臨床栄養士のひとり言

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第1382回 新春に届いた嬉しい手紙

今朝は私の後半の人生最大の喜びと感激を与えてくれた1通の手紙をいただきました。差出人は長野県に住む21歳の女性で、この3月に関西にある大学の栄養学部を卒業することになったようです。

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手紙の先を進むと、彼女が栄養学を学ぼうと決めたのは2008年の高校1年の夏のことで、それを決めた動機が「臨床栄養士のひとり言」のブログに巡り合ったことだったそうです。自身が過敏性の胃腸炎を持っていたこともあり、食事、栄養、病気を自分なりに勉強し始めた時だったそうです。2006年6月にスタートしたこのブログもこの1月で1380回目を迎え、今年6月で10年目に入ります。過去に幾度となく、書くことを断念しようとか、中だるみに陥ったこともありましたが、今朝のこの手紙をいただいて、彼女のためだけにでも続けてきてよかった、影響をあたえることができた人が1人でもいて良かったと思います。彼女は4月にはアメリカに渡米し、語学研修をした後、向うの大学で臨床栄養学を学ぶ目標を見つけたそうです。私も彼女に刺激されたところで次なる頂を目指す勇気がわいてきました。

画面の向うにいるあなたもこれから目標に向かって頑張ってくださいね。
by nutmed | 2015-01-29 10:35

第1381回 第4期栄養療法塾 生徒募集のお知らせ

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昨年12月に第3期が好評のうちに終了しました、栄養療法塾の第4期を、この4月から開校します。
栄 養療法塾CNS(以下、CNSと言う)は、栄養素の摂取を基本にした栄養療法の進め方をテーマに、栄養学についての基礎的な知識、医療医学についての基本的な知識をすでにある程度お持ちの、医療、施術(カイロ プラクター、整体師、アロマセラピーほか)、カウンセリングに従事されている方を対象に開校するものです。過去3回の塾生には、医師、歯科医、獣医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、保健師、管理栄養士、心理カウンセラー、カイロプラクター、整体師などの参加があります。クライアントの持つ栄養学的な背景を、より具体的に深く確認し、最適な対応に際して、実践な臨床栄養学及び栄養療法の知識、スキルを学んでいただくことを目的として開校します。
今期からビデオ受講の募集も行います。ビデオ受講の対象者は原則、遠隔地にお住まいのライブ講義を受講できない方となります。
定員になり次第募集締め切りとなります。
6カ月の講義終了時には受講終了証書を授与します。(ビデオ受講者も同じく授与します)

1、スクール期間:6カ月間
        基本的に月1回の講義(3時間)+Eラーニング
開校日:平成27年4月12日(日)午前9時
2、募集人員 :30名(ライブ受講対象者定員) ビデオ受講者定員はありません
    ライブ受講定員は39人の定員になり次第締め切りとなります。
3、受講料料  :入学金 ¥12960消費税含む) ビデオ受講生も同じ
           授業料 ¥ 9720/月(消費税含む)ビデオ受講生も同じ
受講開始までに、入学金および授業料のお支払いをお済ませ下さい。指定の口座にお振込みください。
入学金については、ご夫婦、血縁関係にある方が同時に申し込の場合には1人¥11880(消費税含む)となります。
入学金の分割お支払いは行っておりません
授業料については、原則として6カ月分(¥58320)を入学時に事前にお支払いいただきますが、6カ月分を2回に分けての分納(3カ月分(¥29160)は可能です。その場合、3回目の授業修了日から2週間以内に、その後の3回分の授業料を指定口座にお振込ください。

5、開校場所  :東京都千代田区麹町4丁目1 麹町志村ビル 2階O'LAULAUセミナールーム
Googleなどの地図で場所の検索確認お願いします
         東京メトロ有楽町線「麹町」駅2番出口出て左へ50m
         
6、開校日程  :毎月第2日曜日 午前9時から午後12時。
 4月12日・5月10日・6月14・7月12日・8月9日・9月13日
7、講師:栄養医学研究所所長 佐藤章夫
8、予定カリキュラム
  ・スクーリングカリキュラム 
①消化分解吸収
②副腎疲労
③代謝タイプ(各自の代謝タイプ判定して25ページのレポートを提供)
④グルテン不耐性
⑤カンジダ菌症とLGS
⑥メチレーション
  ・Eラーニングカリキュラム
①体内ミネラル分析の解釈と説明(全A4de200ページPDF)
②症状確認のための簡易検査
③症状別食事指導の実際(21症状を対象)
④サプリメントの使い方
⑤アミノ酸と必須脂肪酸
⑥食物不耐性(レクチン不耐性)

毎回の講義後に講義内容に沿った課題を提示しますので、翌月の講義までにレポートを提出していただきます。
 講義のカリキュラム内容については、講義内容の前後関係などから内容を変更することがあります。
Eラーニングカリキュラムの教材については、毎月のスクーリング修了後に配布します。また、各回のスクーリング後に習熟度確認のための論文提出をお願いすることがあります。

 受講までの流れ
1、入塾申込書(別添付)の提出(Eメールでの添付送信で可能)
2、入塾概要兼契約書を送付しますので必要事項記入押印のうえ返信いただきます
3、入学金、授業料のお振込
4、入金確認

受講申し込みは以下の内容を記載の上nutmednst@gmail.comまでメール送信ください。
メールの件名は「NST受講申し込み」と記入してください
・お名前:
・ふりがな:
・〒:
・住所:
・ご職業:
・連絡メールアドレス:
by nutmed | 2015-01-26 13:49

第1380回 タラの肝油と関節」リウマチ

昨年11月にどこかのTV局のワイドショーでフラックスオイルが話題になり、栄養医学研究所にもしばらくの間、毎日のようにフラックスオイルについての問い合わせ「の電話とメールが来ていたとおもったところ、新年になって。問い合わせが増え始めているのが、同じ必須脂肪酸オメガ-3の1つ、タラの肝油についての問い合わせです。また、マスコミの影響なのかと思っていますが、今回の問い合わせ主は、フラックスオイルのときとは少し傾向が異なり、臨床医(整形外科、内科)、カイロプラクター、整体師など、専門分野の方からのものが圧倒的に増えていることでしょうか。 
問い合わせの主たる内容は、「タラの肝油には関節リウマチの症状改善の効果があるか?」にはじまり、「現在、関節リウマチの患者に処方している抗炎症薬と併用しても問題はないか?」「タラの肝油には副作用がないか?」などです。
タラの肝油については、私のブログでは過去から数十回扱ってきたテーマで、ここをはじめ。ブログ内検索でタラの肝油のキーワードで検索していただけると、タラの肝油に含まれる有効成分と、その機能のしくみについてがおわかりいただけることと思います。
関節リウマチの治療におけるタラの肝油の人による効果検証報告は、世界中で報告されているところですが、以下の論文は参考になると思います。
Effect of cod liver oil on symptoms of rheumatoid arthritis
Adv Ther. 2002 Mar-Apr;19(2):101-7.
Gruenwald J, Graubaum HJ, Harde A.
PhytoPharm Consulting, Institute for Phytopharmaceuticals, Berlin, Germany.

Cod liver oil (n-3 fatty acids) as an non-steroidal anti-inflammatory drug sparing agent in rheumatoid arthritis
Rheumatology (Oxford). 2008 May;47(5):665-9.
Galarraga B, Ho M, Youssef HM, Hill A, McMahon H, Hall C, Ogston S, Nuki G, Belch JJ.
Vascular and Inflammatory Diseases Research Unit, University Division of Medicine and Therapeutics, Ninewells Hospital and Medical School, Dundee DD1 9SY, UK. b.galarraga@dundee.ac.uk

日本ではまだまだ認知度が低いタラの肝油ですが、その機能成分は、単にDHAやEPAといった魚油というものではなく、ビタミンA・D・Eのほか、カルシウムを含むマルチフィッシュオイルとして、様々な炎症や疼痛の改善緩和に、医薬品の非ステロイド抗炎症薬(NSAID)に匹敵する作用を持つ機能性オイルだといえます・
by nutmed | 2015-01-22 16:43

第1379回 副腎疲労とアドレナリンラッシュ

日本にもようやく定着してきた「副腎疲労」という考え方ですが、それがもたらす症状には、単なる疲労やうつ様症状だけでなく、現代人の多くが抱えている様々な症状がリンクしていると言っても過言ではないでしょう。中でもアドレナリン(交感神経の働きにかかわるホルモン)に影響を受ける症状は、「アドレナリンラッシュ」といわれるように。最も見逃せないものであると同時に、アドレナリンが必要以上に分泌されることによって、副腎へのダメージをマスクしてしまうような症状も現れてしまう可能性があることです。
私の栄養カウンセリングでケアする副腎疲労の疑いのあるクライアントの80%ほどが共通して持つ症状に「腹部膨満(多くがSIBOの背景)、便秘、下痢、貧血(鉄不足)」があります。これらの症状は、最近日本語でもたくさん翻訳されている副腎疲労に関する書籍やネット情報で紹介されている副腎疲労に多く見られる症状です。一見すると副腎疲労とこれらの症状の因果関係が理解しにくいかもしれませんが、これらの症状の背景こそがアドレナリンラッシュと呼ばれる、アドレナリンの過剰(場合によって)分泌の影響による症状と言ってもいいかもしれません。これらの症状の共通項は「腸」ですが、アドレナリンもまた腸の正常なはたらいには不可欠なホルモンです。アドレナリンは興奮するときや血圧を上昇するときに分泌されますが、腸管の筋肉(平滑筋)を緩めるために腸にも分泌されるホルモンです。アドレナリンには腸内のバクテリアの繁殖を増長させる作用があることから、腸(小腸)で繁殖する大腸菌、ウェルシュ菌、サルモネラ菌などの繁殖が旺盛になり、腸内の細菌環境を一変させることになります。また、これら多くのバクテリアが増殖に際して必要となる栄養素の鉄を略奪するために、宿主である人の鉄分不足の傾向が現れ、これが長期間にわたれば、ことは深刻な状況にもなりえます。
アドレナリンラッシュによるバクテリアの影響は、歯科医の多くには馴染みのあるテーマだと思います。歯肉炎の原因となる口腔内のバクテリアの繁殖にアドレナリンラッシュの存在についての研究報告は少なくないですね。
副腎疲労におけるフラッシュを改善することは、副腎へのダメージを軽減する重要な手がかりであるといえでしょう。
by nutmed | 2015-01-16 08:42

第1378回 遺伝子組換食材の影響―自閉症―

今日は遺伝子組換食材に使用される農薬のグリホサートと自閉症の関係についての研究報告についてです。
昨年秋からの私の研究テーマであるメチル化(メチレーション)の文献リサーチを行っていた年末に見つけた非常に興味深い研究報告です。
アメリカのマサチューセッツ州ボストンにあるMIT(マサチューセッツ工科大学)でコンピューターサイエンスの博士号を持つ研究者、Dr.Stephanie Seneffが集めたデータを統計解析したものですが、GMOを栽培する過程で使用される農薬の主要成分であるグリホサートの使用量、使用作付耕作地面積の増大と、小児自閉症の発生率が相関関係あるという報告です。
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(出典:http://scienceblogs.com/insolence/2014/12/31/oh-no-gmos-are-going-to-make-everyone-autistic/)
私がこの報告に注目したのは、グリホサートには植物が体内に持つ「シキミ酸回経路に多大な影響を与えることで、植物が作る芳香族アミノ酸(チロシン、フェニルアラニン及びトリプトファン)の反応を阻害する点です。人間の営みには必須のこれらのアミノ酸を作り、我々に供給してくれるバクテリアにも、植物と同様にシキミ酸経路を持つため、GMO食材に残存するグリホサートが腸の粘膜上に繁殖する腸内細菌にも影響を及ぼし、多くの乳幼児が自らの腸内細菌によって供給されるはずのこれらの芳香族アミノ酸の供給ができなくなるという報告です。
これらのアミノ酸が不足することは、自閉症症状の発症増加だけではありません。
例えばチロシンですが、チロシンはメラニン色素の合成に不可欠なアミノ酸のため、紫外線による肌のトラブルた白髪になる可能性が高くなります。また、チロシンは甲状腺ホルモンの原材料のひとつですので、成長期の子供が体内にチロシンが不足することによって、成長・発達障害を引き起こすリスクが高くなります。
トリプトファンの不足は、ナイアシン欠乏症とも言われる「ペラグラ」を招くリスクが高くなります。ナイアシン)ビタミンB3)は、トリプトファンによって体内で合成されるため、材料のトリプトファンが不足することで、皮膚炎、下痢と認知症などが主症状のペラグラを招きます。また、トリプトファンから合成されるセロトニンとメラトニンの不足を招くことで、情緒不安、睡眠障害などの症状を招くことにもなります。
私自身100%、自閉症の発症率増加がグリホサートの影響なのかについては、今少し今後の研究に期待するところでもありますが、彼女の報告から推測すると、2025年までには小児の2人に1人が自閉症になっても不思議ではない状況だということです。
by nutmed | 2015-01-08 11:15

第1377回 2015年明けましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。
今日から2015年の仕事始めです。 
年頭にあたり、今年のスタートに掲げるスローガンは「勤我信念」にしました。
今年、栄養医学研究所も設立15年目を迎えます。この仕事を始めるに至った、初心を思い出して、栄養療法の原点の啓蒙と実践に邁進するつもりです。
また、この6月で丸9年を経過し、10年目を迎える「臨床栄養士のひとり言」のブログも、最新のトピックに加え、身近なところから栄養と健康についての解説を進めていきたいと思っています。

いつもこのブログを愛読いただいている読者の皆さんにとりまして、2015年が良き、そして幸多き1年となりますようにお祈りします。
2015年も臨床栄養士のひとり言をよろしくお願いいたします。
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by nutmed | 2015-01-05 08:59