臨床栄養士のひとり言

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第548回 セミナー初日@ヴェガス

東京からのメールで、今日の東京は雪だそうですね。今年はこのまま雪らしい雪も東京には降らずに春になるのかと思っていたら、そうは行きませんでしたね。ラスベガスはいつものように夜になると冷え込みはしますが、それでも外の気温は日中は23℃まであがりました。でも、外に出ることはなく、今日のセミナー初日を迎えました。それにしても、セミナー会場までの間にはカジノがあって、昼間からたくさんの人がスロットマシンに興じているのを横目で見ながらです・・・

セミナー初日の最初の講義は私の師匠でもあるドクターライトの「バイオアイデンティカルホルモン」の基礎についてでした。それにしても朝7時からスタート!
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今日1日はバイオアイデンティカルホルモン補充療法についてのテーマでも講義でぎっしりの1日でした。ホルモン補充療法とは、一般的には閉経前後の女性のホルモンバランスを分析し、その時期特有に現れる「のぼせ」「急に発汗するオットフラッシュ」「いらいら」などの症状を緩和するために不足しているホルモンと過剰なホルモンのバランスを整えるために「合成」されたホルモンを補う療法のことです。この合成されたホルモンは馬の尿を原料として作られた人間の作るホルモンに似てはいますが非なるもので、ときとしていろいろな副作用をもたらします。バイオアイデンティカルホルモンは生物学的に人間が作るホルモンの働きに非常に近いもので、合成されたホルモンに比べて副作用が非常に少ないおとが最大のメリットになります。バイオアイデンティカルホルモンについてはいっずれ詳しくテーマとして扱うことにします。

このセミナーにはアメリカはもとより、遠くはギリシャ、ドイツ、インドからもドクターが参加していて、バイオアイデンティカルホルモン補充療法については世界的にも注目されていることが伺えます。
by nutmed | 2009-02-27 17:00

第547回 ラスベガス初日

冷たい雨の降る成田を出て9時間、ロスアンジェルスに到着すると、気温は17℃。日本に比べると暖かいでした。ロスで4時間待ち、乗り継ぎをしてラスベガスに到着しました。ロスに比べると3℃は気温が高いですが、夕方になると砂漠特有の乾いた冷たい空気でジャケット1枚あって調度いいくらいです。
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この時期は大学の卒業シーズンとおいうこともあってか、日本人の学生さんが非常に多いラスベガスです。

今日は時差と気候に体を慣らすために、食事もしっかりして街を8kmほど歩き回って、体調万全に整えました。明日から3日間、朝7時から夕方7時まで講義がびっしりと詰まっていますので・・・折角のDr.ライトほか著名なドクターの講義ですから居眠りをするわけにもいきませんしね。セミナーの途中でサプリメントの素材展示会もあるので、3日間は大忙しです。
by nutmed | 2009-02-26 14:15

第546回 今日からアメリカへ

今日は朝から東京も雨です。でも、1か月前の雨に比べると確実に暖かくなりはじめていることを体感します。
つくづく、四季のある日本に生れてよかったと感じる瞬間でもありますね。
前回のテーマであった「うつ病」の中で紹介した銅とうつ症状の関係については反響がかなりありました。
そのこともあったのか、栄養医学研究所には2日間で爪分析検査の申し込みが普段よりも増えていますね。

さて、突然ですが、今日から5日間の強行軍でアメリカ出張にでかけてきます。目的は私の師匠でもあるDr.ライトが講演する3日間のセミナーがラスベガスで開催されるので、それを聴講することです。
3日間のセミナーではここ数年Dr.ライトが傾注しているバイオアイデンティカルホルモンを使ったホルモン補充療法の内容が中心になります。

時間を見つけて現地からその内容を紹介できればと思っています・・・

ではでは・・
by nutmed | 2009-02-25 10:09

第545回 うつ病の症状と薬

先週のバースデーにはワイフと2人で3年ぶりに来日したエリッククラプトンのコンサートに行ってきました。
1974年に初来日以来、武道館ではなんと72回もコンサートやっているんですね・・65歳の天才ギタリストはまだまだ元気いっぱいでした。
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週末の土日は、バイク仲間のオヤジたちと毎年恒例の伊豆の戸田に1泊でツーリングでした。いつもの定宿の金目鯛の煮付けは最高の絶品です。戸田湾からの夕焼けに映える富士山を見ながらの露天風呂は格別で、疲れも一気にすっ飛んでいくようです。
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さて、昨日22日のNHKスペシャルで「うつ病の治療方法が変わる」というテーマの番組を見ましたが、皆さんの中にもご覧になった方が少なくないと思います。
番組の中では、従来からうつ病の治療・改善薬として使われてきた薬の処方方法と薬の種類に対する問題提起をしていましたが、私も栄養カウンセリングでうつ病に悩むクライアントに接することが多く、10年近くもの間薬に依存し、かといって症状が改善することもないという方が少なくありません。一般に、うつ病の原因は脳内の神経伝達物質である「セロトニン」というホルモンの働き方に問題があるとされていますが、症状が予想以上に改善しないことや、うつ病患者へ処方される薬の種類や数が増える背景には、セロトニンの問題を改善するために処方される薬による「ドーパミン」といホルモンへの影響だと考えられています。昨晩の番組の中では紹介されていなかったようですが、うつ病患者が訴える症状の中で上位にランクされている「疲労感」「倦怠感」「不眠」「不安」「焦燥感」「無気力」・・といった症状は、確かにうつ病の諸症状の1つではありますが、このような症状が3つ4つ重なればすべてがうつ病ではないことも事実です。
実際、これらうつ病に特有とされている症状の多くは、体内でエストロゲンホルモンが過剰になった場合やミネラルの銅が過剰になった場合にも非常に酷似する症状が現れることがあります。女性の場合では、閉経後にエストロゲンホルモンの補充療法を行ったり、避妊用の低用量ピルを常用した場合でもこのような症状が現れることがあります。爪や毛髪で体内のミネラルバランスを分析してみると、うつ症状をっ持っている方の30%くらいで銅の値が非常に高く、亜鉛の値が低い傾向にでてきます。
セロトニンの働きに問題があることが確実になっているのであれば、抗精神薬やSSRI(セロトニン再吸収阻害薬)は有効に働くことがあるかもしれませんが、エストロゲンホルモンや銅・亜鉛のバランス、過度なストレスによる副腎疲労のような背景がある場合には、いたずらに薬の種類、強さ、期間が増えるだけの話で、改善の道のりは遠のくこともあります。
もし、現在薬の服用の有無にかかわらず、うつ症状がある場合には、その改善および治療方法の確認のための1つの手段として、エストロゲンホルモンを使った治療の経験有無や体内のミネラルバランスの確認をしてみることをお勧めします。爪や毛髪検査は高額な検査でもありますから、もし、血液検査をすることがあれば、ぜひセルロプラスミンという銅が結合したたんぱく質の値を調べてもらうといいと思います。セルロプラスミンの値を調べることによって、体内で細胞の働きにかかわる銅の量を確認することができますから、その量の大小によって現在の症状の背景との関係を判断する材料の1つになります。もちろん、銅とその症状の関係のことを十分理解しているドクターのいる施設で相談されることが適切だと思います。
by nutmed | 2009-02-23 15:00

第544回 目薬とボロン(ホウ素)

1週間のご無沙汰でした・・・今日は私の50云回目の誕生日です。もう半世紀以上生きてきたことになります。
まだ鼻水を垂らしながら裸足で外を駆け回っていたころに、今の自分を想像することはできませんでしたが、この半世紀以上の年月は、確実に今ある自分のために費やしてきた経験として、また巡り合った人とのつながりも間違いなく意味があったことだけは理解できるようになりました。

さて、今日は季節がら花粉症の改善や緩和で皆さんが使っている目薬についてです。
栄養医学研究所では体内のミネラル量を確認する爪分析検査を受託していますが、以前から気になっていたミネラルの1つに「ホウ素(ボロン)」があります。ホウ素はホウ酸としてもなじみのある物質です。結膜炎のときにはホウ酸をぬるま湯に溶かして目を洗浄することがあると思うのでご存じの方も少なくないでしょう。
ボロンは人間の体には本当に微量ではありますが必要なミネラルの1つです。ボロンの働きについては近年になって解明されたミネラルの1つですが、カルシウム、マグネシウム、ビタミンDの代謝にかかわっていることが解明され、骨粗鬆症の改善や予防、甲状腺の働きの改善に重要な役割を担っている微量ミネラルであることが報告されています。また、ロシアの研究者による検討では、湿しん、じんましんなどアレルギー性の皮膚の炎症症状ではボロンの欠乏している場合が少なくないことが報告されています。

栄養医学研究所で受託してきた過去からの爪分析の結果を調べてみると、ある2つの現象が見られます。
1目はこの7年間でボロンが比較的高い傾向に出てくる方が年々増えていること、そしてもう1つはこの7年間でボロンの検出率を高い順に見てみると、最も多かった年は2006年で続いて2003年と2002年、そのほかはほぼ同じであることがわかりました。この3つの年には共通することがあり、それは花粉です。2006年と2003年はスギ花粉、2002年はアキノキリンソウの花粉の飛散量が例年よりも多かった年なんです。

ここで目薬とボロンの関係にはいるわけですが、花粉症の方の多くは目薬を毎日常用しますね。調べてみると日本で市販されている花粉症の目薬にはボロン(ホウ酸)が配合されていることが少なくありません。この3つの年に爪検査でボロンが高い傾向にある人が多かった背景には、この目薬に含まれるボロンの影響があったのではないかと考えています。また、過去7年間で平均して年々ボロンが高い傾向にある人が増えてきた背景にもやはり目薬の影響があるのではないかと・・・
その1つは「ドライアイ」が大きな原因ではないかと思います。テレビ、パソコンだけでなく、携帯電話、PDA、ゲーム機器など眼精疲労やドライアイの症状を招く生活周辺機器の使用頻度と時間は確実に伸びているでしょうから、そのような症状を訴えドラッグストアに目薬を買いに走る人は増えているのではないでしょうか。ひょっとすると目薬のテレビCMも増えているかもしれませんね。
詳細を調べてみなければ何とも言えませんが、私の想像するに、この10年間の目薬(主に薬局、ドラッグストアで購入する目薬)の出荷数量は増加傾向にあるのではないかと思います。

ボロンは人間の体には必要なミネラルで、その多くは通常食材から摂取されますが、メッキ工場、ガラス工場、電気機器工場、印刷工場等でも使われる金属でもあります。体内に吸収されたボロンは代謝後、ほとんどが尿中から排泄されます。ボロンの毒性には嘔気、嘔吐、下痢、皮膚炎などがありますが稀だと思います。ただ過去の研究報告を探してみると、ビタミンB2(リボフラビン)の排泄を促進してしまう事例がありますから、ホウ酸が配合された目薬を頻繁に常用するときには注意したほうがいいかもしれませんね。
by nutmed | 2009-02-19 12:44

第543回 抗酸化について

今日は全国的に穏やかで暖かい1日になりそうです。ここ東京でも午前11時過ぎからかなり温度があがり、オフィスの中よりも外のほうが暖かいです。
今週末には春一番の予報もありますし、このまま雪を見ずに春に突入でしょうか・・
そうそう、私の中学、高校の同級生で売れっ子の似顔絵作家小河原智子さんが今週日曜日まで池袋の東京芸術劇場で似顔絵展を開催しています。(http://www.hoshinoko.co.jp/nigaoe_haku/)
このブログの私の似顔絵も彼女の作品なんです。お時間と興味のある方は足を運んでみてください。心和む似顔絵にはいつもハっとさせられます。

さて、今日は抗酸化についてです。
酸化とは簡単に言うと、自動車を動かすためには燃料を燃やし、また、暖を得るために木を燃す時には、常に毒素が産生されますがこの毒素が酸化の源になります。ここで言う「燃焼」はエネルギーを得るための行為であることは理解できると思います。我々人間の体内でも同様に、エネルギーを得るために食物(栄養素)を「燃焼」させていますが、これは、「代謝」と呼ばれ、そして、代謝反応によって作られた毒素は、フリーラジカルと呼ばれます。

これらのフリーラジカルは、それらにエレクトロンが欠けアンバランスな状態であるため、非常に正イオン化を求め、バランスを取ろうとします。そのため、フリーラジカルは体内の正常な組織、細胞の分子からエレクトロンを盗み、バランスを取りますが、これによって正常な組織、細胞は破壊を引き起こします。
何か難しいようですが、「やじろべえ」を想像してもらうとわかりやすいかもしれません。やじろべえは両手に同じ重さの重りを持っているためにうまくバランスをとっていますが、フリーラジカルはこのやじろべえの片方の手の重りがなくなってバランスをとれない不安定な状態であると思ってください。「フリーラジカルやじろべえ」はバランスを取るために、ほかのやじろべえの重りを1つ強奪してバランスをとろうとします。重りを取られてしまったやじろべえは、それ自身がフリーラジカル化し、バランスをとろうとするために再びほかのやじろべえから重りを強奪します。この繰り返しによって人間の正常な細胞は機能を失ったり、ほかの細胞に悪影響を与える連鎖を続けます。

この酸化の状態を改善するための物質が抗酸化物質と呼ばれるものです。
植物は、日光の紫外線や放射線から自らの細胞を保護するための物質を作り出す能力を持っています。これらの防御性のある物質は、抗酸化物質と呼ばれ、ビタミン、または、補酵素として知られています。
残念ながら人間のような高等動物は、これらの物質を作る能力を失いました。
この植物が持つ抗酸化物質の多数は構造において類似しています。
たとえば、 CoenzymeQl0(CoQ10) 、リコペン、ビタミン K 、β‐カロチンは、炭素、及び、水素分子で作られた同様の構造を持っています。個々の植物が持つわずかな構造の違いは、色や臭いの違いです。

長い間、科学者は、これらの抗酸化物質が独立して働くと考えました。現在では抗酸化物質同志の相乗作用であることがわかっています。
たとえば、ビタミン Eによって、細胞膜内の過酸化脂質のようなフリーラジカルを抗酸化(無力化)する場合、まずビタミン E それ自体がフリーラジカルによってエレクトロン(e)を奪い取られる形でフリーラジカルを抗酸化させます。次ぎにこのeを失ったビタミンEは、eを失っていない他の分子からeを与えらバランスを取ります。
通常、このようにビタミン E のバランスを取るためには、ビタミン C のような他の抗酸化物質でなければなりません。
しかし、現在までにわかっている抗酸化物質の内容はわずかであり、数百にもおよぶ抗酸化物質分子が、そのようにして我々の体内で働くかを理解することに、長い時を要するかもしれません。
by nutmed | 2009-02-12 13:47

第542回 インフルエンザ予防(再掲載)

今年のインフルエンザはかなり厄介でタミフルの効果もいまひとつのようです。ワクチンを接種した人の中にも感染してしまった人も少なくないようです。
この1-2年、日本でも鳥インフルエンザの人から人への感染やパンデミックの報道がマスコミやメディアでも取り上げられるようになりましたが、アメリカ、カナダ、オーストラリア、EU、それに韓国や東南アジア諸国に比べると日本はメディアで取り上げられる頻度はまだまだ低いようですね。国民への喚起が不足していると感じているのは私だけでしょうか・・・

そんなことで2006年12月にこのブログで紹介していた話題を再度掲載したいと思います。

最近カナダ、アメリカで話題のインフルエンザの治療薬についてです。この薬、カナダで製造販売されている「COLD-fx」という薬なんですが、この薬の話を私が知ったのは2005年の9月、シアトルに住む私の師匠でもあるDr.ライトからでした。Dr.ライトが「効果が確かなオールスター的な治療法」と評価するほどの薬がこの「COLD-fx」です。我が家と栄養医学研究所のスタッフは2006年のインフルエンザシーズンからCOLDfxを常備して使っていますが、この3年間ワクチンやタミフルの厄介になったこともなく、感染もしていません。
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「COLD-fx」はカナダでトップセールスを誇る風邪・インフルエンザ予防治療薬薬で、カナダでは医師の処方箋がなくても購入できる、いわゆるOTCです。カナダでCOLD-fXを常用しているプロのアスリートたちはかなりの割合を占め、事実、今年の8月には、アイスホッケーリーグおよびアイスホッケーリーグ選手協会の風邪・インフルエンザ公式治療薬として認められたほどです。それほどカナダで認知されているCOLD-fXですが、米国でこの薬を知る人はほとんどいないそうなんですね。カナダでは1990年代から販売されてきたにもかかわらずこの薬が米国で販売されなかった背景には、行政上の理由から輸入できなかったことにあるようです。しかし、長年の手続きもようやく終わり、今年から米国でもCOLD-fXを入手できるようになりました。
「COLD-fx」はアメリカニンジン(Panax quinquefolius)から抽出された成分が配合されたハーブサプリメントと言ってもいいでしょう。「COLD-fx」を開発したのは、Dr.ライトの長年の友人でもあるイエール大学で博士号を取得しエドモントンのアルバータ大学で生理学科の教授Dr.Pangです。残念なことに2005年に不慮の交通事故でDr.Pangは帰らぬ人となりましたが、彼の意思と功績は今も後輩科学者に受け継がれています。
COLD-fXの主要成分はアメリカニンジン(Panax quinquefolius)です。アメリカニンジンには免疫力を強化し、マクロファージとナチュラルキラー細胞(以下、NK細胞とする)を活性化させてその数を増やす働きがあります。抗ウィルス剤などが病原菌やウィルスを直接退治してくれるのに対して、COLD-fXは病原菌を直接攻撃するのではなく、からだに本来備わっている免疫機能を高めることで病原菌を退治し、感染した細胞を排除するものです。

COLD-fXの初めての人による試験は、1997年~1998年と1998年~1999年にかけて、カナダのエドモントン・オイラーズのホッケー選手を対象に行なわれました。小規模な試験ではありましたが、結果は満足のいくものだったんです。免疫反応を調べてみると、COLD-fXを摂取した選手たちは、摂取していない選手たちに比べて顕著な改善があり、COLD-fXを摂取した選手の大多数が、風邪およびインフルエンザに罹りにくくなり、罹りはじめの症状が出ても長く続かなかったと報告してきたということです。2006年のはじめ、『代替補完医療ジャーナル(JACM)』誌がCOLD-fXの効果を証明する2度目の無作為二重盲検プラセボ対照試験の結果を発表しまし、COLD-fXの常用は、健康な年配者の急性呼吸器疾患を予防する安全かつ自然な治療方法となり得ると報告しています。

COLD-fXの安全性についてですが、ズバリ安全と言ってもかまわないでしょう。COLD-fxの安全性試験はカナダ政府も認めるもので、数々の大学や研究機関でもその安全性は証明されています。急性毒性試験において通常使用量の500倍を投与しても顕著な副作用は見られなかった報告、さらに30日間に渡る過量摂取試験では、通常摂取量の25倍量を毎日摂取しても、顕著な副作用は見られませんでした。 COLD-fxの適量とはいかほどなのか?風邪やインフルエンザの予防には1カプセルを1日2回摂取、すでに風邪に罹っている場合には3日間の集中服用が勧められています。集中服用する場合は1日目に3カプセルを3回、2日目に2カプセルを3回、3日目に1カプセルを3回摂ります。
COLD-fXはカナダでならどこでも入手できるので、風邪やインフルエンザの薬を置いている店へ行けば購入することができ、米国でも薬品店、自然食品店、大手チェーンのドラッグストアでも入手できることになりそうなので、アメリカに出張や旅行する友人がいれば是非購入してきてもらうようにするといいですね。
by nutmed | 2009-02-10 09:52

第541回 ビタミンK 最終章

毎年この時期になると我が家の庭の桜の蕾を1つつまんで、今年の花の作柄を見ています。
昨日の日曜日に1つつまんで見たところ、今年は昨年よりも少し早く、額になる部分が緑に色づきはじめていました。このまま雪がなく、暖かくなってしまうと逆に桜の花には良くないそうで、今月にはもうひと冷えしてもらったほうが桜にはよさそうです。

さて、今日はビタミンKの最終回です。
いままでお話してきたようにビタミンKって以外に重要なビタミンの1つでもあるんです。
今回のテーマは質問も結構多かったですね。 そこで最終章の今回はいくつかの質問に公開回答してみたいと思います。

1、1日に摂取する必要があるビタミンKの量はどのくらいでしょうか?もちろん消化吸収のことも考えた必要量を教えてください。
以前のブログでも紹介したように日本では成人男女でも60-80μg(マイクログラム)と言われていますが、現代人の食生活や消化の働きを考えると私は100μg(マイクログラム)ぐらいが妥当だと思います。この量を摂取しようとする場合、サプリメントなどは必要ないと思います。たとえばブッロコリー30gほどには約100μg(マイクログラム)のビタミンKが含まれていますし、海苔なども最適な素材です。

2、ビタミンKは食材から適度に摂取できることはわかりましたが、ビタミンKが過剰摂取になるとどのようなことが起きる可能性がありますか?また過剰摂取の注意点を教えてください。
ビタミンK1およびK2については過剰に摂取しても毒性がないことが報告されています。ただ、いくら摂取しても大丈夫ということではなく、他のビタミン・ミネラルなどとの関わりや影響もありますから注意は必要です。ビタミンK1およびK2については1日あたり1000μg(=1mg)は大丈夫だという報告があります。一方で、合成されたビタミンK3(メナジオン)は人体に悪影響があることが多数報告されていますので注意してください。ビタミンK3の過剰摂取は赤血球が壊れることによって発症する溶血性貧血や黄疸症状など肝臓の働きに影響を及ぼします。特に、遺伝的にグルコース-6-リン酸脱水素酵素(G6PDH)が作れない人の場合には溶血を引き起こします。

日本ではビタミンK3はあまり使われなくなった素材で、医薬品でも使用されない成分ですが、サプリメントや健康食品の1部ではビタミンK3を配合したものが出回っているようなので、もしラベルに「ビタミンK」とだけ表記されている場合には、そのビタミンKがK1、K2またはK3なのかを確認するといいと思います。

もう1つ参考までにビタミンK2(メノキノン)が不用意に過剰になってしまうケースを紹介します。胃潰瘍で医師から処方される胃酸の分泌を抑制する薬(プロトンポンプ阻害剤)がありますが、この薬によってビタミンK2の過剰状態を作ってしまうことがあります。
強い酸である胃酸は細菌の繁殖を抑制する作用を持っていますが、この薬で胃酸の分泌を抑えてしまうことによって細菌の繁殖を高めてしまう可能性がありますが、これらの細菌の中には小腸でビタミンK2を生産する細菌がいます。これによって、ビタミンK2を過剰に作り出してしまうことがあり、食事で摂取したビタミンK以上の量が体内に蓄積することになります。
胃酸の生産を抑える薬はほかにもありますし、単純に胃酸を中和してしまう胃薬(カルシウムやマグネシウム、アルミニウムがふくまれるものなど)でも同様のことが起きる可能性はあります。


3、ビタミンKが不足する原因はありますか?
ビタミンKは広範囲な食物から摂取可能であり、また腸内細菌が合成可能であることから、欠乏状態に陥ることは非常に稀ですが、以下の場合にはビタミンKの不足になることもありますので注意してください。
①腸の状態が悪い場合
②腸に疾患を持っている場合
③抗生物質の多用
④肝臓病
⑤グルコース6リン酸(G6PDH)の不足
⑥膵嚢胞性繊維症
⑦慢性的な下痢
⑧慢性的な腸障害
⑨手術前
⑩妊娠後期
⑪授乳期

by nutmed | 2009-02-09 14:59

第540回 ビタミンK 吸収効率

今週は思いのほかスケジュールが密で、深夜にいたる業務もあったりとブログ更新を怠けてしまいました。

さて、今日はビタミンKの吸収効率についてです。
ビタミンKの初回でビタミンKには現在までに7種類の存在がわかっていて、自然界に存在するのはその中のビタミンK1(フィロキノン)とK2(メナキノン)であることを説明しました。両者ともにいろいろな植物に含まれているビタミンですが、薬で処方されるビタミンKにはK1製剤(フィトナジオン)とK2製剤(メナテトレノンなど)があります。
K1とK2ではどちらが有効なのか? それは症状や体内環境、特に腸内環境によって選択は異なると思いますが、1つの目安として面白いデータがあります。それはK1とK2のどちらが吸収が良くて、体内でアクティブに機能してくれるのかという研究報告があります。

下のグラフはビタミンK1とビタミンK2の血液中の値が時間の経過とともにどう変化するかを表したものです.緑の線はビタミンK2で赤の線はビタミンK1です。1mgのビタミンKを飲んでからの血液中のビタミンKの値の変化を見ています。2つのビタミンKともに飲んでから1-3時間で最大値のピークを迎えますがビタミンK2のほうがK1よりも早く血液中に出はじめています。その後K1は24時間ほどで血液中から消えてしまいますが、K2はその後もゆっくりと少なくなり98時間ほど経ても血液中に残ります。
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次に、同じビタミンK2でも植物から抽出されたビタミンK2と薬のように合成されたビタミンK2ではどちらのほうが吸収効率がよく体内で働く時間が長いかを調べたデーターを紹介しましょう。
これはオランダのマストリッヒ大学で行われた実験でデーターです。
黒い線のMK-7というのは植物から抽出したいわゆるナチュラルなビタミンK2で、灰色線のMK-4は人間によって合成された医薬品のビタミンK2です。これも同じように1mgを飲ませて血液中に現れるビタミンK2の量を時間の経過を追って見ています。
血液中に最も高い値として現れてくる時間、つまり吸収の早さは合成されたMK-4のほうが2時間ほど、ナチュラルのMK-7は8時間ほどです。合成されたMK-4のほうは、血液中から消えてしまう時間が早く、飲んでから12時間も持ちません。一方ナチュラルなMK-7のほうは、飲んでから12時間ほどまではNK-4と同じように急激に下がりはしますが、血液中から消えることはなく、その後もゆっくりと下がり90時間ほどは血液中に存在し続けます。これは、薬で使われる合成されたMK-4よりもナチュラルなMK-7のほうが体内に留まる時間が長いということで、言い換えれば骨をはじめ体内の細胞のいたるところにまでビタミンK2が運ばれて働いてくれるということです。
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医薬品として合成でつくられたビタミンK2は、その作用を維持するためには比較的大量に飲まなければ、治療目的を達成できない可能性が高いとも言え、以前に紹介したような血液を固まりにくくする薬(ワーファリンなど)に対して影響がでるような「副作用」がでるわけです。しかし、植物に含まれるナチュラルなビタミンK2は、医薬品として処方されるような大量のビタミンK2を飲まなくても、一定の量を適切な間隔で飲むことで十分体内で作用してくれることになりますから、薬のような副作用のリスクも低いといえます。

次回はビタミンKの最終回です・・
by nutmed | 2009-02-06 17:23

第539回 ビタミンK 不足の症状

2009年も2月に入りました。今日は節分です。栄養医学研究所がある中央区新富町界隈にも鉄砲洲神社という社がありまして、今日は午後4時から豆まきだそうです。生憎、相撲協会が例の不祥事でもめているために、予定されていた力士が出席しないとのことで、こんなところにも影響がでているんですね・・・
2月は明日の立春、19日の雨水と季節感あふれる暦が満載です。私事ですが雨水の19日は五十うん回目の誕生日(^^ゞです・・・ 半世紀を振りかえると確かにいろいろなことがありましたが、特にこの3年間はいろいろなことが凝縮された年だったような気がします。

さて、今日はビタミンKの不足についてです。
前回説明したように、偏食などによってビタミンKが含まれる食材が不足するようなことがなければ、ビタミンK不足になることは稀であると考えられてきました。

ビタミンKが不足することで体に現れる症状には・・・
・歯ぐきからの出血
・鼻血
・ちょとした打身などによる内出血
・生理の出血量増加
・骨密度の低下

などがあります。

ビタミンK不足となる背景をみると・・・
・胆のうの働きが悪くなり脂肪の分解吸収が困難になった場合
・過敏性大腸炎
・クローン病
・ミネラルの過剰摂取
・ワーファリンなどの抗血液凝固剤の投与
・慢性的な下痢
・長期間の抗生物質服用
・カンジダ菌の増殖
・重度の火傷

などが考えられています。


しかし、アメリカやドイツの研究者による報告によると、明らかにビタミンKが不足傾向にある小児から高齢者までの幅広い年齢層が増加していると言われています。
人間の体のビタミンKは、通常食材から得られていますが、それ以外にも腸内バクテリアがビタミンKを作りだしてくれます。したがって、抗生物質の不用意で長期間にわたる服用によって、乳酸菌などの有益バクテリアに影響を与え、腸内のバクテリアの環境が崩れると、ビタミンKが不足することになります。
これに加えて、人間の母乳はビタミンKに乏しいため、長期間にわたり母乳だけを与えられた乳児では、ビタミンKの欠乏症を起こすことがあります。

一般的には、ビタミンKは腸内バクテリアが十分な量を作りだすことができるため、食事からのビタミンK摂取が低下しても問題はないと考えられていましたが、薬の乱用、食生活の偏重、炭水化物の過剰摂取、十分な野菜を摂らないなど、ビタミンKの摂取不足またはビタミンKの吸収不良、生産不良という現代人食生活、生活環境の背景によって、ビタミンK不足傾向が出ているのではないかと考えます。

「リンゴをかじると歯ぐきから血がでませんか?」というフレーズで始まるコマーシャルを覚えている方は、昭和30年前後に生れた方でしょうね。
このコマーシャル、「ライオン」の歯磨き(確かデンターライオンだったかと・・)のTVCMでしたが、日本でも昭和25年にはじめて歯磨き粉の中にビタミンKを配合したものがすでに販売されていました。
最近では歯ぐきから出血するという話は聞かなくなったなーと思っていたら、歯科医の知人の話では決して減ってはいないようです。
by nutmed | 2009-02-03 13:01