天然成分という考え方

私の栄養医学研究所ではサプリメントを15種類ほど作っていますが、フォーミュラは全て私自身が設計したもので、その素材成分はかなり厳格な基準で選定しています。このうち98%のサプリメントは米国とドイツ、カナダで製造しており、天然、有機やオーガニックというような日本では比較的曖昧な表現をされているものではなく、「人間の体内が吸収でき活用できる素材成分」として「バイオアイデンティカル」な素材を選定しています。
栄養医学研究所のサプリメントの中にはローズマリーやシナモンなどのハーブを粉砕したものを配合しているものがありますが、先日、一般の方からあった問合せの中に「3ヶ月前に購入したサプリメントと今日購入したサプリメントでは同じものなのに色も臭いも違うけど、中身に問題があるんじゃないか?」というものがありました。
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ここで少し考えていただきたいのは、ローズマリーやシナモンなどのハーブは皆さんが毎日食べているトマトや茄子、キュウリ、カボチャと言った野菜と同じで、季節、天候、土の養分、収穫時期、種類によってその色、形、臭いまで変わります。日本人は世界的に見ても「規格」が非常に好きな国民ですが、それでも形も大きさも色も絵に描いたように全く同じトマトやキュウリがいつも店に並んでいるとなったらどうでしょう?少し変だと思いませんか?それこそ人間が手を加えて色も形も大きさも寸分違わぬ規格とおりの野菜に安心感を感じるのであればべつですが・・
私は自然の恵みを受けて育った植物の恩恵を受けているのが人間だと考えれば、季節、天候、土の養分、収穫時期、種類によってその色、形、臭いまでもが異なることが至って自然な当たり前の考え方だと考えていて、逆に食材でもサプリメントでも天然やオーガニックとうたっているにもかかわらず絵に描いたように規格で作られたものに違和感を覚えます・・・
皆さんはいかがでしょうか・・・・・
# by nutmed | 2006-08-23 17:53

最近トマトなどの野菜にすいて気が付いたことがあります。もう365日いつでもトマトや茄子などの季節野菜が食べられるようになって久しいですね。子供たち、いえ、大人中にもトマトが夏野菜だってことを知ってる人が少なくなったのは少し悲しいですが、私の中では、確実にこの数年テレビやメディアが意識して季節野菜、つまり旬の畑の恵をその季節に流すようになったと感じています。これは決して偶然ではないと思いたいですね。さて、今日はトマト、それもトマトが我々人間に与えてくれる恵の1つであるリコペンについてお話しましょう。
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いまさらトマトとリコペンの関係を説明する必要はないと思いますが、トマトがなぜ強力な抗酸化作用を持つフラボノイドのリコペンを作り出しているのかについてはあまり知られていないと思います。端的に言えばそれは「種族の保存のため」といっても過言ではないでしょう。露地で赤々と結実したトマトの甘さを懐かしく思う方もいると思いますが、露地と温室で育ったトマトでは味だけでなく色調が異ります。燦々と太陽の光を浴びて育ったトマトは紫外線からDNAの損傷や細胞の酸化を防ぐためにリコペンを作り出し、結果として優良な子孫を残すための種を作ることができます。実際、リコペンが持つ紫外線防御数値(SPF値)はSPF3で、それほど高い数値ではありませんが、数年前から米国やフランスではリコペンの持つ紫外線防御機能を利用して、オフィスや屋内にいるときの間接的な紫外線の影響を防ぐためのローションが商品化されているのをご存知ですか?しかし、シミやソバカスの原因になるメラニン色素は皮膚の中から発生するものであること、また皮脂や汗でいくらSPF値の高い化粧品を使っても、一時的な対処法でしかないことは言うまでもありません。2002年に英国の栄養雑誌が、リコペンと紫外線予防について興味ある研究報告をしているので紹介します。毎日リコペンを最低でも20mg摂取すると紫外線によって発生するメラニン色素が抑制されるというものです。20mgのリコペンを摂取しようと考えると生のトマトなら1kg、トマトジュースなら250cc、ケチャップなら50gも必要でお腹が膨れてしまいますね。やはりリコペンの恩恵はサプリメントから賢く摂るほうがいいと言うことになるのでしょうかね。リコペンが生の素材よりも加工品に多く含まれる理由は、リコペンは生の場合には繊維結合して活性が低いのですが、加工によって繊維と切り離されることで多くのリコペンが活性された形になるためであることを覚えておくと賢くリコペンが摂取できますよ。
# by nutmed | 2006-08-22 13:22

東北へ行ってきました

今年はなんとか盆に休みがとれたので、13日から3泊4日で東北1700kmのバイクツーリングに行ってきました。山形県蔵王からスタートし、新庄、尾花沢、鳴子、鬼首、湯沢、横手、角館、田沢湖、玉川温泉、八幡平、七時雨、遠野、一関、仙台と青森を除く東北4県をくまなく走ってきました。芭蕉の足跡を巡り、そして宮沢賢治のイーハトーブに触れ、また山海の幸と、何よりもおいしい空気と水の香、そして温泉三昧の4日間でした。
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これは宮沢賢治の愛した田代高原七時雨牧場ですが、どことなくヨーロッパの酪農家の牧場を思わせる風景で、ここに宿泊した夜には平家ホタルにも遭遇しました。
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山の幸もさることながら、一番のご馳走は水でした。東京で飲む水やボトルウォーターは「体に染み入る」という感触はないですが、ここ七時雨の地下湧水はまさに「体に染み入ってくる」力強く生命力さえ感じる水でした。試しに水筒に入れて帰宅してからREDOX値(酸化還元能力)を測定してみたところ、忍野八海や栗駒の湧水よりも酸化還元力が強いことがわかりました。おそらく現地で測定すればもっと能力が高いのではないかと・・・・
# by nutmed | 2006-08-18 23:02

この4年間、毎年8月に体内環境の精査のために人間ドックに行ってますが、昨年まで4年間通っていた病院でのドックから,今年は銀座にあるクリニックに変えてみました。知り合いのドクターから紹介されたんですが、最近増えつつある「Medical Complex」の中にあるみゆき通りクリニックという施設です。場所柄高級感が漂う受付にはじめは少し引いてしまいましたが、大きな病院にありがちな「うわべだけのサービス」ではなく、非常に細やかな心配りには安心感さえ感じました。胃も大腸も内視鏡検査は何回は経験してきましたが、非常に丁寧かつ痛みや不快感を最低限に抑えた内視鏡術は受診者にとってはありがたいことです。結果は、消化器系も呼吸系統もいたって健康状態で、昨年まで指摘されていた肝臓についていた脂肪もかなり少なくなっていました。 これでまた1年安心して仕事やミッションに打ち込めると思う反面、無理をしないようにしなければならない年齢であることもしっかり頭に叩き込みました・・・

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みゆき通りくクリニック院長の梶原寛子先生!聖路加をはじめ各所で研鑽を積み消化器系疾患と胃・大腸カメラのエキスパートです。

銀座みゆき通りクリニック 
東京都中央区銀座6-2-3 03-5537-3525(総合受付)
# by nutmed | 2006-08-11 15:00

たけし軍団の中で根っからの格闘技愛好家として有名で、最近では「平成教育委員会」やラジオパーソナリティとしても活躍している水道橋博士と対談してきました。神宮前で開業されているこうじんクリニックの越智先生の紹介で対談が決定したのですが、水道橋博士がうちの爪分析検査をしてくれて栄養療法やサプリメントに非常に興味を持っていただいたのが背景でした。
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もともと、水道橋博士は大の健康マニアでもあるそうで、おどろくほど勉強熱心な人でした。
現在、彼の執筆した「博士の異常な健康」という本が3万部の販売を越えて好評で、内容もプロから見ても内容の濃い本で、お勧めの1冊です!
# by nutmed | 2006-08-09 16:32

今では日本でもノコギリヤシと言えば前立腺肥大の改善作用のあるハーブとして名を馳せ男性専用のハーブと思われがちですが、実は多くの北米インディアン部族では妊娠後の女性の母乳分泌を促進させるハーブとして伝承され、現在でもハーブ療法では同様の使われ方をしていることをご存知でしょうか。多くのハーブがそうであるようにノコギリヤシにも人のホルモンに似た作用を示す成分が含まれていて、プロラクチンの分泌促進をする作用が母乳分泌促進に働くといわれています。ただし、ノコギリヤシの使用にあたっては妊娠初期から中期は避けるべきとされているので注意してくださいね。このほかノコギリヤシには抑毛作用があって、ノコギリヤシが持つテストステロン(男性ホルモン)の活性を押さえる酵素(5-アルファ還元酵素)作用が、ホルモン異常による多毛で悩む女性に対する治療に応用されています。

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アメリカコネチカット州で栄養療法クリニックを開業している私の友人は、2002年に23名のホルモンの影響で多毛に悩む女性にノコギリヤシを6ヶ月間飲んでもらったところ、22名の女性で多毛症状の改善が見られたとして、現在でもノコギリヤシを多毛症状改善に使用しています。彼の弁を紹介すると「ノコギリヤシには副作用が全くないということではない。ただし、多毛症状改善薬のような負の副作用はないが、ノコギリヤシを服用しはじめると多くの女性で月経前症候群や生理不順が改善されたという女性にとっては嬉しい副作用はある」と言っています。今までノコギリヤシと言えば男性の前立腺肥大改善ばかりが話題になっていて、女性にはあまり馴染みのないハーブでしたが、女性にとってもメリットのあるハーブであることは間違いないようです。ただし、多くのハーブ同様、自分の症状や服用中の薬などを考慮し医師や薬剤師に相談のうえ上手に使うことは忘れないようにしてくださいね。。
# by nutmed | 2006-08-08 11:08

先週は怒涛の忙しさで忙殺されました!
梅雨もようやく明け、夏本番といいたいところですが、今年の夏はどうでしょうね。
さて、今日は季節柄、ビタミンCのお話をしましょうかね。
皆さんはビタミンCの摂取量についてご存知でしょうか?特に米国の。米国ではFDA(米国連邦食品医薬品局)がビタミン・ミネラルのいくつかについてRDA(Recommended Daily Allowance :1日あたりの推奨摂取量)という目安を公表していますが、男女、妊婦、年齢によって設定されていますが、上限が120mgなんです。日本の厚生労働省がやはり目安としてしる1日あたりの所要量を性別年齢別に公表していますが上限はなく、およそ100mgとしています。さて、この米国のRDAに過去10年間意義を唱えてきた英国のマンチェスター大学薬理学部教授のスティーブ・ヒッキー博士と ヒラリー・ロバーツ 博士の話を紹介します。彼らの研究の発端はそもそも米国FDAがRDAを決定した際にビタミンCの体内における薬理学的な活性を考慮していないということからスタートしています。その根本にあるのがビタミンCの体内における半減期です。皆さんはビタミンCの半減期、つまり経口によって飲んだビタミンCが体内に入ってからどのくらいの時間で飲んだ量の半分以下になるかをご存知ですか?この時間については米国のライナスポーリング研究所をはじめ世界中で多くの研究者が公表していますが、およそ30分と言われています。FDAがRDAを設定したときの基礎となった研究では、ボランティアで募った健常人に1,000mgのビタミンCを飲ませた12時間後の血中濃度を分析した結果、既に血中にはビタミンCはほとんど存在しないことから、「大量のビタミンCを飲んでも効果はない」ということで設定したものでした。更に現代人の生活環境やそこからくる生活習慣病を考えると、ビタミンCが体内に入った途端に消耗消費され30分よりも短い時間で半減期を迎えることは明らかなことであるとスティーブ・ヒッキー博士らは言います。現代日本人が置かれている環境とこれらのエビデンスを考えると、ポーリング博士のビタミンCのメガドースは十分必要な背景があるように思っています。私は個人的にビタミンCを勧めるときには、1日の総量として1,500-3,000mgを食後ではなく、早朝寝起きに500mgを飲み、その後3時間おきに300-500mgを飲んでもらうようにしています。
# by nutmed | 2006-08-01 11:04

グアム3日目。昨晩は深夜から雷がひどく、ステイしているホテルの近くにも数発落雷したようです。おけがで、一時停電になり、エアコンが4時間ストップしまさした!本日の夕方の便で帰国しますが、東京は梅雨明けはまだのゆうですね。
さて、グアムの水のことですが、現地のクリニックのドクターに聞いたところによれば、今年の4月にグアム観光客が集中するタムニン、アガニャ地区の下水道排水システムが稼動しなくなっているそうです。このシステムによって、ホテルおよび一般家庭から排水される汚水を浄化し、海に浄化水を排水しているのですが、システムが稼動しなくなったことによって、この汚水が浄化されずに海に排水されており規定値を大幅に上回る大腸菌数が検出されています。そういえば私の宿泊しているホテルでもなるべく海で泳がないようにしてくださいという掲示がでていました。問題はこれだけにとどまりません。グアムでは海水を浄化して飲料水を精製しているので、この影響が出始めているそうです。水道局からも水道水は飲まずにボトルウォーターまたは精製水を飲むように指導が出ているとのことでした。そんなわけで、今町のドラッグストアではボトルウォーター、ミネラルウォーターの価格が少し値上がりし、地方の町ではしばしば品切れを起こすほどだそうです。当局ではお金(予算)がないことから、いつになったらこのシステムが復旧するかはわからないとのことで、これから日本も夏休みで家族連れの旅行客が増える時期なので、非常に心配ですね。このブログを見た方でグアムに旅行する予定のある方はくれぐれも水には注意してくださいね。整腸剤や乳酸菌、可能であればオリーブの葉エキスのサプリメントを持参するといいですね。
# by nutmed | 2006-07-26 11:21

日曜日に大阪から戻って帰宅したのが午後11時をまわっていましたが、睡眠もそこそこに朝4時30分に起床して、成田空港へ車を走らせて午前9時45分の飛行機でここグアムにきています。さすがに少し疲れました・・・
グアムといっても一足早いホリデーではないですよ。3年前から推進してきたDr.ライトと共同によるグアムでの栄養療法クリニックオープンのプロジェクトのお仕事です。このクリニックの話はまた時間があるときに詳しく投稿することにします。
さて、小雨まじりの梅雨の明けきらない東京から、グアム独特の肌にまとわりつくような湿気と日差しの中に叩き込まれて、疲れが一気に噴出してきたようです。とはいっても、機中は夏休みに突入した子供連れの家族でごった返していて、自分も10数年前に家族で訪れたグアムの夏休みを思い出しました。2003年の暮れにグアムを襲った史上空前の台風の被害後、一時期グアムへの観光客は激減しましたが、この1年ほど前から盛況期の年間100万人超の状態に戻りつつあるようです。それに2014年までに沖縄、韓国から米軍の大部分がグアムへ移ることもあって、今のグアムは活気があるそうです。
グアムといえば、この3年こちらの医師会や病院会とのお付き合いが多い中、グアム島民の平均寿命が話題になることがしばしばあります。世界一の長寿国日本から考えると、飛行機でほんの3時間のグアム島民の平均寿命の現実を知ったときには驚きを隠せませんでした。この20年ほどの平均寿命は60歳の中半だそうです。その原因のTOPは糖尿病の合併症と聞いてまた驚きました。この背景には、戦後の米軍の進駐後の食生活の大きな変化に原因があるようです。でも同じような環境にあった沖縄は逆に長寿県として話題になっているのに・・・・。きっとそこには食生活のベースを守ってきた沖縄と、スパムとコーラによってチャモロが本来持っていた食生活が大きく変わってしまsったことに関係があるのではと見ていますが・・・
# by nutmed | 2006-07-24 15:04

週末は大阪でした

7月22日と23日は久しぶりの大阪でした。23日の朝から国際歯科医協会日本支部のお招きで、「歯からはじまる栄養素と食事学」なる講演をしてきました。実は、4年前から歯科医と歯科衛生士に対する栄養素学の啓蒙活動を続けていましす。私は、常々地域住民の健康管理としてのヘルスゲートキーパーは歯科医がベストポジションだと考えています。人間の約60兆個の細胞の営みに必要な栄養素は、3度(中にはそうでない方も・・・)の食事で食材から摂取するべきものであり、その食材を物理的に消化分解するための咀嚼(そしゃく)を行うのが歯であって、歯科医はその歯のメンテナンスを受け持つ医師なわけですね。だから、患者さんに難しい横文字や煙に巻くような難しい説明をしなくても、「栄養素を正しく吸収するための消化分解というプロセスを担う咀嚼するための歯の健康管理」がいかに大切であるかさえ理解してもらえるだけで、患者から見れば、また地域住民から見れば「あーなるほどね!」になるわけです。
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非常に草の根的な活動ですが、この4年間の地道な活動の甲斐もあって、徐々に賛同してくれる歯科医のグループが増えています。厚生労働省も近いうちに「予防」ではなく、本格的な「未病」対策を講じようとしているとの話も聞こえてきますので、一般臨床医と歯科医の連携によるアメリカ並みの栄養療法も近い将来には実現できるのではないかと期待しています。そのためにはスタッフの育成も急務ですね。
# by nutmed | 2006-07-23 21:27