臨床栄養士のひとり言

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第1189回 山羊の乳の石鹸

今日は朝から神尾記念病院で栄養カウンセリングですが、ここ神田淡路町は朝か暖かく、今にも桜が開花しそうな陽気です。しかし、夕方には雷を伴う雨だという予報が出ていますので、目まぐるしい天気の1日になりそうです。
最近山羊の乳の石鹸にはまっています(^ ^) キプロス島で栄養療法のクリニック開業している旧知のドクターから、ギリシャやドイツ、スイスのフォークレメディー(伝承療法)でニキビの治療には山羊の乳の石鹸が効果があるということで、送ってもらったのが一ヶ月ほど前です。
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私はこの年でニキビともう縁がないので、人体実験では常連の我が家の娘にモルモットになってもらいました。彼女は20さいを超えてからも度々にきびで悩んできた経緯があり、テレビCMでお馴染みの「専門活動家」の3点セットも使って見たようですが、肌がカサカサに乾燥して全く合わなかった経験があります。そんな娘に山羊の乳の石鹸を渡した時には、山羊の乳特有の青臭さがほのかに香るので、多少躊躇はしていたようですが、実際に使って見て、3日も過ぎた頃には、「この石鹸、肌が乾燥しないし、ニキビが引いてきたよ」とのコメントをもらいました。早速、私がカウンセリングをしている女子高生でニキビに悩んでいるクライアントがいたので、この石鹸をプレゼントして使ってもらったところ、やはりはニキビの収まりがいいと言うことと、しっとりするという評価をもらいました。私自身の使用感から言うと、カミソリでひげを剃る時のシェービングクリーム代わりに使ってみたところ、剃った後のカサカサやヒリヒリ感がなくて、使用感はすこぶる良かったです(^ ^)
欧州では昔から山羊の乳の石鹸を始め、チーズなど山羊の乳の商品は沢山ありますが、日本では、少なくとも最近じゃあまりお見かけしませんね。山羊の乳にはビタミンAやDが豊富に含まれているだけでなく、牛乳のようにアレルギーの原因となり得る反応物質も非常に少ない素材なので、お勧めの素材ですね
by nutmed | 2012-03-28 15:18

第1188回 アスパラガス パワフルデフェンスベジタブル

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今日は前期会いに続いてアスパラガスで綴ってみましょう。 街の八百屋でもマーケットでも、今の季節の主役の野菜の一角にはアスパラガスがありますね。私が、今の時期にアスパラガスをたくさん食べることをお勧めする理由には、アスパラガスには、前回紹介した利尿作用があり、体を構成している水の循環を積極的に行うことで、腎臓、副腎、心臓の働きをリフレッシュしてくれることのほかに、アスパラガスに含まれる強力な抗酸化作用を持ったアミノ酸複合体のグルタチオン、それに重金属をキレート(捕捉)して排泄を促してくれる硫黄成分が含まれますが、これ以外にもアスパラガスには様々な機能性成分が含まれていることが分かってきて、がんの予防、抗炎症作用、糖尿病の改善などの作用に有効な成分が多く含まれています。
・がんの予防作用
アスパラガスに含まれるアスパラニンA(Asparanin A)とプロトジオシン(protodioscin)はステロイドに類似するサポニンで、非常に強力ながん細胞の成長抑制作用が2009年に報告されています。また、少し前に日本でもブロッコリスプラウトブームを生む原因となった、がん予防、抗酸化作用、ピロリ菌除菌作用が確認されている、スルフォラファン(Sulforaphane )というファイトケミカル(植物性化学物質)があります。あまり知られていませんが、アスパラガスにもこのスルフォラファンが含まれていることが2010年に報告されています。
・抗炎症作用
私のブログではおなじみのケルセチンですが、グリーンアスパラガスはケルセチンの前駆物質であるルチンが豊富に含まれており、ケルセチンの摂取源としても有効な野菜です。ケルセチンの持つ強力な抗酸化作用は過去のブログを検索してみてください。
・糖尿病症状改善作用
北アイルランドのulstar大学の研究チームが、アスパラガスにはインスリンの生産と分泌を促進する働きがあることを発表しています。面白いことに、この作用は、多くの家庭では調理の際に捨てられてしまう、硬い茎の部分で確認されています。

このほか、アスパラガスには抗酸化作用やがん細胞成長抑制作用があることで話題になり、最近ではアルツハイマー予防効果があるとされているフェルラ酸が豊富に含まれています。

未だに心配の大きな種でもある放射性物質が恐ろしいのは、それらの物質が強力な酸化物質(ラジカル)として、細胞のDNAを損傷させることにあります。また、知らず知らずに体内に侵入してくる重金属の体内汚染。
私たちの生活環境をとりまく現状を考えると、アスパラガスの持つ機能はまさしく「パワフルディフェンスベジタブル」ではないかと思うわけです。
今からガ旬のアスパラガスです、その力と恩恵を受けてみない手はないですよね。
最近私がやっているのはアスパラガス全ての恩恵をもらえるジュースです。台湾や香港には「蘆筍汁」というアスパラガスのジュースが販売されていますが、日本では見かけませんね。アスパラガスだけだとどうしても味がいただけないので、リンゴとニンジンを一緒に入れて搾っています。 ジュースじゃなくてもスープで他の野菜と煮込んでいただいてもいいですね。
どうぞ、皆さんもお試しください。 くれぐれも尿量が増えることを考慮して摂る時間を考えてくださいね。
by nutmed | 2012-03-27 16:36

第1187回 アスパラガスとリポ酸

ようやく暖かくなってきたこのごろ。我家の庭にも様々な雑草たちがたくましく芽吹きはじめ、さながら寒さで縮こまっていた体が伸びをするような様は実に気持ちがいいものです。そんな雑草も、今年の主役のチューリップにとっては厄介なので、週末は額に汗して雑草取りに励みました。雑草取りのあとは、昨年秋ころからはまっている幸せな気持ちにさせてくれるお蕎麦を食べにでかけました。
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 喬彩庵というこの蕎麦店の蕎麦は蕎麦好きの喉だけでなく、頭も満足させてくれる蕎麦です。

さて、今日は、これからが旬に入るアスパラガスとリポ酸についてです。
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ビタミンB1、B2のほか、蕎麦にも多いルチンが多く含まれる野菜です。 皆さんの中にはアスパラガスを食べた後は尿が良く出て、トイレに行く回数が増えるという人が少なくないでしょう。これはアスパラガスには利用作用があるからなんですが、グリーンアスパラでも、最近日本のマーケットでも出回るようになったホワイトアスパラでも同じです。アメリカやEU諸国の民間療法(フォークレメディー)や栄養療法では、膀胱の痛みや腫れをともなう尿路感染症や、膀胱炎の症状緩和、結石の予防のためにアスパラガスを食べさせる方法が古くから継承されてきています。このほか、私もお勧めした経験のある症状には、高血圧と尿酸値の高い人、水分の摂取過剰、特に夏場の浮腫みによる疲労症状の改善にアスパラガスは非常に有効な食材です。利尿作用の背景には、アスパラガスに多く含まれるカリウムとアミノ酸のアスパラギンによるものです。
それと同時に、アスパラガスを食べた後の尿の少しケミカルな匂いが気になる人も多いのではないかと思います。この尿の匂いの原因は、アスパラギンでもなければ、カリウムでもありません。私自身、アスパラガスを食べ過ぎた3時間後から翌日にかけて尿の量も回数も多くなり、多少ケミカルな臭いを感じます。私はこの臭いをかぐと、30年前に留学していたカナダで、生まれて初めて遭遇経験したスカンクの放屁ガスの匂いを思い出しますが(笑) この臭いの背景にはs-methyl-3-(methylthio) と呼ばれる、アスパラガスを始め多くの植物が作り出す、硫黄を含んだ物質です。この物質はキャベツ、ニンニク、タマネギ、ブロッコリなど、臭いの強い野菜に多く含まれており、酵素の働きでメチルメルカプタンという臭気物質を作り出すためだとされています。ただ、全ての人がアスパラガスを食べた後の尿が臭うということではなく、アメリカの研究によると、尿が臭うのは匂いの原因となるs-methyl-3-(methylthio) を分解する酵素の有無によって異なるようで、この酵素の有無は遺伝的に決まっており、全体の50-60%の人はこの酵素を持っていますが、残りは持っていないことが報告されています。 つまり、私にはこの分解酵素が遺伝的に備わっているということですね。アスパラガスなどが持つs-methyl-3-(methylthio) に非常に似た構造の物質を持つ素材がサプリメントの中にもあります。「thio(チオ)」という部分を見てピンと来た人は良く勉強している人かもしれませんね。日本でも強力な抗酸化物質として重宝されているα-リポ酸がそうで、化学構造式からの名前はチオクト酸です。このリポ酸を飲んでから1-2時間くらいで尿に多少ケミカルな硫黄を含んだ、アスパラガスを食べた後の尿臭と同じ臭いを感じる人がいると思いますが、私もその1人で、やはりこの臭気まで分解する酵素が遺伝的に備わっているということになります。
実は、この分解酵素のことはこの1週間ほど前に見つけた論文で知ったのがはじめてでした。 今までクリニックと病院で私がカウンセリングをしたクライアントさんの中には、症状の改善緩和のためにα-リポ酸を勧めてきた人が数十人いますが、α-リポ酸を飲んでもその後の尿に臭いを感じないという人が数人いました。今考えると、おそらく遺伝的にこの分解酵素を持っていない可能性が考えられます。しかし、臭気とリポ酸の機能性には影響の差は確認されていないので、この遺伝子を持たない人ではα-リポ酸が有効でないということではありません。
もちろん、この遺伝子の有無がアスパラガスの利尿作用に影響を与えることはありません。
by nutmed | 2012-03-26 16:48

第11186回 月見草オイルの効果 最終回

皆さんの中にもソーシャルネットワークサービス(SNS)を利用されている方は少なくないでしょう。ツイッター、Mixi,FaceBookと言ったものがそれです。プライバシーの問題から、SNSの拡大を酷評する人もいる反面、昨年の311の震災のときには、このSNSのおかげで多くの命が救われたことも事実です。私もSNSを利用している一人ですが、世間で言われているほど深く考えて使っているわけではなく、ふっと一息つくきっかけのような使い方をして、自分なりのガス抜きの道具として有効なツールだと認識しています。話題や趣味の共有共感は、発信する側にも、受信する側にも適度な精神的な安心感を与えてくれると思うので、ストレスコントロールには有効かなと思っています。

さて、今日は月見草オイルの最終回になります。
薬剤師をしている我娘、父親の背中を見ていてくれたのか、目の付けどころが違っていました。(自画自賛^^;) γ-リノレン酸が摂取できる素材としては、月見草オイルのほかにボラージという植物があり、むしろγ-リノレン酸の含有量はボラージのほうが多いのに、何故月見草オイルに注目したのか?というのが彼女の疑問でもあります。 皆さんの中にも、ネットでγ-リノレン酸について検索をしたときに、月見草オイルのほかにボラージオイルのことを知った方も少なくないと思います。もちろんアメリカでも月見草オイル同様、ボラージオイルはポピュラーなγ-リノレン酸摂取の素材として広く使われています。
私が月見草オイルをγ-リノレン酸の素材としてチョイスした理由には、友人のアメリカで栄養療法を行っているドクターの多くがボラージよりも月見草を使っていることと、その背景には月見草には含まれていない成分がボラージには確認されているためです。その成分はピロリジジンアルカロイド(pyrrolizidine alkaloid)と呼ばれる物質で、肝臓に対する毒性が強い天然の物質です。この物質はキク科、ラン科、マメ科植物などに含まれていることが確認されていて、食する前の灰汁抜きはこの物質を除く意味もあります。
このような背景から、月見草オイルの選択に至ったわけでもあります。

さて、明日から週末です。残念ながら天気は生憎のようですが、確実に春は近くまできているようです。
皆さんも良い週末をお過ごしください。
そうそう、6月2日の私のセミナーですが、今回は参加申し込みの出足が早いようで、この2日間でかなりの申し込みをいただいております。定員の60名まではまだ十分余裕がありますが、参加ご希望の方はお早めに申し込みください。
by nutmed | 2012-03-23 18:11

第11185回 月見草オイルの効果 その2

昨晩の天気予報で、今日は4月上旬くらいの陽気になると言っていたので、楽しみに起床したら、早朝はまだ気温が上がり切らず例年と変わらない気温でした。時間の経過ととともに気温があがり、川越の街の桜のつぼみも、一気に膨らみはじめたようです。
栄養医学研究所のオフィスからそれほど遠くない場所にある、パエリアを得意とするスペイン料理レストランが以前から気になっていたのですが、先週末に行って評判のパエリアを頂いてきました。店の前には直径5mはあるパエリア鍋が目を引く店ですが、店内は陶器やタイル作りのテーブル、窓にはステンドグラス、まるでバルセロナのガウディが設計したグエル公園のようです。もちろんパエリアの味は格別です。パエリアの世界大会で3年連続優勝というシェフの名前は本物ですので、店内の装飾を見ながら本場のパエリアを堪能しに行ってみてはいかがでしょうか。
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さて、今日は月見草オイルの効果の2回目です。 私のブログを読んでいただいている読者の中にも花粉症の症状で、このシーズンが憂鬱な日々だという方が少なくありませんが、その中に、すでに月見草オイルを使っていただいている読者の女性がいて、前回のブログを見てご自分の体感をメールで寄せてくれました。
我家の娘同様、目の痒みの症状はまだ出るものの、月見草オイルを飲み始めてから鼻水や鼻つまりなどの症状は非常に軽くなっているということです。私のバイク仲間の花粉症で辛い思いをしてきたおじ様たち4人も、個別にメールや電話で体感状況を報告してきてくれています。4人全員が例年にくらべ症状が軽い、または症状が出ないという報告をいただきましたが、4人のうち2人については、薬と月見草を併用していたそうですが、症状がかなり軽減した段階で、飲むと眠くなるのが不快な薬を2週間前に止め、月見草オイル一本にして過ごしているそうですが、目の痒みを含め、いつものような鼻水や、顔面が重苦しくなるような症状がなく、なによりもバイクに乗ることが辛くないのがいいと好評です。紫外線に当たると蕁麻疹がでるようになった方は、依然として晴れた日の昼間に外出すると首や顔のほほ近辺が赤くはなるものの、月見草オイルを飲み始めて10日ほど経ったころから、以前のような赤く小さな突起のようなものをともなう蕁麻疹はでなくなったとのこと。この状態は現在も続いているそうです。これも、花粉症の症状緩和の理由と同じように、月見草オイルに含まれるγ-リノレン酸の持つ炎症を抑える作用によるものだと考えます。 2型糖尿病で食事療法と薬剤治療をしている人の報告は本人からではなく、奥様からの電話でいただきました。 2年前から血糖コントロールが上手く進んでいない状況で、足の指にしびれを感じる、いわゆる糖尿病性ニューロパチ―(末梢神経障害)の症状がではじめたころから、毎晩入浴後に奥様が足の指先をマッサージしてあげているそうです。入浴後に本人が「足のマッサージ頼む」と言うことが毎晩の日課のようです。月見草オイルを飲み始めて1カ月が経過したころ、入浴後のマッサージの要望がないことに気付いたのは奥様のほうだったようで、当の本人も
「今日はしびれがひどくない」ということでした。ただ、しびれの症状が劇的に軽くなった状況ではなく、現在でもしびれは続いているようですが、1週間のうちに数日はしびれが軽い日があるようですが、奥様いわく、しびれが出てくる日の食生活を振り返ってみると、いつもよりも食べ過ぎている日や水分をあまり摂らない日にしびれが出るようだとのことです。糖尿病性ニューロパチ―(末梢神経障害)も末梢神経の炎症と言えるでしょうが、やはりγ-リノレン酸の持つ炎症を抑える作用によるものだと考えます。 
by nutmed | 2012-03-22 17:50

第11184回 月見草オイルの効果

大きな地震が世界的にも相次いでいるようです。現地時間の3月20日、メキシコの西海岸でM7.4の大規模地震が発生し、今朝までに分かっている情報では500棟以上が崩壊したということです。人的被害もこれから増えるものと思われます。
さて、今日から少しばかり、以前予告していた、オメガ-6脂肪酸の1つでもある月見草オイルについて紹介したい思います。
初回の今日は、いきなりですが、月見草オイルの実際の使用効果についてです。以前から私も個人的に月見草オイルの効果については注目していたところですが、昨年末に良質の月見草オイルの原料に巡り会い、実際に入手して、家族友人知人の協力を得て、実際に月見草オイルを1ヶ月ほど使ってもらった評価を得たので、それを紹介したい思います。
月見草オイルの最大の作用は、何と言っても炎症を抑える抗炎症作用です。その背景にあるのが、月見草オイルに約10%ほど含有されるγ-リノレン酸(GLA)です。GLAは、ジホモγ-リノレン酸(DGLA)を経て、最終的には強力な抗炎症さようを持ったホルモンに似たプロスタグランジンE1(PGE1)に変化します。
今回協力をしてもらったのは、4年前から花粉症で苦しむ我が家の娘と、私のバイク仲間のオジサマ達で、合計8人です。オジサマ達の中には、4人の花粉症(2,000mg/日)の他に、最近紫外線による蕁麻疹が気になる方が1人(3,000mg/日)、8年間2型糖尿病で食事療法と投薬治療をしていて足の痺れが中々改善しない方が1人(4,000mg/日)、それと4年前から膝の関節炎で通院している方(3,000mg/日)が1人です。
2月4日に8人全員に1ヶ月分の月見草オイルを渡し、各人には指定した量の月見草オイルカプセルを飲んでもらいました。我娘を除いた4人の花粉症の人たちは、いずれも目薬や抗ヒスタミン薬系を常用しており、今シーズンも2月初旬からライダーには辛い季節をスタートさせています。最初に届いた報告はやはり近くにいる娘からでした。薬剤師という職業にしては私の仕事やサプリメントにも理解と見識があり、彼女あ花粉症になってからこれまで目薬以外の花粉症症状改善緩和の薬はつかったことはなく、過去には、ケルセチンや医療用活性炭で症状が出る前の予防や症状の緩和をしてきました。娘からの報告は、月見草オイルを飲み始めて8日目でした。昨年よりも飛散量が少ないとは言え、すでに鼻水や目の違和感を感じていた娘には今年は毎年常用のケルセチンを止めて月見草オイル一本に集中してもらっていました。飲み始めて5日目には、既に花粉症の症状が落ち着いてきていることは感じていたそうですが、雨や風など天候の影響で飛散量が変わったためだろうと思い、結論は出さないでいたようです。彼女曰く、昨年とは単純に比較はできないが、例年飲んでいるケルセチンよりも、鼻の粘膜の腫れを抑える効果の切れは月見草オイルの方がいいと感じたそうです。花粉症の人が持つ、朝の目覚めの悪さや、おでこの辺りの重い感じもなく、1日の始まりが憂鬱でなくなるとのことでしたが、一方で、目の痒み症状改善には不満も残るようです。本日現在も月見草オイルを飲んでもらっていますが、鼻の症状のようなインパクトのある改善はみられなかったため、1週間前からケルセチンと月見草オイルを併用しはじめたら、目の痒みはかなり軽減されたようです。
次回は、その他の花粉症の報告を紹介します。
by nutmed | 2012-03-21 09:32

第1183回 佐藤所長「栄養と健康セミナー」開催のお知らせ

3月も後半に入り、春の気配は感じられるようになったものの、まだまだ寒い日が続きます。さて、今年はじめてとなります私のセミナーを開催します。
会場の手配の都合上、先着60名とさせていただきますので、参加ご希望の方はお早めに申し込みください。
なお、今回から会場レンタル料の変更にともないまして、申し訳ありませんが参加費が変更になっております。

日時:平成24年6月2日(土) 午後1時30分から午後3時30分
   開場は午後1時00分となります。
テーマ:「脂肪酸と生活習慣病」
参加費:1,500円(当日受付でお支払いください)
会場:日本印刷会館 2階会議室
住所:東京都中央区新富1-16-8(地図参照)
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申し込み方法
参加ご希望の方は、メールの件名に「セミナー参加申し込み」とし、〒住所、氏名、連絡メールアドレスを以下のメールアドレスまで送信ください。折り返し事務局より返信メールで連絡さしあげます。
なお、誠に申し訳ありませんが、お1人1回の申し込みとさせていただきます。1回のメール申し込みで複数人同時の申し込みは可能です。
送信先:nutmed1@gmail.com

先着60人となりますので、60人の定員になり次第締め切りとさせていただきますので、ご容赦ください。また、当日はセミナーの録音、録画、写真撮影はお断りいたします。
by nutmed | 2012-03-19 10:32

第1182回 TGPで考えてもいい栄養素 その2

今朝はアノ揺れで目覚めた人が多いだろう関東地方ですが、私も揺れと同時にけたたましく鳴りだしたiPhoneの揺れコールアプリの音で目が覚めました。この時期はまだ私の布団の足元で丸まっている我家の猫も、今朝の揺れには驚いて芽が覚めたようです。この数日続いている関東地方の揺れですが、僅かこれだけの期間だけでも揺れが続くことでのストレスを感じるのですから、昨年311以降の余震に見舞われてきた東北の人たちのストレスを考えると相当なものであったことは容易に想像がつきます。

さて、今日はTGPに有効な栄養素の2回目です。
前回は、精子の働きに影響を与えるフリーラジカルを抑える作用をもった素材成分を紹介しましたが、今回は、精子の活動を向上させるために有効と考えられる素材成分を紹介します。
2、精子の活動を向上させるアプローチ
①L-アルギニン
アミノ酸の1つであるアルギニンが、精子の中に高濃度で確認(精液の80%)されることと、アルギニンが精子の活動性に深くかかわっていることは、過去にカズ多くの研究によって証明されてきました。このため、欧米でのTGPの男性に対しての食事指導やサプリメント指導ではL-アルギニンが選択肢の上位を占めることが一般的です。アルギニンは幼児期から思春期にかけての時期は、体内でもアスパラギン酸とグルタミン酸によって体内でも合成できるアミノ酸ですが、成人になるとほとんど体内で合成ができないアミノ酸で食材から補充する必要のある必須アミノ酸です。アルギニンが豊富に含まれる食材としては、豆類、ビール酵母、玄米、カカオ、チーズ、ゴマ、大豆、ひまわりの種、ホエイ、アボカドです。サプリメントで摂る場合には1日あたり500-2,000mgを空腹時に摂るといいでしょう。アルギニンの摂取に際しての注意点がありますが、帯状疱疹などヘルペスに感染し症状が現れている場合や、帯状疱疹が出やすい人の場合には、アルギニンによってヘルペスの増殖を促し症状が悪化する可能性があるので摂取を控えるてください。
②L-カルニチンとアセチル-L-カルニチン
リジンとメチオニンによって肝臓、腎臓、脳で合成されるカルニチンは、精子や精液中に高濃度に存在し、精子の運動性を刺激する役割を果たしています。合成の際にはビタミンB6、ビタミンCおよび鉄が必要となります。精子の活動率が低い、また精子数が少ないTGP男性に対しては、L-カルニチンとアセチル-L-カルニチンを1日あたり1,000mg摂ってもらうといいと思います。
③コエンザイムQ10(CoQ10)
細胞内のミトコンドリアはエネルギー生産工場として知られていますが、このミトコンドリアの働きが低下することによって影響を受ける細胞組織はたくさんあります。精子の細胞もその1つで、精子の活動性が低いTGP男性に1日あたり200mgのCoQ10を半年間飲んでもらった結果、精子の活動率が著しく向上したという研究報告があり、TGP男性にはCoQ10の摂取は有効と考えられます。

さて、明日から週末です。 川越では来週末から「小江戸川越春まつり」がスタートします。5月連休まで続く長いお祭りです。市中を流れる川を走る舟に乗ることや、縁日があったりと人も一段と多くなりそうですが、楽しみでもあります。各所には桜並木も多数点在するので、月末にかけて桜の開花宣言も待ち遠しくなりますね。
それでは皆さんも 良い週末を!
by nutmed | 2012-03-16 16:59

第1181回 TGPで考えてもいい栄養素 その1

2012年に入ってすでに2カ月半が経過しました。2月に川越への事務所移転があったために、今年の私のセミナーのスケジュールの企画が滞っていたところに、偶然ブログ読者の数人から「今年はセミナーやらないんですか?」とメールをいただき、少し焦ってました。ということで、今年の1ッ回目のセミナーは出遅れ感はありますが、来る6月2日(土)の午後1時30分から、場所はお馴染みの中央区新富町「日本印刷会館」です。テーマは今のところ「脂肪酸と生活習慣病」についてを考えています。よほどのことがない限りこのテーマでお話する予定です。募集要項は近々に別途アップしますが、出席希望の方は今からスケジュール入れておいてくださいね。

さて、今日はTGPに際する栄養素の摂取内容についてです。
TGPという言葉、あまり聴きなれない言葉ですよね。実は私もつい最近、東尾理子さんの妊娠報道で初めて知った言葉です。いわゆる「不妊症」ですが、子供が欲しくてたまらない夫婦、特に女性にとってはデリカシーのない言葉のナイフだなと私も以前から思っていましたが、そう感じている世の中の人たちが考えた適切な言葉がTGPかもしれません。Trying to Get Pregnantの頭文字をとってTGPですが、日本語では「妊娠しようと頑張ってる」になるでしょうか。
以前にもこのブログではTGPの男女に対して、妊娠のチャンスを促し、可能性を向上すると考えられてきた栄養素やハーブの紹介をしたことがありますが、今回はより詳しく各栄養素について紹介したいと思います。

妊娠は精子と卵子が巡り合ってスタートする壮大なドラマとも言えますが、今回のテーマでは精子と卵子の働き、特に精子の働きを向上させ、TGP生活を成就させることを目的としたアプローチの紹介をしてみましょう。
1、精子の働きを向上させるアプローチ
精子の働きを向上させるアプローチとして考えるべきなのは、精子そのものを生産する基本にかかわる、男性ホルモン(テストステロン)の生産と分泌および、精子そのものに影響を与え、その働きを低下させる可能性がある細胞の酸化ストレスだと思います。
①多価不飽和脂肪酸
多価不飽和脂肪酸については、つい最近ブログでもテーマで取り上げていますのでそちらを見て復習してください。
精子のみならず、全ての細胞がフリーラジカルの酸化ストレスによって多大なダメージを受けるのが、細胞膜でしょう。精子細胞も同様、このストレスによって細胞膜がダメージをうけることで、精子の働きに影響がでます。ダメージを受けた細胞膜の修復改善をするために有効だと考えられる素材の1つが多価不飽和脂肪酸で、オメガ-6(γ-リノレン酸)とオメガ-3(α-リノレン酸)です。アメリカの栄養療法医師がTGPの男性に勧める素材は月見草オイル(γ-リノレン酸)とタラの肝油(α-リノレン酸→DHA/EPA)です。摂取量は1日あたり月見草オイルを1,000~1,500mg、タラの肝油を1,500~2,000mgが最適だと思います。
②ビタミンC
ビタミンCも酸化ダメージの栄養改善に有効な素材です。多価不飽和脂肪酸とは異なり、細胞膜のダメージを修復するよりも、酸化ストレスの原因となるフリーラジカルの抑制に働きます。TGPの男性におけるビタミンCの服用の研究報告は多く、1日あたり1,000mgのビタミンC摂取で精子の活動が向上あいたことも報告されています。また、ビタミンCは、女性のTGPへの有効性も報告されており、1日あたり750mgのビタミンC摂取によって、黄体ホルモン(プロゲステロン)の生産と分泌量が増加することが報告されています。
③ビタミンE
ビタミンEには、細胞膜の修復とフリーラジカルの抑制の双方に有効な作用が報告されており、ビタミンCとセレニウムとの併用は、最強のコンビネーションだと考えられます。推奨摂取量は1日あたり400mgですが、お勧めは、ミックストコフェロールとトコトリエノールが配合された広範囲をカバーするビタミンEです。
④セレニウム
セレニウムは強力な抗酸化素材の1つと言ってもいいと思いますが、精子の細胞膜の酸化ダメージの原因となるフリーラジカルの抑制には有効なミネラルです。いくつかの研究では、TGPの男性に1日あたり100μgのセレニウムを3カ月間摂取してもらったところ、精子の活動率が飛躍的に向上したと言う報告や、早期流産を頻回に起こすTGPの女性に、1日あたり50μgのセレニウムを摂取してもらったところ、妊娠の継続率が向上する報告もあります。
by nutmed | 2012-03-13 15:46

第1180回 脂肪酸 最終回 アレルギーと脂肪酸

今日は久々にラジオ番組の電話収録があり、1カ月分をまとめ録りします。5年前に出演したローカル局で毎週流れる「健康なんでも相談」という番組。今回の番組は高知、四国、山口、福井の各放送局で毎週水曜日に流れるそうですが在京では聞けないのが残念です。
山口放送(KRYラジオ) 毎週土曜の午前6:00~6:30
福井放送(FBC ラジオ) 毎週水曜日の午後12:35~12:50 
高知放送(KRY ラジオ) 毎週水曜日の午前5:10~5:20 
四国放送(JRT ラジオ) 毎週水曜日の午後12:35~12:45

さて、今日は脂肪酸の最終回です。
前回紹介した脂肪酸の代謝図の中にもある、脂肪酸の代謝には欠かせないデルタ6脱飽和酵素と言う酵素があります。この酵素が不足していたり、正しく機能しないと、α-リノレン酸もγ-リノレン酸も作ることができません。アトピー性皮膚炎と脂肪酸の関係については、世界中で多くの研究者が報告していますが、中でもγ-リノレン酸は皮膚の細胞の新陳代謝と保湿に対して重要な役割をもっていることが報告されており、アトピー性皮膚炎の症状の根底にある皮膚の乾燥の原因に、γ-リノレン酸の不足があると考えられています。また、γ-リノレン酸が不足することによって、炎症を抑える作用をもったプロスタグランジンE1の生産量が低下し、アレルギー症状を悪化させ、皮膚の炎症を助長し、症状が悪化すると考えられます。
アメリカやイタリアの研究報告によれば、アトピー性皮膚炎の患者を調査すると、γ-リノレン酸の摂取量が少ないか、何らかの原因でデルタ6脱飽和酵素が正しく働いていない、もしくはデルタ6脱飽和酵素を作るために必要なビタミンミネラルの摂取不足の人が少なくないと報告しています。デルタ6脱飽和酵素が正常に働くためには、ビタミンB6とマグネシウム、亜鉛が必要になりますが、アトピー性皮膚炎の患者に、これらのビタミンミネラルと、γ-リノレン酸を補充すると、症状が大幅に改善するという研究報告もあり、実際、アメリカの栄養療法の現場では、アトピー性皮膚炎の治療と症状改善に、γ-リノレン酸と同時にこれらのビタミンミネラルを与えることは非常にポピュラーで、有効例実績も多数あります。
小児のアトピー性皮膚炎の症状改善を邪魔する要因の1つは、偏食かもしれません。せっかく主治医がデルタ6脱飽和酵素の生産量を向上させるために、ビタミンB6とマグネシウム、亜鉛とγ-リノレン酸を与えても、デルタ6脱飽和酵素の働きを邪魔するトランス脂肪酸が含まれた菓子類、食材を食べ続けていれば、主治医と家族の期待するような成果は出にくいと言えるでしょう。トランス脂肪酸が含まれた食材は、現代人の食生活ではいたるところに存在していますが、やっかいなことに子供が大好きな菓子類、例えばポテトチップスのようなものにはトランス脂肪酸が使われています。デルタ6脱飽和酵素の働きを邪魔するものはトランス脂肪酸だけではありません。アルコールもその1つです。成人のアトピー性皮膚炎の人の中には、飲酒によって症状の改善と悪化を繰り返す人がすくなくありません。
γ-リノレン酸(オメガ-6)とα-リノレン酸(オメガ-3)の摂取に際しては、比率が話題になりますね。多くの論文でも紹介されているγ-リノレン酸:α-リノレン酸の比率は1:1ですが、私は、経験と現代の日本人の食生活を考えると、γ-リノレン酸:α-リノレン酸は1:1.5-2が最適かとも思います。
γ-リノレン酸は、炎症を抑える効果のほか、保湿と皮膚の新陳代謝に対して抜群の効果があるので、皮膚のシワや弛みを改善したい女性には、巨大な分子の塊のコラーゲンやヒアルロン酸を塗ったり、飲むよりも有効だと感じます。
また、糖尿病による末梢神経の炎症をもっている人にはγ-リノレン酸とα-リノレン酸のコンビネーションは、症状改善に非常に有効だと思います。

さて、明日から週末ですね。生憎土曜日は天気が思わしくないようですが、あちこちから春の息吹の便りが聞こえてきています。 私は、日曜日、天気が良ければ川越の喜多院にある五百羅漢を見に行ってみようと思います。
それでは皆さん、よい週末を!
by nutmed | 2012-03-09 15:17