響がでる」

「子どもは産まないほうがいい」

というような社会構図ができてしまう可能性は否定できないでしょう。
by nutmed | 2007-09-14 10:55

N-アセチルシステイン(NAC)について

総理大臣の退陣が話題になっていますが、昨日アメリカの原油市場で市場初の1バレル$80が越えましたね。この冬は厳冬という予報が出ているので、暖房費はかなり影響がありそうですね・・それに合成ビタミンの価格もあがることでしょう・・

さて、今日はNAC:Nアセチルシステインについてです。
システインは、体内環境の状態によって体内で合成することができない硫黄の成分を持つ含硫アミノ酸の1つで、シスチンと双子のような関係にあり、シスチンはシステインが安定した形と考えられているます。含硫アミノ酸であるシステイン、シスチン、タウリンはメチオニンおよび硫黄から構成されていて、システインは糖代謝に関る重要なアミノ酸で、グリシン、グルタミン酸、ナイアシンおよびクロミウムとともに糖コントロールに関っています。システインの代謝にはビタミンB6が必要となります。
N-アセチルシステイン(NAC)は硫黄性のグルタチオンを合成するために必要なアミノ酸で、強力な抗酸化物質であると同じに、体内に蓄積した水銀・鉛などの重金属の排泄を促すアミノ酸です。

①システインの働き
・毛髪や爪に含まれるケラチンたんぱくの合成
・インスリン、トリプシノーゲン、パパインなどのたんぱく質を合成
・フリーラジカルの分解(メチオニンととも)
・グルタチオンの合成
・α-リポ酸の合成
・ビオチンの合成
・ヘパリンの合成
・補酵素の合成
・ラクトグロブリンの合成
・有害重金属の排泄

血圧の治療で処方されるACE阻害剤とNAC(N-アセチルシステイン)を併用した場合、血圧の降下作用が増強される可能性があるので注意がひつようです。
狭心症薬の治療で処方されるニトログリセリンおよびイソソルバイドとNACを併用した場合、頭痛、低血圧を引き起こす可能性があることが報告されています。

システイン摂取に際して、糖尿病既往者が過剰なシステイン(1500mg/日以上)を摂取する場合にはインスリンの分泌に影響を与えるため、摂取には十分注意すること。また、尿酸値が高い場合や結石を持つ場合、システインがシスチンに変化することによって腎臓および胆嚢の結石をつくり易くなるので、システインまたはシステインが多く含まれる食材(タマネギ、ニンニクなど)や摂る場合には、その3倍量以上のビタミンCを摂取することでシステインの結晶化を防いでくれます。
by nutmed | 2007-09-13 12:06

食とエコの両立 最終回

今しがた外出からオフィスに戻りましたが、東京はバケツをひっくり返したような大雨でした!
気温が上がらない割りに蒸し暑いのは湿度が高いからですね・・

今日は何とか食とエコの両立の最終回に持っていきたいと思います。
アメリカやヨーロッパ、アジア、オセアニアなどに旅行された方なら記憶に残っていると思いますが、モノを包む包装が日本と比べるとなんと簡素ないことか・・と思ったことがあるのでは。一見する味気ないことのようにも見えます。それに比べ日本では、どこの店に行っても綺麗で凝った包装が多いことでしょう。日本でも最近では包装が有料化されている店が増えましたが、欧米では生活必需品に包装を施すことはまずないと言っていいでしょう。元々包装は中にあるものを出したら捨てるものなので、いわゆる過剰な包装は好まれません。昔の日本では、包装用紙や紙袋を綺麗に畳んで何かを包装するときに使ったり、折り紙の代わりにして折ったりする習慣もありましたが、今ではそのような再利用をする家庭はほとんど見なくなりましたね。
10年ほど前になりますが、時間が経つと土に還元するポリ袋素材、発砲素材がエコ開発商品として話題になったことを記憶していますが、何か本末転倒な話だなと感じていました。
土に還元される素材の開発経緯はすばらしいことですが、その発想の原点がスーパーなどの買い物で使われるポリ袋の始末のためであったり、刺身や肉を乗せて陳列する発砲容器だったり・・・これら技術の進歩は歓迎するべきことですが、そもそも買い物でポリ袋を使う習慣をやめる努力をすればいいことも事実ですね。
日本人もここらで真剣に過剰包装の功罪を考える時期なのかもしれません。
5回に渡ってお話してきた食とエコの両立ですが、私の立場視点から見たエコを無理なく実践し
エコ活動が根付くためのキーワードは、「食」特に食材の取扱方法、保存方法の見直し言うことになるでしょうか。

今では教育現場でも「地球のためにエコ、リサイクル」が教えられていますが、そもそもエコが中々根付かない背景にはこの「地球のため・・」というのが原因なんではないかと以前から私は思っています。勿論、結論は地球全体のためであることは間違いのないことなんですが、67億人分の1人である個人がエコを実践推進するには、連日メディアで報道されている内容は、あまりにもコンセプトが壮大で、個人レベルでエコを実践するには対岸の火事的に思われてしまっていることは否めません。でも、エコが日本人1人1人が、かつての日本人が行ってきた食材の扱い方の良さを見直すことによって、皆さん1人1人がエコを実感し、そのメリットを感じるだけでなく、体内環境を整えることが可能であることは決して難しいことではありません。
子どもたちの食環境を憂いて、形ばかりの「食育」をするくらいなら、是非私たちの先達が実践してきた食材の扱い方を見直して、こどもたちにもそれを見せてあげることのほうが生活観のある姿ではないかと考えています。
by nutmed | 2007-09-11 16:39