臨床栄養士のひとり言

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第656回 ちょっと嬉しい紅麹の効果

以前、このブログでもテーマにしている紅麹ですが、今年はじめから神尾記念病院で対応している女性の中性脂肪が2か月半ほどの期間で50%ダウンしました!中肉中背というよりも度とらかと言えばやせ形ですが、中性脂肪が240を少しオーバーしている状態でしたが、本人が薬を使わずに食事とサプリメントで中性脂肪を改善したいということで、紅麹をお勧めして約2か月半毎日飲んでもらいました。8月下旬に血液検査をお願いして、本日検査結果を見たところ、240以上あった中性脂肪が130まで低下していました。
この1年以上薬の類は一切服用しておらず、食事指導と2か月半の紅麹だけでの効果である確信はあります。
紅麹が中性脂肪とコレステロールの低下に有効であることは、現在日本だけでなく世界中で高脂血症の改善薬として処方されている薬の多くが、この紅麹の構成成分を基礎にしていることからも理解できます。
食品アレルギーの問題など、どなたにも効果があるというわけではありませんが、正しく使用することでその効果は確かなものだと思います。
by nutmed | 2009-09-30 15:27

第655回 ジュース療法 肥満 

今日で9月も終わりですね。
週末から週初めにかけて体調を崩してしまいました。今朝は通常とおりに戻り朝からの雨の湿気が体に程よい湿り気を与えてくれています。

さて、長らくつづけてきましたジュース療法のテーマも今日の肥満で最終回となりました。
いままでこれほどのロングランテーマを扱ったことがなかったですが、おかげさまで多くの読者の方からの質問だけでなくレシピのアイデアなどのメールをいただき、日本だけでなくアメリカやオーストラリア、韓国の読者の方からもメールをいただきました。ありがとうございます。

次回はしばらく通常のトピックスを扱う予定ですのでご期待ください。

ご存じのように肥満は生活習慣病の温床と言っても過言ではありません。
肥満が悪の根源のように言われる背景には、体重が増加することよりも、その原因となる脂肪が増えることによって細胞臓器の働きだけでなく、ホルモンのバランスにも大きな影響を与え、結果として糖尿病、高脂血症、高血圧などの症状を招くことになる点にあります。もちろん体重が増えることによって、運動機能にも影響を与え関節などに過剰な負担を与えることや、容姿外見に対するコンプレックスによるストレス過多が相乗的に肥満を加速することも否めません。
現代の肥満を作り出す背景が50年前のそれと大きく異なる点は「ストレス」にあると思います。かつて「肥満児」という言葉に象徴されるように、子供への野放しで栄養面を考えない食事と運動不足が肥満の元凶と言われてきましたが、現代社会における肥満は、栄養、運動に加えストレスが大きな原因の1つになっているものと考えます。
ストレスを受け続けることによるストレス耐性の低下はもちろんですが、個人のストレス耐性に対する脆弱性、栄養素不足によるストレス管理低下があげられるでしょう。
肥満を改善するために、運動療法、栄養療法、ストレスマネージメントなどが多数紹介されていますが、多くの方がドロップアウトしてしまったり、せっかく改善したものの再び肥満の道をたどるようなことが少なくないようです。
肥満の多くのケースでは、遺伝的な要因がかかわる場合は別ですが、根本にある問題はそれほど複雑で難しい話ではないと私は思っています。
いくつかの要因の中でも大きな要因の1つはエネルギーを中心とした「出納」でしょう。
つまり、使うエネルギーを供給するために必要な栄養(素)と使うエネルギーの量のバランスですね。自分の1週間の生活リズムやサイクルを考え、たとえば1日に使う平均的なエネルギー量が70だとしましょう。そこで毎日の食生活、特に食事内容を振り返ってみて、その70を賄う量の食事であればいいわけですが、それが120であったとすれば差し引き50の供給量過多になるわけです。
もっとも体内環境を考えると、事はそれほど簡単な話ではありませんが、考え方の基本は同じです。
もう1つの要因は、自分がどのようにエネルギーを作る代謝タイプであるのかを知ることです。10人の肥満の方がいればそれぞれの体内環境も代謝タイプも異なるのは当然のことですが、日本人の多くは「○○さんが成功した減量、ダイエット方法だから私も成功する」「テレビや週刊誌で特集されていた方法だから私もきっと・・」と思いこんでしまうことではないでしょうか。まずはこの妄想を捨てて、今の自分の体内環境や代謝タイプ、食事内容、ストレス状態を十分に確認してからどの方法が自分にとって無理なくまた確実に成果をあげられる方法かを見極めることですね。

肥満の改善に有効な基本的なジュースレシピ
①ストレスリムーバー
・ケールの葉3枚
・ホウレンソウの葉3枚
・パセリ3房
・小ぶりのニンジン3本
・赤トウガラシ1/3本
・トマト1個
・セロリ1本
・レモン1/2個
②テンプアップジュース
・リンゴ1/2個
・ショウガ2mmスライス3枚
・コップに注いでシナモンを1振り

by nutmed | 2009-09-30 08:22

週末歳時記 ホルモン補充療法

この時期になると「早いもので今年も・・」という言葉が少しづつ耳に入ってくる季節になりましたね。
確かにそうですね。時間というのは生きもののようです。 

毎年この季節になると年に1回の人間ドッグを受診しています。血液・尿検査に加えて胃カメラと大腸スコープを1日でこなす比較的ハードなコースでお願いをしています。今年は例年以上に少し気になるというよりも関心を持っていた血液検査データがありました。50歳も過ぎると世の中の同年代の男性が最も気になるのがメタボリックシンドロームでしょうね。 幸いこの5年ほどは中性脂肪もコレステロールも全くと言ってもいいほど問題はなく、血圧もウェスト、体重もほぼベストを維持してきています。
45歳を過ぎると男性の多くに現れる前立腺の肥大。この5年間超音波(エコー)による内診では前立腺の肥大は見られず、加齢とともにあらわれる変化も少ない状態でした。
このブログでも何回となく取り上げている加齢とともに不足する女性のホルモンを天然型ホルモン(Bioidentical Hormone)の補充療法ですが、男性も同じように男性ホルモンが加齢と共に生産能力が低下をしはじめ、環境、ストレス、栄養素(食事)などの要因によってさらにホルモンバランスに影響を与えます。
50歳を過ぎてから多少なりとも体力の低下やストレス耐性も以前に比べ低くなってきたこのごろ、昨年から師匠のDr.ライトに会うたびにそろそろ男性ホルモンの補充を考えてみたらどうだ、と言われ続けていたこともあり、また昨年夏からカウンセリングしている2人のうつ様症状を持った53歳と52歳の男性に天然型の男性ホルモン(テストステロン)を勧める予定だったこともあり、この5月連休明けから私自らがDr.ライトに紹介された天然型の男性ホルモン(テストステロン)クリームを使いはじめてみました。テストステロン補充を行う場合には前立腺の肥大と男性型の脱毛いう副作用がよく持ち出されますが、Dr.ライトやアメリカや欧州で天然型テストステロン補充療法を行っている医師の多くは、合成テストステロンと異なり前立腺の肥大作用は稀で、逆に肥大傾向にあった前立腺が縮小する報告もあります。
そんなわけで、今回のドッグで受診したエコーによる前立腺の画像検査には興味がありました。
クリームを使いはじめる前の5月はじめに知り合いのクリニックで血中の遊離テストステロン(活性を持ったテストステロン)の数値を検査したところ、9.0 Pg/mlで年齢的には58歳くらいの数値で、こんなものかと思った反面多少はがっかりしたのも事実でした。今回のドッグでも血中の遊離テストステロンの検査を行ってもらっているので1週間後が楽しみです。また同様に、前立腺細胞が腫瘍化していないかを調べるPSA(前立腺特異抗原)という血液検査も行っていますが、こちらは正常な値でした。
さて、前立腺のエコー診断ですが、昨年に比べて明らかに縮小しているのが横になって画面を見ている私にもわかりました。担当のドクターによれば前立腺の大きさは20歳後半と同じものだそうです。
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ホルモン補充をはじめてから約4か月を経過しましたが、検査数値でもこのように変化がでてきたことはテストステロンクリームの影響であることは間違いないことですが、それ以上にストレスに対する耐性が著しく高くなり、抽象的な言い方ですが、体の周囲に1枚のバリアができたような感覚でしょうか。
また、筋肉量が増し筋肉のトーンが張るようになったため脂肪の燃焼効率も多少なりともあがってきています。うつ様症状をもつ53歳の男性にもこの8月から同じクリームを使い始めてもらっていますが、先日カウンセリングをした時には、この1年前からの彼の状態を私と同じように見てきた看護師も驚くほど、明るい表情になっただけでなく、本人が一番気にしていたアルコール依存と不眠、それに脂肪代謝の低下による肥満傾向が改善されたという実感を持てるようになったということです。以前から睡眠導入剤を飲んでも朝方まで眠れない状態が続き、アルコールなしでは眠りにつくことができなかった状態が、深夜1時ころにはアルコールや薬を飲まなくても眠れる日が増えてきている状態まで改善してきました。これは過剰なストレスによる副腎疲労の状態がテストステロンによって直接的間接的にかなり改善されてきたことがうかがえます。
全ての中高年者にこの天然型テストステロンが有効であるとは言えません。少なくとも前立腺の状態はたとえ天然型テストステロンであっても十分にその影響を考慮する必要がありますし、本人が現在作り出せるホルモンの状態を確認したうえでなければホルモン補充療法の有効性は発揮できません。もちろんまだ十分に男性ホルモンの生産能力を持った40歳前後の男性への適用を考えることは低いと思います。
by nutmed | 2009-09-25 14:55

第654回 ジュース療法 更年期

皆さんこの連休はどのように過ごされましたでしょうか。私は前半は伊豆の網代にある知人の温泉宿に1泊ででかけ、おいしい鯵をいただいてきました。後半は我が家の庭のハーブの収穫と来春のチューリップの床土作りで楽しみました。 全国各地好天に恵まれたようで人ごみもゴールデンウィーク以上だった観光地もあったようです。
長期にわたって続けてきましたジュース療法ですが、残すテーマは今日を含めていよいよ2回となりました。
さて、今日はジュース療法の更年期です。

できれば穏やかにその時期をすごしたいという女性は多いことでしょう。
かつての日本人女性には白人女性ほど症状も数も多くはないといわれてきた女性の更年期症状ですが、この30年で日本人女性の更年期症状は欧米人並みに散見されるようになったようです。確かに昨今のマスコミ、メディアが女性の更年期症状を特集することがポピュラーになってきたもあり、女性の更年期症状というテーマが以前よりもクローズアップされカミングアウトする女性の数も多くなっていることも事実ですが、明らかにかつての数よりも増えていることも事実で、その背景にはストレスだけでなくホルモンの生産と分泌を左右する食事の環境があると思われます。

体の症状としては、のぼせ・ほてり・動悸・発汗・膀胱炎・膣炎・月経の乱れ・皮膚の乾燥・しびれ・冷え性・骨粗しょう症などがあります。又、心の症状としては、不安・不眠・めまい・頭痛・イライラ・情緒不安定・無気力・無感動などがあります。
ホルモンは男性にも女性にもあるもので、人間が生きていく上でとても大切な役割を担っています。しかし、ホルモンの95%は加齢と共に体内での生産量が減少し、女性は卵巣の働きが衰えることによって、プロゲステロンとエストロゲンいう女性ホルモンの生産量が徐々に減少します。すると、脳の視床下部にあるホルモン中枢のバランスが崩れ、その結果同じ視床下部にある自律神経にも支障をきたし、更年期障害として体と心に様々な症状を引き起こすのです。更に、過度のストレスによっても女性ホルモンは欠乏状態になることがわかっています。
閉経をきっかけに女性ホルモンの生産量が極端に減少することは確かですが、閉経前でも35歳くらいから卵巣の機能が衰え始め、女性ホルモンの生産量が減少し始めるのです。女性が更年期という時期を迎える10年~15年も前から「前更年期症候群」として更年期障害と同症状の悩みを経験する女性は少なくないのです。
更年期のトラブルは誰でも起こるという訳ではありません。生活習慣や食事の内容、又体質やストレスの度合いなどで更年期障害を発症する人と、全く症状を感じないまま更年期を終える人もいます。又、何らかの理由で子宮を摘出した人は、年齢に関係なく更年期と同じ状態になり、更年期障害の症状が出る場合があります。ただ、昔に比べて更年期障害に悩む女性の数は急増しています。
女性ホルモンが減少し、その結果体内のホルモンバランスが崩れることによって、乳ガン・子宮ガン・卵巣嚢腫・子宮繊維嚢胞症・子宮頚部びらん・骨粗しょう症の発症につながる可能性があるといわれています。又、女性ホルモンにはコラーゲンなどの合成を助け、皮膚や髪の新陳代謝を活発にし、美しさや若さを維持する働きもあります。
栄養医学研究所のホームページの中にご自分である程度チェックできる更年期症状の判定方法が掲載されていますので参考にしてみてください。(http://www.nutweb.sakura.ne.jp/iframe/03_ippan/05jitaku/kounenkido.html)

1、更年期お穏やかに過ごすための食事の注意点
・大豆(食品)を積極的に摂る。お勧めは豆腐、豆乳です。
・砂糖、脂質、塩分、コーヒー、お茶、煙草、チョコレートは控える
・穀物、ゴマ、ヒマワリの種、生鮮野菜、果実、ニンニクを積極的に摂る
・就寝前に500cc、起床後に500ccの水を飲む

2、更年期お穏やかに過ごすために有効なニュートリション
・イソフラボン
・ビタミンE
・マグネシウム
・カルシウム
・ビタミンB1
・ビタミンB2/B5
・ビタミンB6
・ビタミンB12
・葉酸
・ビタミンK
・ビオチン
・銅
・亜鉛
・セレン
・クロム、
・トリプトファン
・ブラックコホッシュ(ハーブ)
・サルサパリラ
・アンジェリカ(ハーブ)

3、更年期お穏やかに過ごすためのジュースレシピ
①スウィートカルマグシェイク
・イチゴ30g
・絹ごし豆腐半丁
・豆乳50cc
上記をミキサーまたはフードプロセッサーでミックスし、最後にミントの葉を乗せて。
②ストレスリムーバー
・ケールの葉3枚
・ホウレンソウの葉3枚
・パセリ3房
・小ぶりのニンジン3本
・赤トウガラシ1/3本
・トマト1個
・セロリ1本
・レモン1/2個
③メノレスティー
・ショウガ1/2個
・オレンジの皮1個分(ワックスをよく拭き落して)
上記を300ccの水で煮だし、氷を多めに入れたコップに注ぎアイスティーで飲む。


by nutmed | 2009-09-24 13:50

週末歳時記 11月にセミナーをやります・・

11月3日の祝日に医師を対象としたセミナーを行うことになりました。
一般の方が対象ではないので申し訳ないですが、このブログの購読者の中にはドクターもいるので、少し宣伝をさせていただきます。
お世話になっている青山外苑前クリニックの野村先生と一緒に行うセミナーで、美容と栄養療法をテーマにしたものです。
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by nutmed | 2009-09-18 16:36

第653回 ジュース療法 便秘 その2

明日から秋の大型連休のスタートをきる方も少なくないでしょう。台風もそれて秋晴れの5日間となりそうですね。
行楽地も相当な人出が予想されますが、新型インフルエンザは相変わらず感染拡大をしていますので、気を緩めずに予防はしっかりと行ってください。

さて、今日はジュース量帆う便秘の2回目です。
②痙攣性(けいれん)便秘
文字通り腸管がけいれんを起こし、排便の最終段階に近くなる下行結腸近辺の腸管が非常に狭くなって便が滞る状態の便秘です。腸がけいれんを起こすと腸のぜんどう運動が正しく行われず排便が滞ります。場合によっては下行結腸よりも下にあるS状結腸付近に「憩室(けいしつ)」と呼ばれる腸の外側に飛び出すようにできる風船のような室ができることもあります。原因のほとんどが自律神経のアンバランスによる副交感神経の過度の緊張で、その背景は圧倒的にストレスが多いと言えます。
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ここで余談ですが、以前からこのブログでも何度か取り上げてきた代謝タイプの判定では炭水化物かたんぱく質のタイプを見て食材の選択や食事の方法をアドバイスします。この代謝タイプを統計的に見ていくと、炭水化物タイプの人はタンパク質タイプの人よりも副交感神経の緊張をよりしやすいことがわかっています。したがって日本人に多い炭水化物タイプ、または炭水化物傾向のミックスタイプの人が、タンパク質に偏った食事を継続することで、腸を収縮させる働きに作用する副交感神経に過度の緊張をもたらし、けいれん性の便秘を起こし易いとも言えるわけです。
腸管が狭くたった場所で便が滞ることで、下行結腸よりも上の腸(横行結腸)あたりではお腹が張った状態になり痛みをとこなうこともあります。食後に下腹部が張ったような感じを持つ人は多いですが、けいれん性便秘の場合、手の平で下腹部をさわったときに固く感じるので、腸内の異常発酵によって溜まったガスによる張り方とは異なります。
けいれん性便秘の人の便はコロコロと固いウサギの糞のような状態(兎糞)が多く、排便後もスッキリ感が少ないようです。また、このタイプの便秘の人では、兎糞が続いたかと思うと突然下痢や軟便が起こることがありますが、この原因は狭くなった腸管よりも上の横行結腸近辺で水の量が増加し、お腹がゴロゴロと言いだし一気に下痢となることが少なくありません。
けいれん性便秘が長い期間継続している人に現れる症状には、下腹部の張りによる食欲低下、情緒不安、動悸や息切れ、心拍数の上昇、不眠、慢性疲労、頭痛、肩こり、気分の落ち込み、傷の治りが遅い、集中力や記憶力の低下などがありますが、この症状を見てピンときた人は私のブログの常連購読者の方ですね(笑)
そうなんです、これらの症状はほとんどストレスに依存する症状と同じもの。
さらに、ここまで聞いて「そうか!」と思った方はヘビーユーザーでもあり良く勉強されている方とお見受けします。
今年はテーマとして頻回に取り上げている「うつ」ですが、便秘の状態を確認することで、「うつ」の状態やレベルをおおまかにでも確認することができることが少なくありません。
上記にあるような症状がいくつか存在していて、けいれん性の便秘の背景となるものを同時に持ち合わせている人で、うつ症状の改善のために薬を飲んでいたり食事療法、運動療法を実践している人は、便秘の進行状況が改善状態を反映してくれる指標になるとも言えます。加えて、炭水化物を食べてエネルギーを作る副交感神経優位なタイプの方は、過剰なたんぱく質を摂ることで便秘の症状だけでなく、うつ様症状の改善を遅らせることにもなります。
・改善と注意点
1、食事内容
①腸に不要な刺激を与えないような食材を摂る。
・冷たい飲み物は避ける
・熱い飲みものは避ける
・牛乳は避ける
・発酵食品は少なく(漬物も)
・溶けにくい繊維質(しいたけ、トウモロコシ、ごぼう、ニンジン、さつまいもなど)は避ける
・アルコールは避ける
・炭酸飲料は避ける
②調理方法
・生の食材は少なく
・十分加熱
・香辛料は避ける(トウガラシ、カレー、ワサビ、からし)
③消化酵素を補う
食材を十分に消化分解するために消化酵素を補う
④容易に溶ける繊維質を選択する
2、生活スタイル
・睡眠を十分にとり副腎の働きを向上させる
・適度な運動
・アレルギー物質は回避する
・体内に重金属が蓄積しないようにする
・自分の代謝タイプを理解し最適な食材と食事方法を選択する
3、栄養素
・マグネシウム:朝夕食前に50mg(元素量として)
・カルシウム:朝夕食前に20mg(元素量として)
・ビタミンB6:毎食後に25mg
・亜鉛:毎食後に5mg(元素量として)
・トリプトファン:朝夕食前に100mg
・ケルセチン:毎食後に50mg
・乳酸菌:植物性乳酸菌飲料を起床後の朝食前と就寝前に1本
by nutmed | 2009-09-18 16:31

第652回 ジュース療法 便秘 その1

いよいよ民主党による新政府が始動しました。医療、健康を管轄する厚生行政は今後どのように変わるのか個人的にも注視したいところです。

さて、今日は予定になかったジュース療法の便秘についてのテーマを3回ほどにわけて紹介します。
このブログの読者の方から「ジュース療法による便秘の改善をテーマしにてください」というメールがかなり寄せられていましたので、便秘改善のポイントを交えて紹介したいと思います。

「我々人間は自分した排便から沢山のことを学ぶことができる」と言ったのは、食物繊維とガンの係わり合いについての研究では世界でも第一人者である英国の Dr.Dennis Burkittです。彼がその研究で報告している興味深い数字があり、中央アフリカに住む民族と英国および米国、カナダで最も一般的な現代食生活をしてい る成人の食事内容と排便量を調べました。西洋現代食を食べているこれら先進国の人間は1日に平均156gの排便をするのに対して、質素で伝統的な食事では有るが中央アフリカに住む民族は1日に平均455gの排便を すると言うことです。この研究で対象となった先進国の人間と同様、我々日本人もかつての日本古来の食生活を忘れ、西洋食に慣れてしまったために、恐らくは 同様の数字が現われることは間違いないでしょう。食事の摂取量を考えると明らかに中央アフリカに住む民族よりも我々先進国の人間の摂取量は多いでしょう。 これは食材にも原因、すなわち繊維質の量にも深くかかわりがあると考えますが、運動量や腸の動きにも大きく影響を受けているとDr.Dennis Burkittは報告しています。日本人は欧米人に比べ腸が若干長いと言われていますが、消化吸収の過程での腸の運動の頻度は欧米人と日本人に大差があってはならないはずです。食材、食事の仕方はもちろんのこと、ストレス、運動量、重金属、バクテリア環境など便秘の原因には様々な背景があります。私の感覚では昔に比べて明らかに便秘で悩む方が増えていると感じていますが、その背景には「食事」と「ストレス」これに加えて「筋力」だと思っています。この3つの要因は便秘だけでなくあらゆる体内環境に影響を与えるものでもあります。言いかえれば「便秘」ですんでいるうちはいいほうで、その便秘にすら注目せずに生活を続けていくことでもっと大きな体内環境へのインパクトのある症状が出始めることも少なくないということです。一般に、消化分解能力があり、食材にも偏りがない食生活を送っている場合には、1日平均2-3回の腸の動きがありますが、便秘が当 たり前のようになってしまった日本人、特に女性の状況を考えてみると、恐らく1日を通じて全く腸の動きを感じない人がかなり多いのではと思います。 便が 排便されずに腸内に留まってしまうことでカンジダ菌の繁殖を助長するだけでなく、様々な症状が現れてきます。

便秘のタイプ
便秘には大きくわけて2つのタイプがあります。
①アトニー性(弛緩性)便秘
アトニー(Atonic)とは筋肉の緊張が弱くなったり消失した状態のことですが、筋肉の動きが弱くなることによって排便が促しにくくなる状態です。老人、出産後の女性、副腎疲労、甲状腺機能の低下などによって起こることが多いと言われていますが、デスクワーカーや1日の大半を車などで移動していて、運動、特に腹筋背筋を使うような運動をほとんどしないような下腹部肥満の方にも多い症状です。常に下腹部が張った感じがあり、胃が持ち上げられるような感じを持ち、排便しても出切っていない物足りなさを感じるような方が多いです。アトニー性便秘の人、特に女性の場合長い時間放置しておくことで血行が悪くなり冷え性、頭痛の原因になることや、疲労を招く原因にもなります。
・改善と注意点
1、腹筋背筋を強化する
週に1-2回ジムに通うほど大袈裟なことは必要ないと思います。その変わり毎日継続して行うことが筋肉を養い張りをつくる近道だと思います。
私は最近になって自分は根っからの運動嫌いなんだということがわかりましたが、近い将来のことを考えると介護とは無縁の生活を送るためにも筋力強化は重要だと思い、運動嫌いの私でも継続していつでもどこでも筋力強化ができる方法をみつけて実践しています。
①机を利用する腹筋ワークアウト1
オフィスのデスクでも自宅の食卓でも簡単にできる方法です。
写真のようにひじを伸ばして両手を机の上におき、両足を伸ばして持ち上げ、両手で机をしたに押し下げるように力を入れます。呼吸は止めずに頭の中でゆっくり10を数えて終わりです。この運動を3回を1セットとして、午前中に1回、午後に2回行います。
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1セット終了したら30秒のインターバルをとってください。ただし食後は避けてください。
このときに机を力いっぱい押し下げる必要はありません。肩、上腕、腹筋に負荷を感じる程度の力をいれれば十分です。真面目に5日続けたころ、お腹の調子は確実に変化するはずです。1か月も続けたころになると腰痛を持っていた方も痛みが軽減しますし、女性には1サイズ小さなジーンズがはけるようになる嬉しい副作用もあるはずです。
②机を利用する腹筋ワークアウト2
時間と1セットの回数は同じですが、両ひじを曲げて机のはじを写真のようにつかみ、親指に力を入れて机を下にひっぱるような運動は、腹筋だけでなく上腕の裏側の筋肉を養い鍛えることができます。女性の悩みの上腕の裏側のたるみもこの運動で改善することができます。
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③車のハンドルを使ったワークアウト
走行中には決してお勧めできませんが、信号で停車しているとき、渋滞にはまったとき、駐車場での人待ちのときなどに手軽にできる運動です。基本は②の運動と同じです。ハンドルの下を逆手で握り、両足を少し持ち上げて親指に力を入れて下にひっぱるようにします。
2、栄養素
①繊維質
アトニー性の便秘の場合、積極的に腸を刺激してあげることが改善のポイントになります。
その1つが繊維質ですが、アトニー性の便秘の人には健康食品で市販されているようなパウダーや顆粒状になった繊維質よりも、少し難消化性の以下の野菜や果実の繊維質がお勧めです。
セロリ、キャベツ、アスパラガス、ケール、ホウレンソウ、カブ、ゴボウ、ニンニク、ニンジン、プルーン、ナシ、リンゴ、パパイヤ、メロン、スイカ、ヒマワリの種、カボチャの種
②ビタミン
・ビタミンB1:毎食後に25mg
・ビタミンB5:毎食後に25mg
・葉酸:毎食後に50macg
・ビタミンE:毎食後に30mg
③ミネラル
・マグネシウム:毎食前に20mg(元素量として)
・カルシウム:毎食前に20mg(元素量として)
④乳酸菌
植物性乳酸菌飲料を起床後の朝食前と就寝前に1本
by nutmed | 2009-09-17 11:23

第651回 ジュース療法 不眠症

今日の東京は朝から快晴です。 日ごとに吹く風もさわやかになってきました。

さて、今日はジュース療法の不眠症です。
不眠症の原因は様々ですが原因の50%くらいは精神的なものだと推測されます。
ストレス過剰、不安、情緒不安などがその原因ですが、その背景には住環境、仕事環境の変化、精神的にインパクトのあるイベントだけでなく、食事環境もその背景にあると考えられます。
また、薬(甲状腺治療薬、胃酸の抑制薬)やカフェイン、アルコールもその背景となります。
食事の環境で言えば、以前にしばらくテーマとして扱ったアミノ酸のトリプトファン(http://nutmed.exblog.jp/9781232)の不足も大きな背景にあげることができると思います。
最近不眠症をともなううつ症状の方が増えているそうで、睡眠導入剤や睡眠薬に依存傾向が強くなる方も少なくないようです。軽い不眠状態の場合、適度適量な運動をすることで比較的症状が改善されることも少なくありませんので、薬の厄介になる前に運動という選択肢は考えてみるといいでしょうね。

1、不眠症の予防改善のための食事の注意点
・食物に対するアレルギー反応を示さないように食材の偏りは避ける
・睡眠のリズムを乱す可能性があるので飲酒は適度にする
・睡眠の前に低血糖になることが睡眠に影響を与えるため、低血糖には注意
・カフェインの摂りすぎには注意

2、不眠症の予防改善のために有効なニュートリション
・マグネシウム
・カルシウム
・ビタミンB3
・ビタミンB6
・ビタミンB12
・葉酸
・イノシトール
・トリプトファン

3、不眠症の予防改善のためのジュースレシピ
①眠りの森のジュース(睡眠の3時間前に)
・レタスの葉5枚
・セロリ1本
・ライムまたはレモン1/4個
②カルマグジュース
・ケールの葉5枚
・パセリ3房
・小ぶりのニンジン2本
・ブロッコリ2房
・リンゴ(種は取る)1/2個
・レモン1/4個
③ソムニアシェイク(睡眠の1時間前に)
・ブルーベリー20g
・完熟バナナ1/2本
・豆乳30cc

by nutmed | 2009-09-16 09:06

第650回 ジュース療法 低血糖

おとといマリアナ諸島付近で発生した台風14号は勢力がかなり大きいようです。この週末からの連休の足に影響がでないことを願っています。

さて、今日はジュース療法の低血糖です。
糖分は人間にとっては欠かせないエネルギー源です。食べたものが直接的に、また酵素の働きによって間接的に糖分に変り、吸収されて血液中を糖分が流れて体の細胞組織が必要とするエネルギー源として供給されます。血糖値の正常と言われている値は70~120mg/dlくらいを動いていますが、食事、ストレス、運動量、年齢、性別、住環境によっても変化をします。低血糖とはこの血糖値が低くなることを言いますが、「低血糖症」と診断する場合、単純に血糖値の値だけで判断されるものでもなく、目安はあるものの数値がいくつになったら低血糖症だという断言は難しいと言えます。
低血糖の原因には大きく分けて2つあります。薬やアルコールなどの外的な要因によるものと、すい臓、肝臓、腎臓、副腎などの働きや腫瘍(がん)、そして自らが作るインスリンに抗体をつくり抵抗性を持ってしまうような要因により、インスリンの働きとインスリンの量に影響を受けるものです。
低血糖になるといろいろな症状があらわれてきますが、最も多いのは脳の重要なエネルギー源である糖が十分に供給できないことによる脳の働きに関係する症状でしょう。
眠気、倦怠感、集中力・記憶力の低下、発語困難、意識の低下、頭痛、情緒不安、イライラなどのほか、手足の震え、動悸、口の中の乾燥などがあらわれることが多いと言われています。
低血糖の症状はうつ病、カンジダ菌症、月経前症候群(PMS)、閉経後症候群、貧血、慢性疲労症候群などの症状にも類似するものが多く、自分が低血糖であるということに気がつかない人も少なくないようです。
低血糖症状は供給できる糖分が低いので、糖分を供給してあげればそのときの症状は軽減されることも事実ですが、多くの場合インスリンが過剰に反応することで糖分を含む食材を食べても血糖はあがりますが、急激に血糖が低くなり症状が悪化することも少なくありませんし、副腎や腎臓にも大きな負担を残すことになります。

1、低血糖の予防改善のための食事の注意点
多くの場合低血糖症状を改善するための食事方法としては、以下のような注意が必要です。
①食べてからすぐに糖分に変わってしまうようなでんぷん質のような単純な炭水化物を避け、時間をかけて糖分に変わるような食材を選択する。
②1度に多くの食事を摂るよりも数回(5-7回)にわけ、すぐに糖に変わらない食材を中心に食事をする
③消化分解を正しく行うため時間をかかてゆっくり咀嚼をして食事をする。場合によっては消化酵素を補う。
④カフェインは避ける

2、低血糖の予防改善のためのニュートリション
・クロミウム
・マグネシウム
・トリプトファン
・ビタミンB6
・シナモン
・ニンニク
・ヒマワリの種
・カブ
3、低血糖の予防改善のためのジュースレシピ
①カブとニンニクの冷性スープ(1人分)
・ニンニク1片
・ホウレンソウの葉5枚
・セロリ1本
・カブ1個
・ニンジン大1/2本
・鳥のささみ20g
上記の素材を水250ccから煮込み、カブに竹串が通るようになったら火をとめ、荒熱をとった後ミキサー(またはフードプロセッサー)で全てを混ぜた後、冷蔵庫で冷やしてパセリのみじん切りを散らして飲む。
②パンクレアストニック
・レタスの葉3枚
・小ぶりのニンジン2本
・グリーンピース10g
・芽キャベツ3個
・ライム1/2個
③アップルポップ
・リンゴ(種は取る)1個
・ライム1/2個
上記を絞ったジュースにクラブソーダ(炭酸)を適量注ぐ
④トマトクーラー
・トマト1個
・キュウリ1本
・セロリ1本
・レモン1/4個


by nutmed | 2009-09-15 08:49

第649回 ジュース療法 高血圧 その2

今朝の東京は爽やかな青空が広がり、日中も秋らしい暑くもなく涼しくもない最高の1日になりそうです。
週末、我が家の庭にできたゴーヤの収穫をしました。残念ながら今年は5本ほどしか収穫できませんでしたが、もちろん夕食には浅漬けとチャンプルーが食卓にならび夏の終焉にふさわしい食材を楽しみました。

さて、今日はジュース療法高血圧の2回目です。
前回は本態性高血圧の原因と考えられる2つを紹介しましたね。

原因その3:ビタミンDの不足
ビタミンDと血圧の関係についてはアメリカやニュージーランドの研究機関が数多くの報告をしています。これらの研究の共通する結論は「ビタミンDの合成が低い人では血圧が高くなる」というものです。もっと具体的に言えば、赤道から南北に離れるほど高血圧患者が少なくなるというものです。これは遺伝的に肌に含まれるメラニンの量によって紫外線刺激によるビタミンDの合成量が変わるためだと考えられます。ただ、そうばかりとも限りません。先進国ではメラニンの沈着を嫌い紫外線ブロックのための化粧品が盛んに使われていますからね。
ここから少し難しくなるかもしれませんが、ついてきてくださいね。
2002年にアメリカの雑誌(Journal of Clinical Investigation)がビタミンDと血圧の関係を詳しく説明しています。
①ビタミンDが不足すると遺伝子の1部がレニンという酵素(たんぱく質分解酵素)を過剰な生産を促します。
②レニンはアンギオテンシノーゲンというたんぱく質を分解しアンギオテンシンⅠという物質を生み出します
③アンギオテンシンⅠは再び酵素(アンギオテンシン変換酵素(ACE))によってアンギオテンシンIIという物質に分解されます。
このアンギオテンシンIIという物質が血圧を上昇させる働きを持っています。
高血圧の人が医師から処方される薬の多くはアンギオテンシン変換酵素(ACE)の働きを抑えてしまう「ACE阻害剤」と呼ばれる薬で、血圧を上げてしまうアンギオテンシンIIの分解を抑えるものです。


医薬品の効果に疑いの余地はありませんが、ビタミンDの不足が血圧を上げてしまう原因の1つであることもまた疑いの余地がなく、人の体内のしくみと栄養素の働きを考えると、多くの場合、薬によって強制的に酵素の働きを阻害してしまうことよりも、食事の環境や、紫外線の環境を見直し、ビタミンDの摂取または合成不足はないかを今一度考えてみることも重要なことではないでしょうか。
アメリカ、EU諸国、オーストラリアでは高血圧との関係を含め、ここ2年間でビタミンDの重要性と摂取量の議論が続けられてきましたが、ようやくその見解がでたようで、想像以上にビタミンD合成量(摂取量も)低く、1日あたり10000IU(250マイクログラム)を上限とし、血清レベルでは60ng/mlを目標値とすることが望ましいという専門家が多いようです。
高血圧の治療を受けている方の場合、カリウム製剤または利尿剤を処方されたり、食事療法でバナナやカリウムが豊富に含まれる食材を勧められることが少なくありませんが、カリウムの摂取が高く利尿作用が高くなるとマグネシウムの排泄量が高くなり、結果としてマグネシウム不足におちいることが少なくありませんので、医師または管理栄養士と相談のうえカリウムの摂取には注意してください。

1、高血圧の予防改善のための食事の注意点
・でんぷん質の炭水化物の過剰摂取には注意
・塩分の過剰摂取には注意
・亜鉛が豊富に含まれるナッツ類、魚介類を摂る
・タラ、イワシなど優良な脂質が豊富でビタミンDが豊富な魚を積極的に摂る
・しいたけ、しめじ、きくらげなどビタミンDが豊富な食材を取る
・ニンニク、タマネギを意識して摂る
その他
・適度な運動でエネルギーの消費と血管の柔軟性をたもつ

2、ニュートリション
・ビタミンD
・タラの肝油
・マグネシウム
・カルシウム(過剰摂取は要注意)
・亜鉛
・カリウム
・オメガ-3脂肪酸
・オメガ-4脂肪酸

3、高血圧の予防改善のためのジュースレシピ
①葉入りポッタージュース
・ケールの葉5枚
・バナナ1本
・小ぶりのメロン1/4個
・セロリ1本
・ブロッコリ2房
②マグネシウムデライトジュース(ミキサー使用)
・ブルーベリー50g
・完熟バナナ1本
・豆乳100cc
・ヒマワリの種20g

by nutmed | 2009-09-14 09:18