今日で11月も終わり。明日からいよいよ2007年最後の月となりました。
これからの季節、忘年会、年賀状書きなど、夜更かしや不規則な食生活になりがちのシーズンです。毎年のことではありますが、胃腸、肝臓をリフレッシュしてあげることも忘れないでくださいね。

さて、今日はグルコサミンの3回目です。

・グルコサミンと脂質
GSがコレステロールと中性脂肪に影響を与える可能性がアメリカの一部の雑誌で紹介されたことがあります。しかし、2007年1月のデンマークの医学誌で発表された、グルコサミンが血中コレステロールと中性脂肪に与える影響の研究(The effect of glucosamine sulphate on the blood levels of cholesterol or triglycerides--a clinical study  Ugeskr Laeger.2007 Jan 29;169(5):407-10.)によると、GSがコレステロールと中性脂肪に影響を与える可能性はないことが証明されました。

・グルコサミンの摂取量
男女ともに1日あたり1,000-1,500mgを上限として、この量を2-3回にわけて、食事の直前に飲むことをお勧めします。

・グルコサミンとコンドロイチン
関節炎及び関節痛の改善緩和に有効とされるGSですが、現在までに世界中で行われている臨床研究の結果を平均すると、それでも5人に2人はその作用効果を実感できないという結果になります。アメリカやドイツで慢性関節炎の抗炎症作用を期待してGSを処方し、2-3週間で患者に効果がでなかった場合には、コンドロイチン(硫酸塩)を併用するケースが少なくありません。コンドロイチンはムコ多糖類という粘性を持った物質で、ビタミンAの触媒作用によってヒアルロン酸に硫酸が結合して作られる物質です。関節と関節の間にある軟骨組織を形成するもので、加齢とともに体内で造られる量は減ってきます。健康食品などで機能性食品として日本で販売されているコンドロイチンの多くはサメの軟骨から抽出されたものですが、このほか動物性のものとしてはスッポン、ナマコ、ドジョウ、ウナギなどネバネバした成分を持ったもの、植物性のものとしては納豆、山芋、ナメコ、オクラなど、やはりこちらもネバネバしたものに含まれています。
GSとコンドロイチンを併用することによって、GSだけでは反応しなかった患者の約40%に抗炎症が見られる報告があります。

・健康食品としてカプセルや錠剤のグルコサミンを飲んでも吸収されるか?
口からカプセルや錠剤で摂取したGSのおよそ90%は腸で吸収されることが研究によってわかっています。(これはGSでもグルコサミン硫酸塩のデータですので、日本の健康食品市場で販売されているグルコサミン塩酸塩の場合にも同様の吸収率があるかは不明です。)
イタリアで行われたこの研究では、2人の男性ボランティアにC14(放射性同位元素)で標識されたGSを250mg入れたカプセルタイプを早朝空腹時に飲んでもらい、1時間後の採血で血中のC14の量を計ることで、腸からGSが吸収されているかの検討をしたものです。
1時間後の採血では2人の男性の血中からC14が検出され、その量からGSは正常に腸から吸収されていることがわかりました。
このイタリアの研究者は、「GSは非常に早く消化吸収され、血中を流れた後ただちに組織中に移動し、関節や軟骨組織にまで届くと考えられる」とコメントしています。
また、この2人の男性ボランティアには、静脈および筋肉への注射によってもGSの投与をしてもらいましたが、その結果吸収比率としてはカプセルや錠剤で摂取するよりも3倍高いもので、カプセルや錠剤でGSを摂取することは効果的ではありますが、有効とは言えないというコメントをしています。
カプセルや錠剤から摂取されたGSは、消化された後に肝臓へ運ばれます。肝臓ではGSの大きな分子を二酸化炭素、尿素、水などの小さな分子まで分解されます。

・グルコサミンの有用性
最近では日本をはじめアメリカ、ヨーロッパでもGSが単体で関節炎改善の機能性成分として販売されることは稀で、コンドロイチン、またはMSM(メチルサルフォニルメタン)と一緒に配合された商品として販売されています。また、関節炎の改善作用を向上させたフォーミュラとして、GS、コンドロイチン、MSMに加え、強力な抗炎症作用を持つハーブのクルクミン(ウコン)、ボズウェリアなどが配合された商品も見られるようになりました。


次回はグルコサミンの機能について・・・
by nutmed | 2007-11-30 09:21

昨日は体調崩して珍しく1日ダウンしていました。今シーズン猛威を振るいそうなインフルエンザではないようですが・・・インフルエンザといえば関東でも神奈川県を中心に既に猛威をふるいはじめたようですので、毎年のことですが外出から帰ったときには必ずうがいと手洗いは忘れないようにしてください。

さて、今日はグルコサミンの2回目です。

・グルコサミンとアレルギー
最近、硫黄の成分にアレルギー反応を示す日本人が少なくありません。このような人がグルコサミン硫酸塩を摂取した場合にはアレルギー症状が現れることがありますので注意が必要です。GSとともに関節炎などの改善に用いられるコンドロイチン硫酸塩についても同様で、このような人は硫酸が含まれる含硫成分は避ける必要があります。
グルコサミンは一般にエビ、牡蠣、カニの甲羅などから抽出されることが多く、コンドロイチンは牛、豚、サメの軟骨から抽出されます。最近では植物の樹皮から水溶性のグルコサミンも抽出され市場に出始めています。

・グルコサミンと医薬品の併用
日本では医師が関節炎の患者に対してGS、またはGSとコンドロイチンを処方することは稀ですが、アメリカやヨーロッパでは医薬品の抗炎症剤であるイブプロフェンやナプロキセンまたはアセトアミノフェンと一緒にGSまたはGSとコンドロイチンを処方する医師は少なくありません。この場合、患者の症状が2-3週間で改善しはじめると医薬品を少なくするか中止してGSまたはGSとコンドロイチンだけで経過を見ることが少なくありません。

・グルコサミンの副作用
現在までに研究報告されているGSの副作用はほとんどないと言えます。しかし、従来から行われている研究では大部分の栄養素や薬と同様に、長期間の使用における副作用の発現についての研究は十分ではないとも言えます。現状、1つの目安としては他の機能性成分やハーブ同様、妊婦、授乳期の女性では使用は控えるべきと言えます。

・グルコサミンと糖尿病
糖分の含まれるGSと糖尿病の関係についての研究は多くはありませんが、1日あたり1-2グラムのGS服用は、一般的な日本人の食生活から摂取する単純な構造の炭水化物(糖にすぐ変換する炭水化物)の摂取量と比べても最小の糖分量と言えます。
アメリカの内科学会誌で報告されている2型糖尿病患者に対するGSとコンドロイチンの服用に関する研究を見ると、1日あたりグルコサミン塩酸塩1500mgとコンドロイチン硫酸1200mgを90日間服用した38人(男女平均年齢50歳)では、空腹時血糖もHbA1c(ヘモグロビンA1c)の値には有意な差はありません。
むしろ、2型糖尿病をもつ関節炎患者に処方されるイブプロフェンやナプロシンなどの抗炎症剤の副作用によって発生する胃潰瘍や腎臓機能障害のほうが、2型糖尿病の合併症に与える影響が大きいという報告があります。

次回はグルコサミンと脂質などなど・・・
by nutmed | 2007-11-29 12:40

今朝はここ連日の小春日和から一転して曇天で多少肌寒い朝を迎えました。我が家の桜はすっかり枝だけになり、その分朝の日差しが庭の奥まで届くようになりました。

さて、今日からシリーズでグルコサミンについてお話しましょう。
日本でもすっかり関節炎の改善のための機能性成分として認知されたグルコサミンですが、その働きにはまだ不明な点が多いことも事実です。

グルコサミン(以下GSといいます)は名前の初めにある「glucos」が示すように糖分と、「amine」が示すように窒素を含むアンモニアの副産物と水素が結合した物質です。
GSは軟骨組織に存在し、関節の働きにかかわっていることが知られており、人間では加齢とともにGSは減少し関節炎、関節痛を引き起こします。しかし、GSについてはまだ不明の部分が多く、GSがそれ自体で軟骨の働きを担っているという研究報告もあれば、GSだけではなくMSM、コンドロイチン、ビタミン・ミネラルなどと一緒になってはじめて軟骨を形成するという報告もありますが、現在までの研究で明らかなことは、GSは関節炎以外の症状の改善では有効である報告はありません。
GSと軟骨に関するいままでの研究報告を見ると、関節炎患者の軟骨組織の再形成に有効である報告はありますが、外科的に軟骨が切除された患者の軟骨再形成に有効である報告はありません。また、狼瘡や慢性関節リウマチのような関節に関る自己免疫疾患に対するGSの有効性評価については現在までに詳細な研究は行われていません。
GSは健康食品の1商品として日本でも認知度の高い商品ですが、このようにGSに関する研究は始まったばかりで、未だ不明な点が多いことも事実です。しかし、GSの関節炎の予防改善と関節痛の改善については評価が高い報告が多く、関節炎諸症状におけるGSの有効性は高いといえます。

・グルコサミン硫酸塩とグルコサミン塩酸塩
GSには主に2種類あり、食品のカテゴリーで健康食品として扱われているのは「グルコサミン塩酸塩」、医薬品のカテゴリーになるのが「グルコサミン硫酸塩」になります。価格から見るとグルコサミン硫酸塩に比べグルコサミン塩酸塩のほうが安いといえます。
今までに発表されているGSに関する研究で使用されてきたGSの形態を見ると、面白いことにヨーロッパで行われた研究の多くがグルコサミン硫酸塩を使い、アメリカを含むそれ以外の諸国ではグルコサミン塩酸塩を使った研究が多いことに気が付きます。
この背景にはヨーロッパで行われたGSの研究には医薬品企業を含む多くの会社が研究に資金提供をしている経緯があり、価格の高いグルコサミン硫酸塩を使用したことがあります。

次回はグルコサミンとアレルギーについて・・・
by nutmed | 2007-11-27 08:57

この連休はそれまでの寒さも少し和らいで、今年は遅い紅葉を見るにはいい陽気でしたね。
我が家の桜の木も一斉に葉を黄色に変えて、パラパラと落葉をはじめました。来年春には今年以上の蕾を持ってくれることでしょう。

さて、今日は五感を使った食事の最終回です。
3年前に私が委託を受けて母親に栄養と食事の指導をしていた自治体の学童保育所で、いくつかの家庭に五感を刺激したある実験に協力していただいたことがあります。
毎週週末に家族全員でその日の夕食の献立を決め、可能な限り全員で食材を購入しに行ってもらうことからはじめていただきました。食事の調理も可能な限り全員で協力して参加してもらい、食事のときには食事に集中するために、テレビ、ラジオ、携帯メール、新聞、ゲームなどを一切やめてもらい、いわゆる団欒をもってもらうようにしました。
週1回のこの食事行動でしたが、残念ながら半分以上の家族は「こんなことは不可能!」ということでドロップアウトされましたが、3家族が継続してくれました。それでも2ヶ月ほどを過ぎたところで、3家族全てのお母さんからほぼ同時期に同じ電話をいただきました。その内容はこうでした。「間が持たない・・」
そうなんです。家族全員が食事をしているときに会話がなく、気まずい雰囲気になるそうです。
逆に言えば、いかに家族の会話がない食卓を囲んでいたのかということなんですね。これはこの3家族だけの話ではなく、ほぼ日本全国共通の話だと思います。
食卓を囲んでいるだけで、家族会話がなく、全員が左か右にあるテレビに顔と目を向けて食事が進むわけです。
食材に目が向いていないだけでなく、集中していないから、何を口の中に入れたのかも覚えているはずがありませんね。
私はこの実験をとおして、五感を刺激した食事の大切さを啓蒙しようと思っていましたが、それだけでなく、家族団欒、家族の会話の乏しさがこれほどの状況にあることを思い知らされました。
独り暮らしの若い方が、独りで食事するとつまらないし、滅入ってしまうとよくいいますが、家族で囲んだ食卓ではあっても、独り暮らしの食事と何ら変わらない状況があったわけですね。

これかの寒い季節、鍋が多くなる季節でもあります。皆さんのご家庭でも鍋の食材を皆で決めて調理に参加し、テレビを消して鍋を囲む食生活をしてみてはいかがでしょうか。
きっと今まで忘れていた食材の味を感じられるだけでなく、家族の会話によって繋がりが深まるのではないでしょうか・・
by nutmed | 2007-11-26 10:55

今朝は今シーズン1番の冷え込みで、東北や北関東の山のほうでは60cmを越える積雪だそうです。こんな夜はテレビを消して家族で鍋を囲んで、五感をしっかり使った食事なんていかがでしょうか・・

さて、今日は味覚です。
目と鼻と耳から入ってくる食材調理の刺激を受け、十分にだ液も胃酸も準備が整ったところで、いよいよ食材を口に入れ、ようやく物理的な食事行動の咀嚼(そしゃく)にはいるわけです。
まず、食材が口に入った瞬間に舌に分布している「味蕾」という器官で味を感じることになります。 1970年後半にアメリカとドイツの研究者が、五感によって食材の刺激を受けることによって、脳内の記憶分野がどのように活動するかを電気的なシグナルの出方で調査した研究があります。この研究では10歳の男女12名を男女3名づつの6名のグループにわけ、一方のグループには実験の2ヶ月前に生まれて初めてブルーチーズとタラの燻製を食べさせ、もう一方のグループには食べさずに実験の当日を迎えさせました。
両グループは別々の部屋に集められ脳の記憶を司る分野の電気的シグナルを取る装置を頭につけられていました。両グループの部屋には換気ダクトからブルーチーズとタラの燻製の臭いが僅かに流されはじめると、2ヶ月前にこれらの食材を食べた経験のあるグループ全員の脳波に活性を裏付けるシグナルが現われはじめましたが、創でないグループでは全員の脳波に活性反応のシグナルは現われませんでした。
次に、両グループの子どもたちにブルーチーズとタラの燻製を実際に見せる段階にはいると、2ヶ月前にこれらの食材を食べた経験のあるグループ全員の脳波の反応はさらに強くなりましたが、そうでないグループでは僅かな反応しか現れませんでした。
この研究者らは、人間は過去に五感をとおして経験した食材の情報を記憶しており、その食材に対する個人の嗜好だけでなく、その素材の消化のしやすさなどの特製すら記憶していて、消化分解のプロセスに影響を与えている可能性があると結論付けています。

つまり、五感を刺激することが単に食材を味わうということだけでなく、栄養素を吸収するための前段階である消化分解というプロセスに大きな影響を与えるということですね。

次回は五感を使った食事行動を実際に行うことによるメリットについて・・・
by nutmed | 2007-11-22 17:27

冬の夜、これからの季節空気が澄んでいて星がきれいに見える季節ですね。 私は本格的に天体観測をしたのは中学校のときのジャコビニ彗星群のときでしたが、関東地方は曇りで残念ながらテレビでみることになったことを記憶しています。皆さんもたまには郊外にでかけて天体観測なんてどうですか・・

さて、今日は臭覚についてです。
前回までに視覚、聴覚を使った食事行動についてお話してきましたが、臭覚、においと言う感覚も食事行動にとっては非常に重要な刺激になります。
皆さんも知らず知らずのうちに食材の臭覚に刺激を受けてレストランや店を決めることがあるでしょう。 焼き鳥やうなぎを焼く煙と臭い、カレーの臭いなどがそれですね。
アメリカでは28年前に某有名ハンバーガーチェーン店がポテトを揚げる臭いとビーフパテを焼く臭いを店の外に強制的に流すダクトを作り、道行く人がこの臭いに刺激されて何人が入店してくるかのちょっと変わったマーケティングをしたことがあります。結果はいうまでもなく、従来に比べ入店客が増え、売る上げはその期間だけ23%増加したということです。
それほど、臭いという直接的な五感を刺激することは人の食欲をそそるだけでなく、食事行動の準備運動にとって大きな影響をもたらすシグナルとなります。

今では、野菜、果物などの食材そのものの見栄えは良くても、臭いや味が昔に比べて少なくなったこと、素材の持ち味を十分に生かした調理をしなくなったことなど、この臭覚を刺激する食事行動が残念ながら少なくなっていますね。
聴覚刺激のシグナルの音と同様に、今の日本の家庭にある食事行動を刺激する臭いが果たしてあるでしょうか? ともすればコマーシャルではないですが、「臭いを消す」ということが横行している現在です。殺菌、除菌と同様、日本人は臭いにあまりにも過剰に反応するようになってしまったこと、家の作り、特に台所と食事をするダイニングがオープンになり、臭いや空気を浄化してくれる畳が姿を消し、肉厚のカーテンやソファーがその代わりとなってきたことなど、人間本来、日本人が継承してきた本来の生活環境に大きな変化があることも大きな原因であると思います。
私は未だに不思議なのが生活の臭いをわざわざ消すことに何の意味があるのか・・・昔の日本では考えられなかったことn1つです・・・

次回は味覚です。
by nutmed | 2007-11-21 18:28

昨日は12月下旬並みの寒波が到来していたようで東京でも本当に寒かったですね。群馬県草津にすんでいる知人からは雪のたよりをいただくほどの寒さだったようです。

さて、今日は五感の聴覚についてです。
皆さんは中学校の理科の授業でやった「パブロフの犬」を覚えていますか?そう、犬にエサを見せると条件反射でだ液がダラダラとでてくるやつです。人間も同じで、何かの刺激を受け、それに反応して何かのシステムにスイッチが入ることは同じです。条件反射という行動を開始するシグナル刺激を受けることこそが、五感の刺激になります。条件反射には視覚や臭覚が真っ先に思い浮かべられるかもしれませんが、聴覚、つまり耳から入ってくる音の刺激も同じです。

最近の日本中のご家庭の朝、台所から聞こえてくる音はどんな音でしょうか。 恐らく「チーン」という音ではないでしょうかね(笑)
少なくとも私と私の年齢よりも上の年代の方々が子どもの時に、どこの家庭の台所から聞こえてきた音といえば、母親がまな板で大根やたくあんを切ったり刻んだりする音、卵焼きを作る前に卵を割って茶碗やボールの中でかき混ぜる音、それにめざしやアジの開きが焼き網の上で煙をあげながら焼ける音と食卓の準備するときにに茶碗や箸、皿が触れ合う音でした。
この音こそが人間の耳から入ってくる刺激のシグナルで、食事をする準備運動である、だ液の分泌や胃酸の分泌といった食事行動がスタートするわけです。
残念ながら「チーン」という音では正しい食事行動のスタートはきれません。

最近世の中では「食育」特に子どもの食育が叫ばれて久しいですが、私が考える子ども、大人に対する食育はまさにこの五感を刺激する食事行動であり、聴覚から刺激を受ける音シグナルによる食事行動のスタートを習慣つけるかということです。決して悪いことではありませんが、親子が食事を作る楽しいひとときをつくる食育をしても、肝心の食事をする心と体の食事行動が習慣つけられていなければ、残念ながら体内では条件反射をしてくれませんね。

次回は臭覚について・・・
by nutmed | 2007-11-20 12:39

今日は昨日とうって変わって師走の陽気。昨日と7℃も温度差があります。巷では早くもインフルエンザが流行の兆しを見せています。これから乾燥する日が多くなる季節ですから、帰宅後のうがいは忘れずに!

さて、今日は五感を使った食事行動の2回目、今日は視覚を駆使した食事行動です。
多くの方が「食事をするときに大切なことは?」と聞くと「良く噛む(咀嚼)こと」と答えてくれます。決して間違いではなく、そのとおりで食材を良く噛むことで食べたものが細かく分解できるのと同時に、単純な糖分は噛むことによって分泌される消化酵素(プチアリン)によって分解がはじまります。でも食事行動は噛む以前からスタートしていることについて考えたことはありますか?
食材を噛むという食事行動が「物理的な食事行動」のスタートだとすると、五感を使う食事行動は「神経を駆使した内因性食事行動」のスタートになります。
そこで今日は五感の1つ「視覚」です。
私は常々日本人は世界でも類稀な「食を舌だけでなく目で見て味わう」民族だと思っていますし、私の友人のアメリカ人、ドイツ人、イタリア人、イギリス人、カナダ人、韓国人、中国人、オーストラリア人たちが口をそろえて同じことをいいます。旬の季節感ある食材を味付けだけでなく。盛り付け鮮やかに調理をし、食材だけでなく器にまでこだわり、自然と人間の調和を食材と器をとおして食事をする習慣は世界のどこに行ってもお目にかかることはありません。
日本料理がこの視覚にうったえる、つまり視覚を刺激させる絶妙な食事は、目で食を味わうということだけでなく、視覚から食欲を刺激することに長けた料理であることも事実です。
目から入ってきた食材や素材の視覚情報によって、脳の神経が刺激され、胃酸の生産分泌、だ液の分泌、消化酵素の分泌準備、腸のぜん動運動の準備など、いわゆる食事行動のスタートラインにつくことができるわけです。
前回のブログで、昨日の夕食や今朝の朝食で食べた食材や味を忘れる方が少なくない話をしましたが、この背景の1つに視覚を十分に刺激した食事行動のスタートラインにつけていないことがあげられるでしょう。現代人の食生活では、多くの場合視覚情報を入れる皆さんの目はテーブルの上の食材に向けられているのではなく、右か左にあるテレビの画面に向けられていることが少なくないでしょう。目の前にある食材に視覚情報源が無いわけですから、その食材がどんなものだったか覚えていられないのは当然のことですね。

懐石料理や旬の食材を生かした日本料理を外食で味わったときには、いつまでもその食材とその味を覚えているのに、毎日自宅で食べる料理の素材や味について記憶に残っていることは少ないという方は沢山いるのではないでしょうか。
さすがに懐石料理の店でテレビを見ながら新聞を見ながら食事をする方はいないでしょうし、せっかくの旬の素材を生かした高価な食事に皆さんの目もその他の五感も集中しているわけです。したがってその記憶が残るだけでなく、視覚情報を駆使した正しい食事行動ができていると考えられるわけです。

次回は五感の「聴覚」について・・・
by nutmed | 2007-11-16 15:34

今朝のニュースで静岡で庭先の朝顔が咲いたというニュースが流れていました。驚きを通り越して危機感さえ感じるのは私だけではない・・でしょうか。地球規模で季節感ではなく、実際の気候が大きな変化を見せていて季節が変わろうとしています。月の周回軌道を回る「かぐや」から見た地球はあれほどきれいなのに・・・

さて、今日から数回にわけて五感を使った食事についてお話したいと思います。
地球環境の変化と同様、いやそれ以上に私たちの体内環境はこの半世紀で大きな変化を遂げてしまったようです。
体内環境の変化の背景にある大きな問題の1つに食事行動(食事の仕方)があります。この5年間で栄養医学研究所に寄せられる相談のTOP5に、「忘れっぽくなった・・」「記憶がなくなる・・」などがありますが、相談内容を詳細に確認すると必ずと言っていいほど「朝食べたものや昨晩の夕食で何を食べたか忘れてしまうことが多くなった・・」という内容があります。皆さんの中にもこのような出来事を経験されている方は少なくないのでは?私の立場から見ると、これは痴呆症の兆しではなく、多くの場合食事行動、つまり食事の仕方に問題が潜んでいると考えています。
皆さんの毎日の食事の環境を考えて見るとわかると思います。以下の設問のいくつに該当するでしょうか?
1、食事はコンビニ弁当または惣菜が占める割合が多い
2、食事中はテレビを見ながらしている
3、食事中は新聞、雑誌を見ながらしている
4、食事は20分以内で食べてしまう。
5、旬の素材は意識して食べるようにしている
6、食事中にコーラなどの炭酸飲料を飲むことが多い
7、1口食べたら最低でも20回は食材を噛んでから飲み込んでいない
8、お箸よりもスプーンやフォークを使うことが多い
9、人から「あなたの味付けは濃い」と言われたことがある
10、料理には食べる前に必ず塩、コショウ、トウガラシなどの調味料をかける
11、ご飯には塩、ゴマ、ふりかけをかけないと食べられない

さて、皆さんの場合いくつに該当しましたか? この設問に2つ以上該当した方、要注意ですよ!
この設問は人間が食事をするときにベストな環境とは言えない状態ピックアップしたものです。
言い換えればこのような状態で食事をすることが人間本来の五感を刺激し、食事に集中した正しい環境ではないということです。

それでは五感を刺激し食事に集中することの大切さとは・・?
それは次回に・・
by nutmed | 2007-11-15 12:50

コラーゲンについて

唐突ですが、「Gray's Anatomy」というアメリカの医療ドラマをご存知ですか?もう日本でも第3シーズンまで放映(WowWow)されています。アメリカでも人気のドラマでERを凌ぐ人気です。私がこのドラマの大ファンな理由はERよりも軽い人間関係描写と、ERよりも専門用語が多いこと、そして何よりも舞台が私の第2の故郷シアトルだからなんです。チャンスがあったら是非見てください。はまること請け合いです!

さて、今日はコラーゲンについてです。
コラーゲンは、人間の肌や骨、軟骨、血管などのあらゆる組織に存在するたんぱく質の一種です。身体を構成しているたんぱく質の約30%をコラーゲンが占めており、細胞同士をつないで組織を強くしたり弾力を与えるなど体や臓器を支える重要な役割を果たしています。そして、肌の老化(はり、シワ、潤いの低下など)も、このコラーゲンの量と質の低下だと言われています。コラーゲンの量は、20~30歳代をピークに、40歳代からは急激に減りはじめることがわかっています。
食事やサプリメントなどでコラーゲンの材料を補えば、コラーゲンの量と質を高めることができます。
牛すじ肉、とり皮、なんこつ、手羽先、とん足、ふかひれ、あわび、うなぎなどに多く含まれているコラーゲンは、骨や皮に多いので、骨や皮のついたままの料理を作ることがおすすめです。
また、コラーゲンの合成促進効果のあるビタミンCを併用するとコラーゲンの合成能力がより高まることが期待できます。ただし、コラーゲンを多く含む食材には痛風の原因になるプリン体という物質も多いことからプリン体の代謝を促すために緑黄色野菜や根菜類など亜鉛や銅とモリブデンをバランス良く含んだ食材を一緒に摂取することを心がけましょう。
by nutmed | 2007-11-14 14:30