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by nutmed | 2012-04-29 22:10

ひと雨ごとに植物の芽吹く生命力の新緑が目に鮮やかになる季節になりました。我家の庭に育つ山椒もこの数日で鮮やかなフレッシュグリーンをこれでもか、と見せつけてくれています。今日は久々にスクーターで通勤してきましたが、川越までの川越街道のケヤキ並木も新緑が鮮やかでしたよ。
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この山椒の芽はこれからの季節の料理のアクセントだけでなくスパイスにも使いますし、葉の搾り汁をろうそくに混ぜて天然の虫よけキャンドルにも使います。

さて、今日は口腔ケアの最終回になります。最終回の今回は強力な抗菌、抗炎症作用のほかに、バイオフィルムの抑制にも有効な素材であるザクロについてです。
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ザクロについては2年前にシリーズでテーマとして数回に分けて扱ったことがあるので、ザクロの優れた作用効果についてはこちらを参考にしてください。口腔ケアにおけるザクロに含まれる機能性成分の効果は、フラボノイドであるエラグ酸(ellagic acid)とプニカラギン(punicalagins)です。エラグ酸と聞くと女性の多くが「美白成分」とイメージするかもしれませんね(笑)でも今回は美白とは関係はありませんで、この2つのフラボノイドが持つバイオフィルムの抑制作用です。バイオフィルムとは、歯周病や歯槽膿漏、虫歯の原因となるバクテリアが集まってできた膜状のもので、この膜の中で繁殖するバクテリア同士が様々な情報のやり取りをしていると考えられています。バイオフィルムについては1999年にアメリカのモンタナ州立大学のDr.Costerton によって報告された考え方で、その後現在に至るまで、歯周病、歯槽膿漏などの原因となるバクテリアによる症状を、バイオフィルム感染症と呼ばれることが多くなりました。ザクロに含まれるエラグ酸とプニカラギンには、バクテリア同士が形成し糊のようなバイオフィルムを作ることを阻止するとともに、バクテリアの繁殖を抑制する作用があることが報告されています。2003年にはブラジルの研究チームによって、バイオフィルム感染症の原因となるバクテリアの中でも手ごわいバクテリアの1つである連鎖球菌にたいするザクロと一般的な抗菌剤の効果の比較が報告されていますが、一般的に連鎖球菌感染による症状治療で処方される抗菌薬よりも、ザクロエキスの単独または、抗菌薬との併用の効果が高いと報告しています。
2007年にオハイオ州立大学の研究チームもザクロの歯周病症状の改善に対する効果の検討を行っていますが、彼らの報告によると、ザクロにはバイオフィルムの形成を阻害する作用のほか、抗炎症作用、歯垢の除去作用についても高い能力をもっていることを報告しています。

日本ではあまり馴染みのない果実ですが、この数年ザクロの持つホルモンの生産と分泌に関与する作用、アンチエイジング効果などが注目され、日本の市場にも中東産を始め海外産のザクロやザクロのジュースが出回るようになりました。価格は多少高いと思われますが、何よりも天然のバイオフィルム感染症の予防だけでなく治療にも有効な素材であるだけでなく、中高年の女性、男性には更年期に関わるホルモンの調整作用も期待できるので、先日紹介した、ザクロを希釈したマウスウォッシュで口腔ケアをしてみてはいかがでしょうか。
by nutmed | 2012-04-24 17:14

この週末、埼玉県東松山で歯科医の先生たちのグループに、栄養療法の勉強会を行ってきました。私は10年前から、栄養療法のコンセプトを持ち、国民の健康管理を最前線で実践する最適のプロフェッショナルは歯科医、歯科衛生士だと考えており、それを提唱啓蒙してきました。アメリカのレベルまでは届かないものの、幸い日本の歯科医の中にも、栄養療法に興味と関心を持ち、自己啓発を行っている歯科医は多くなってきているようです。そんな中、週末の勉強会で、先週からスタートしたブログの中で紹介した、口腔ケアのホームメイド素材の1つ、CoQ10デンタルクリームの即席実習を行ってもらいました。
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こちらで準備したCoQ10のカプセルと、100円ショップで売られていたポンプ容器、研磨剤の配合されていない歯磨きクリームを使って、参加者全員に作ってもらいました。CoQ10は、鮮やかなオレンジ色をしたパウダーなので、純白のクリームに混ぜると上野画像のようにベージュに変わります。参加した歯科医と歯科衛生士の皆さんには大変好評で、特に歯科衛生士の女性からは、「口腔ケアに対して私たちが指導啓蒙するのはおもにブラッシングの方法と場所ですが、患者さんたちを見ていると他人ごとのように私たちの話を聞いている方が少なくありません。歯周病、歯槽膿漏を予防改善するためには、患者さんが受け身にならず、積極的に予防改善のためのアクションを起こしてもらうことなんですが、このCoQ10デンタルクリームは、患者さん自身に作り方を紹介して、それを使っていただくことで、自分が積極的に参加して予防改善をするという気持ちを持ってもらうためにはいい方法だと思います」という感想をいただきました。 CoQ10入りのデンタルクリームは市販されているものがありますが、自分の口腔ケアのレベルに合わせて、つまり、歯周病や歯槽膿漏の進行状況に合わせて配合するCoQ10の量を加減できる自由度が広がるところがいいと思います。
女性の多くは、肌や毛髪のケアには心血を注ぎますが、第一印象で相手の健康状態を判断する材料の上位に、歯並びと歯茎の血色というのがあるそうです。見るからに健康そうでハツラツとした人でも、笑った時にチラッと覗く歯茎の血色が悪いと残念ですからね。CoQ10には歯肉の血行を促進する作用が非常に強いだけでなく、以下のような作用機能を持っていますので、歯茎の健康管理には最適な機能素材です。
1,歯周病、歯槽膿漏など歯肉に炎症を伴う症状を持った人では、健康な人に比べて白血球のCoQ10が低いことが1973年に日本人の研究チームが発表しており、CoQ10が低くなることで局所的な炎症が憎悪するかのうせいが報告されています。
2、1994年に大阪大学歯学部の研究チームが、歯周病の治療に際して、通常の治療に加えてCoQ10を歯茎に塗る治療を行ったところ、細菌の繁殖を抑える作用が強まり、3週間後の改善率は飛躍的に向上したことを報告しています。
3、CoQ10を歯周病の治療に加えたところ、細菌の繁殖を抑えると同時に、歯肉の炎症を抑えることによって症状の大幅な改善が可能であること、歯槽膿漏により歯が抜ける症状の進行を著しく抑えることが可能であることが1975年に報告されています。


歯周病、歯槽膿漏でお悩みの方には、CoQ10のデンタルクリームは是非お勧めの素材ですね。
by nutmed | 2012-04-23 12:22

4月も後半に入り、曇天の朝からスタートです。今週末も天気は生憎のようです。陽気も暖かくなり、体を動かすアクティビティには絶好の季節になってきましたね。今週末は雨のようですが新緑が目に鮮やかな週末になりそうですよ。

さて、今日は口腔ケアの3回目、具体的な口腔ケアの素材について紹介しましょう。
歯周病の予防のための歯磨きクリームやマウスウォッシュなど、様々な商品が連日連夜テレビのコマーシャルから流れてきますが、裏をかえせばそれだけ現代人には歯周病、歯肉炎、歯槽膿漏の予備軍が多いということでもあるわけではないかと思います。さらに、これらの予備軍の人たちは、前回前々回紹介したように、歯周病、歯肉炎、歯槽膿漏を発端とした、いわゆる生活習慣病や心臓病のリスクファクターを抱えた予備軍でもあるとも言えます。
1、歯周病の背景にある歯肉の炎症の原因となるバクテリアの殺菌と繁殖抑制のための素材
天然素材としては、緑茶カテキン、アロエ、ラクトフェリン、キシリトール、、乳酸菌、ザクロ、葉酸
これらの素材の持つ機能には、バクテリアの殺菌または増殖を抑制する天然の作用があります。乳酸菌や一部のバクテリアがつくるバクテリオシンというたんぱく質については以前のブログでも取り上げていますが、非常に有効な素材だと思います。また、ザクロに含まれるエラグ酸には、歯垢や虫歯の原因となるバクテリアが、歯の表面に増殖をする際にできる接着剤のようなバイオフィルムの形成を抑えたり、バクテリアそのものの増殖を抑える作用が確認されています。

2、歯肉の炎症抑制のための素材

CoQ10は歯肉の血流を向上させる作用のほかに、炎症を抑える作用が確認されています。また、ザクロに含まれるエラグ酸には歯肉の炎症を抑える作用も確認されています。
このほか、歯肉の炎症を抑える素材としては、月見草オイル(GLA)、クルクミン(ウコン)、ビタミンC、ビタミンD、ケルセチン、ブロメライン(パインアップル酵素)が有効だと思われます。

今回は自宅で作るホームメイド口腔ケア素材の作り方を伝授しますので、週末にでも自宅で作って試してみてください。
1、CoQ10デンタルクリームの作り方
市販のCoQ10を購入していただきますが、メーカーや種類は不問です。
①カプセルに充填されたCoQ10を100mg分準備する。
②密閉可能なガラスまたはステンレスの容器を準備する
③ラウリル硫酸ナトリウムなどの界面活性剤がほとんど配合されていない白い歯磨きクリームを購入する
④歯磨きクリーム30gを②の容器に移す。
⑤CoQ10のカプセルを開け、中身の100mg分のパウダーを④に入れ、スプーンで十分かき混ぜる。色がベージュになるまでかき混ぜる。
⑥完成した歯磨きクリームを適量スプーンなどで取り、歯ブラシにのせてブラッシング
私はこのCoQ10歯磨きの中にビタミンKを一緒に加えて使っています。


2、ザクロマウスリンスの作り方

①果汁100%のザクロジュースを購入
②ペットボトルなどの容器を準備し、ザクロジュース:水=1:3の割合で希釈
③就寝前と起床時に口腔内をリンスする

3、カテキンデンタルフロスの作り方

①ドラッグストアでノーワックスタイプでフレーバーのついていないデンタルフロスを購入する。
②茶葉30gをミキザーまたはフードプロセッサーで粉状にする。(粉茶を購入しても可)
③密閉のできる適当な容器に粉状にした茶葉を入れ、デンタルフロスをリールからほどいて茶葉を入れた容器に移す。
④蓋を密閉して容器を振り、フロスに粉状態の茶葉がよく絡み付くようにする。


因みに私はカテキンデンタルフロスをこのデンタルフロスの容器を分解して直接茶葉パウダーを入れて使っています。
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私は、体調がすぐれず歯肉が腫れて炎症を起こしている時には、オキシフル(過酸化水素水)を10倍ほどの水で希釈したもので口腔内のリンスをしていますが、殺菌力が強力なので、翌朝には口腔内はスッキリ状態になります。

特にこのCoQ10デンタルクリームは私のカウンセリングに来たクライアントさんたちにも好評で、自宅で使い始めて8日目には歯肉炎が改善された方や、2週間で極度の歯茎の腫れをともなった歯槽膿漏が大幅に改善されたという報告をいただいています。最近ではCoQ10が配合された歯磨きクリームが市販されているようですが、市販のクリームで効果が実感できなければホームメイドしてみるのもいいと思いますよ。

それでは皆さん、よい週末をお過ごしください!
by nutmed | 2012-04-20 09:40

今朝の川越は曇天模様からスタートし、昼前には太陽が顔を出し気温も上昇。このまま暖かくなるのかと思いきや、夕方近くになって寒気の通過とともに雷雲が発生し、遠くの空からゴロゴロと雷鳴が鳴り始め、めまぐるしい1日でした。

さて、今日は口腔ケアの2回目です。
1、口の中は炎症の鍵を握っている
歯肉炎、歯槽膿漏、歯周病と言った口腔内の症状は、炎症の進行とともに悪化をたどります。この炎症は、口腔内の問題だけにとどまらず、全身性の症状、例えば冠状動脈性心臓病、関節炎、糖尿病、さらには癌などの原因のスタートが口腔内の炎症から始まると言う報告もあります。口腔内の炎症の原因背景の多くには、バクテリアが関わっていることもわかっていますが、このバクテリアと炎症の進行をコントロールすることが、その後の全身性の症状の予防に有効であることに歌は胃の余地はないでしょう。
2、歯周病が肥満と2型糖尿病のリスクをあげる
2005年にアメリカのバッファロー大学の研究チームが、肥満の人には歯周病である人が多く、同時にインスリンに対する高い抵抗性を持つことを発表しています。また、ミシシッピ大学の研究チームは、肥満と歯周病の間には明らかな相関があることを発表しており、肥満は歯周病の炎症の進行に伴い、心臓病、2型糖尿病などの全身性の病気の発症リスクを高めるため、肥満の改善の際には口腔ケアを軽視してはいけないことの警鐘を促しています。

このほか、歯肉炎、歯槽膿漏、歯周病が口の中の問題だけではなく、全身性の病気と深く関わっている研究報告は世界中の研究者によって発表されています。
歯肉炎、歯槽膿漏、歯周病の予防には、ブラッシングをはじめとする日常的な口腔内のケアが重要になりますが、それと同様に、食材や調理、食事の仕方、栄養素の摂取にも大きな影響を受けることを改めて考えなければならないと思います。
次回から、病気の予防に有効な口腔ケアとしての具体的な素材や方法を紹介しましょう。
by nutmed | 2012-04-17 17:32

この土曜日日曜日の1泊2日で、岐阜県馬瀬温泉にバイクで行ってきました。今年で10回目を迎える、私が趣味で乗っているBMWのバイクと同じ形式のバイクに乗るオヤジたちが全国から集まるイベントがありました。
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今年も日本全国から約束の地を目指して、髪に白いものが混じるオヤジたちが集まります。職業は、医者、税理士、公務員もいれば、中小企業の社長、サラリーマンと多岐にわたりますが、共通なのは同じバイクに乗っているということだけですが、仕事や利害関係がない者同士の付き合いは、いつもフレッシュで、ストレスがなく張りあいがあります。これが健康でいる秘訣なのかもしれませんね。最高齢者は74蔡!まだまだ現役です。

さて、今日から少しの間、口腔ケアと栄養療法について紹介してみようと思います。口腔ケアのテーマに触れるのは久々だと思います。本来なら鶴見大学歯学部の非常勤講師をしている私の立場からは、もっと口腔ケアと栄養の関わりについて紹介しなければいけないのかもしれませんね(笑)
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私は、以前から書籍でも講演会でも、セミナーでも、地域住民の健康管理は歯科医と歯科衛生士が最適最良のポジションだと言い続けてきました。それは今でも変わることはありませんし、何とか日本の歯科医、歯科衛生士の皆さんに栄養療法を普及啓蒙しなければいけないと思っています。
人間がまともに栄養を摂取する際の物理的なプロセスは、口からスタートをきります。栄養をとりいれる最初の器官である口の機能と健康をメンテナンスすることは、至極当然の考え方であり、そのメンテナンスを施し、日常の口腔ケアのアドバイスとともに、食事の仕方、素材選択からサプリメントのアドバイスに至るまでを、歯科医と歯科衛生士の皆さんが最前線で行うことは、国民にも理解を得やすいポジションでもあると考えるわけです。 私がアメリカで栄養療法を勉強していたころから、歯科医の中には自身で栄養療法の知識と経験を持った歯科医がいただけでなく、近隣の栄養療法医師や臨床栄養士との連携をとりながら患者の治療にあたっていた歯科医は少なくありませんでした。その根底には、虫歯や歯周病の原因に栄養の過不足や食事の仕方が関わっているだけでなく、虫歯や歯周病の原因となるバクテリアが、糖尿病、高血圧、心臓病、炎症
などの症状の背景に深く関わっていることが分かり始めてきたことがあります。歯と歯肉の健康のためのブラッシング指導も重要なことであることは間違いないことですが、栄養を摂取するための必要不可欠な器官としての歯と歯肉の健康、口腔内バクテリアの管理コントロールは、口腔ケアのプロフェッショナルである歯科医と歯科衛生士の重要な役割の1つだと確信しています。
歯科クリニックに通ったことがある方はご存じだと思いますが、初診時のアンケートでは、必ずあなたが抱えている症状や病気のことを確認されますね。私が不思議に思うのは、高血圧、糖尿病、関節炎とアンケートで回答した内容が、その後の治療の中でどのように患者のケアに反映されているのか?ということです。例えば、糖尿病の治療服薬中と回答した患者に対しては、今後の治療方針の中では出血の管理と炎症による傷の治癒管理に配慮しなければならないはずですし、服用中の薬剤との関係も考慮しなくてはならないはずです。アメリカでは、少なくとも糖尿病の治療服薬中の患者に対しては、その後の歯科治療の中で必要に応じて、糖尿病の治療を担当している主治医と連絡を取り合うことはもちろん、歯科衛生士が栄養指導についてのアドバスを行うクリニックは少なくありません。
今回のテーマの中では、口腔症状の背景に密接な関係をもつことが研究によって報告されてきた内容をもとに、口腔症状がどのような症状の温床になる可能性があるのかを紹介していきますので、ご期待ください。
by nutmed | 2012-04-16 15:44

ここ数日の気温の上昇で、桜前線も順調に北上を続けているようで、各地で春を告げる桜のイベントが続々と開催されているようです。
さて、今日はインスリンの作用についてです。インスリンは膵臓で作られ分泌されるホルモンで、おもに糖分のコントロールを担っていることは皆さんもご存じでしょう。日本ではすでに忘れられた感のあるメタボリック症候群が話題になった時に、肥満と糖尿病のリスクが盛んに叫ばれましたね。特に、へそを中心とした腹部についた脂肪による肥満は、未だに大きな社会問題でもあります。この腹部肥満の背景にインスリンの働きが深く関わっていて、腹部肥満は血中インスリン濃度が高くなることによって起きることが少なくありません。
食後に血中の糖分はインスリンの働きによって、血液中から細胞に移動することを促されますが、それ以外にも血中の透が過剰に高くなることを防ぐため、膵臓から分泌されたインスリンは、血中の糖分を中性脂肪(トリグリセライド)に変えて蓄積を始めます。この中性脂肪の多くは腹部の脂肪として蓄積されます。
またインスリンは脳に働きかけ、食欲を増進させ、肝臓で脂肪を作るよう促し、これらの脂肪は腹部脂肪として蓄積され腹部肥満を形成します。
健康診断のときに、肝臓の働きが低下しているので食生活に注意するように促される人の多くは、肝臓の周囲に脂肪が蓄積する、いわゆる脂肪肝の人が少なくありません。同時に、脂肪肝の人の血液中のインスリン濃度を検査してみると、インスリンが常時高いことがあります。これは、肝臓の重要な働きの1つに、血液中に放出されたインスリン濃度を抑える機能があるからで、肝臓の機能が低下するほどの脂肪肝のような人では、インスリンがダダ漏れの状態を作りやすくなり、さらに肝臓に脂肪を蓄えるように作用してしまうからだと考えられます。このシナリオの先に待っているのは、ダダ漏れ状態のインスリンに対する抵抗性が高くなり、血糖をコントロールするインスリンに反応しなくなる状態で、いわゆる2型糖尿病を作り出すことでもあります。
腹部脂肪が蓄積するタイプの肥満の人では、瞬時に単純な糖分に変わる、精製漂白された炭水化物の摂取を控える食事、特に小麦粉、白米、漂白されたパン、トウモロコシ、砂糖の摂取は意識して避けるべきです。

さて、明日から週末。関東以西ではすでに桜も葉桜の時期に入るようですが、散り始めの桜も趣があっていいですね。
私は、年に1回、全国から100台以上が集まる、同じ形式のバイクに乗るオヤジたちのミーティングが岐阜の馬瀬温泉でこの週末に開催されるので、明日の早朝から西へ向かって走ります。生憎の雨のようですが、この季節なら雨の中をバイクで走るのも悪くはないんです。
それでは皆さんもよい週末を!
by nutmed | 2012-04-13 12:41

今日は水曜日なので、定例の栄養カウンセリングが神尾記念であるため、朝から神田淡路町へ来ています。昨日までの天気予報で、今日は午後から再び嵐のように風雨が強まるとの予報が出たためか、クライアントさんのキャンセルが目立ちます。帰宅できなくなったらシャレになりませんから、用心をするに越したことはありませんね。

さて、今日は読者の方からいただいた質問に公開回答しようと思います。ミネラルには少なくとも2種類の形があり、電荷を帯びてイオン化したミネラル(Ionic Mineral)と古代の地質や腐葉土から抽出されたコロイドミネラル(Colloidal Mineral)がそうです。皆さんもネット上や雑誌でこの2つのミネラルをキーワード検索してもらうと、商品を始め、たくさんの情報に触れることができると思います。読者からの質問は、イオン化ミネラルとコロイドミネラルではどちらのミネラルの方が体にはいいのか?というものですが、この質問は、毎年寄せられる質問でもあります。まずコロイドミネラルについてですが、今からおよそ75年前にアメリカ中西部もユタ州の土壌から得られたミネラルがコロイドミネラルで、コロイドミネラルを配合した商品の説明文章には、「何万年も地球上に眠って来た天然の鉱物質ミネラルで体内での吸収も高く、細胞が最も利用し易いミネラル・・・」のようなことが書かれています。コロイドとはどのような状態のことかを理解するために、コップに入れた水に小麦粉を混ぜた状況連想してもらうといいかもしれませんね。小麦粉を混ぜることで水が白く濁りますが、この状態がコロイド状態です。小麦粉の粒子が水に混ざって(溶けたのではない)いる状態で、言い換えると、水に小麦粉の粒子が浮いている状態です。この小麦粉に当たるのが鉱物から抽出されたミネラルになります。一方、イオン化ミネラルは、プラスまたはマイナスの電子を帯びたミネラル元素で、動植物問わず、様々な素材から抽出されたミネラルです。ここで、考えなければならないのは、ほとんどのミネラルは、腸から吸収されますが、吸収のために粘膜通過するためには、プラスまたはマイナスの電子が必要になります。加えて、腸の粘膜を通過して吸収されるほど分子が小さくなければなりません。そうなると、ミネラルの吸収に必要な条件である、電子(イオン化)されていること、分子の大きさが小さいと言う条件を充たしているのは、イオン化ミネラルということになります。ここまで説明すると、それではミネラルを摂取する時には、イオン化ミネラルでないとダメだという風に考えられてしまうかもしれませんが、人間体内環境はそれほど単純でもないようです。例え吸収効率が高いイオン化ミネラルでも、それを摂る人の体内環境と、一緒に摂るビタミンやミネラル、アミノ酸の需要供給量によって、摂ったイオン化ミネラルが全て吸収できるということはあり得ないでしょう。ただし、これらの条件全て同じと言うことを前提に考えるならば、私はコロイドミネラルよりも、イオン化ミネラルの方が吸収効率は高いと考えています。加えて、コロイドミネラルのついては、確かに自然界の鉱物質から得られたということで、加工したものではないので、一瞬安全性が高いように思われるかもしれませんが、逆に自然界の鉱物質であればあるほど、人間には必須ミネラルだけでなく、水銀、ヒ素、スズ、鉛などの重金属や、天然の放射性鉱物も同時に含まれている可能性が高くなるということもあります。全てのコロイドミネラルサプリメントがそうだとは言いませんが、少なくともコロイドミネラルのサプリメントを摂る場合には、この点を十分確認した上での方がいいと思われます。
by nutmed | 2012-04-11 11:42

昨日、今日と連続で都内に仕事があってでかけていましたが、調度花見のシーズンということもあって、皇居近辺を中心に平日なのに、どこもかしこも大渋滞でした。 
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この前の日曜日、近所の桜の名所の河原へ花見にでかけてきました。川を挟んで両岸に1kmほどの桜並木が続く遊歩道には、人の姿はまばらで、ほとんどこの光景を独り占めの本当に贅沢な花見でした。

今年は昨年に比べて杉花粉の飛散量も少なく、平年並みかそれよりも少ないという報告がすでに出ているようですが、この後もヒノキ、最近日本でも増加傾向にある、オーチャードグラス、ブタクサ、カモガヤ、そしてアキノキリンソウへと、まだまだ吸入系のアレルギーは続くようです。
そんなアレルギー症状で悩み苦しむ人にとっては、眠くなる薬もイヤだけど、マスクをかけ続けるのもうっとおしい話ですよね。 なんとかナチュラルな方法で症状の改善につながる方法があればと願っている人も多いのではないでしょうか。我家の娘もその1人ですが(笑) そんな娘の貴重な人体実験の協力もあって、ここ数シーズンで彼女が実感できた、症状改善に重厚な素材を紹介してみようと思います。
花粉やダニ、ハウスダストと言った吸入系のアレルギー症状の原因のほとんどがヒスタミンです。ヒスタミンは肥満細胞と白血球の1部でもある好塩基球が、花粉等のアレルゲンによって刺激されて放出する化学物質です。肥満細胞の多くは、肺、涙腺、耳、鼻、喉、腸、皮膚に広く存在しています。つまり、花粉などのアレルギー物質に刺激を受けると、これらの肥満細胞が多く存在する組織臓器付近でヒスタミンが放出され、かゆみや炎症が引き起こされるわけです。アレルギー物質である花粉やダニ、ハウスダストが目や鼻の粘膜に付着したり、接触することでヒスタミンの放出が始まりますが、最初のこの段階でヒスタミンの放出を最小限に抑えて、肥満細胞が存在する蕎麦にある血管の収縮や炎症を抑えることができれば、アレルギー症状はかなり抑えることができます。 我娘の5年間にわたる身を呈しての協力の結果では、涙目、鼻水、くしゃみというアレルギー症状の主だった症状の改善、それも初動段階での症状を抑える効果が実感できた素材としては、ケルセチンでした。ケルセチンはこのブログでも以前から幹会もテーマに揚げていますね。栄養療法、ハーブ療法などでもアレルギー症状の初動段階での改善にはケルセチンの有効性は以前から確認されていますが、ケルセチンには、肥満細胞や好塩基球から放出されるヒスタミンを抑える作用の存在が報告されています。このほかケルセチンには炎症を抑える抗炎症作用もあり、最近テーマで上げた月見草オイルと同等の抗炎症作用が確認されています。日本でもアレルギーの治療に処方されるクロモリンやデキサメタゾンなどの治療薬にも匹敵する効果が期待できると思います。
このほか、ビタミンCのあれるぎー症状の抗炎症作用も注目で、ケルセチンと同時に使用(1日あたり2,000mg)することで、炎症症状が約70%押さえられたという報告もあります。 
by nutmed | 2012-04-10 17:11

日ごとに桜の花の数が増えていますね。私も今晩近所の河原で夜桜見物を楽しもうと思っていたら、知人から明日は満月だということを教えていただき、今日明日の2夜連続で夜桜見物を楽しもうと企てています。
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さて、先月はじめにこのブログでも紹介した、慶応大学を中心とする日本の研究チームによって報告された、ビタミンEの過剰摂取の論文については、想像以上に海外の食品メーカー、サプリメントメーカー、素材メーカーの反響が大きいようです。
先日、世界最大規模のビタミン、特に脂溶性ビタミン原料を製造供給する、オランダのDSMニュートリション社が異例のコメントを発表しました。詳細はこちらを参照ください。
このコメントの結論から言うと、ビタミンE(α-トコフェロール)の平均的な通常摂取量の2800倍にも相当する量をマウスに与えて行ったこの実験自体が、人の食生活に置き換えた場合、全く生活感のない摂取量であり、この実験結果をもとに、消費者がビタミンEへのネガティブな考え方を持つことが残念だということになっています。
2800倍ということは、42000mgというとんでもない量になるわけですが、日本で市販されているビタミンEサプリメントに配合されているα-トコフェロールの平均的な量は1カプセル中に100mgだと考えると、1日に420カプセルを飲むのと同じことになるわけです。仮に60カプセルが1本に充填されているサプリメントであれば、1日で7本を空けてしまうことになります。これは誰が考えても尋常な量ではないことはわかりますし、これだけの量を「間違って」飲んでしまうことなど到底あり得ないとも考えます。 それを考えると、この実験で設定されたマウスに与えられたα-トコフェロールの量は、人に置き換えた場合でも全く生活感のない量と考えられ、この結果から、「ビタミンEの過剰摂取は骨そしょう症を加速させるかもしれない・・」という結論に間違いはないかもしれませんが、その「過剰摂取」の量には大きな疑問の余地があり、言葉が足りないのではないかと思います。ビタミンEに限らず、常識を超えた尋常ではない量のビタミンやミネラルを摂ることによって様々な体内環境へのネガティブな影響があることは従来から報告されているところです。今回の研究報告の結論に偽りはありませんが、インパクトのある結論だけを、言葉足らずに報道することによって、消費者がビタミンEに抱く考え方にも、ネガティブな印象を与えることになり、いわゆるこれが風評被害につながるのではないでしょうか。 どうか多くの皆さんには、導き出された結果の数字や結論だけに一喜一憂するのではなく、その結論が導き出された背景と、自分の生活環境に照らし合わせた際に、生活感のある結論であるかを見分ける目と耳を養っていただきたいと思います。

さて、明日から週末です。 この週末東京近郊のお花見スポットは大いににぎわうことと思います。温度の変化に注意していただきたい「のはもちろんですが、この時期に意外に多い食中毒など食材の管理扱いには十分注意して、楽しいお花見をしてください。
それではよい週末を!
by nutmed | 2012-04-06 14:01