【現代人を“慢性疾患”から解放する統合メソッドを学ぶ】

現代社会は 抗ストレスホルモンを生産する副腎という臓器のキャパシティーを遥かに上回る、過剰競争・高ストレス社会となりました。その結果、私たちの副腎は慢性的に疲弊し、機能不全が恒常化しています。この「副腎疲労」が蓄積することで、栄養吸収障害、ホルモン分泌不全、免疫機能低下を招き様々な慢性症状となって現れています。
本講座は、これらに対応する栄養療法と手技療法の基礎理論と実践を学んでいただく1日集中講座です。医療・健康サービス従事者・セラピストから、ご家庭で実践したい一般の方も対象です。

講師:川本正己(柔道整復師・カイロプラクター)
   かじ山智子(内科医・ダイジェスチョンマイスター)
   佐藤章夫(臨床栄養士)※ビデオ配信
日程:9月10日(日)
時間:9時30分~17時30分(昼休憩含む)
会場:川本治療所 兵庫県西宮市津門呉羽町1-25 クレッセント・イマヅ1F
定員:25名
受講料:43,000円(税込)
主催:一般社団法人 日本栄養医学食養協会
運営:株式会社ティーエイチイーヘルスケア

詳細&お申込みはこちら
http://janmf.com/seminar170910/

# by nutmed | 2017-08-11 08:00

前糖尿病について

前糖尿病という考え方について。
この1年ほど、今後アメリカでは2型糖尿病の発症率が一気に増え、医療費の高騰だけでなく、生活の質の低下につながる大きな問題として注目されるようになりました。
これは、日本にとっても対岸の火事では済まされない、対策を講じるべき可及的なアクションです。むしろ、日本の場合は、草刈り場のように、世界規模の巨大コングロマリット食品メーカーが作る甘味料、糖分過剰な食材が野放図に市場を闊歩していることから、今後、アメリカ以上に深刻な問題になる懸念さえ感じます。
アメリカやカナダでは、症状が現れ、2型糖尿病と診断される成人男女の数は増加ンおの一途を辿っていますが、そのままではいず2型糖尿病と診断される、いわゆる予備軍が潜在的に激しく増加しており、この予備軍を「前東京病(Prediabetes)」と呼び、2型糖尿病に移行しないよう、水際で食い止める予防策を啓蒙し始めています。
2011年から2014年委、カリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)が中心となって行った疫学調査のグラフを見ると、各年齢群における2型糖尿病と診断された人数に比べ、15-26倍も前糖尿病対象者が潜在的に存在することがわかりました。
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カリフォルニア州は日本の食生活と比較しても、大きな差はなく、特に、10-20歳台における食生活内容に大きな差はないのではないかと考えます。高血糖の影響による体内環境の浸食は、時間の経過とともに着実に積算されますので、若いころよりも、加齢とともに2型糖尿病の発症だけでなく、前糖尿病の対象者は増加しており、55-69歳をピークにその数は著しく増えています。
それを考えると、この状況はここ日本でも何ら変わることなく、顕在する2型糖尿病発症数だけでなく、潜在的な前糖尿病対象者は増加していると思います。
職場や居住自治体による定期健康診断で、血糖検査を行っているところは非常に珍しく、三大生活習慣病の1つである2型糖尿病が既に社会的な問題になっているにも関わらず、血糖コントロールの指標であるHbA1c(ヘモグロビンA1c)はおろか、空腹時グルコースすら検診のカテゴリーに取り入れられていないことは甚だ疑問に感じます。
加齢とともに、糖分を細胞に取り込むために働くインスリンの感受性は低下するという報告がありますが、それ以上に、現代の食生活環境を見るに、不必要な糖分が想像以上に多いこと、また、以前にも紹介したカンジダ菌の旺盛な繁殖によっておこるインスリン受容体の機能低下による血糖の上昇など、昔の食生活環境からは考えられないほど、前糖尿病対象者が増える状況にあると思います。
血糖コントロールの確認のための血血液検査は、チャンスがあればではなく、積極的に受診して定期的に確認することをお勧めします。

# by nutmed | 2017-06-29 05:12

臭気障害とビタミンD

米国では。成人の男女の25%が臭気障害をもっているという疫学調査の報告があります。http://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/195502

おそらく、日本においてもこの数字と同じような臭気障害の成人男女が存在するのではないかと考えます。
臭覚が時間をかけて徐々に低下することで、うつ症状をもたらし、生活の質が低下する可能性があります。臭覚が低下することで食生活も一変し、栄不良、栄養失調のリスクが高くなります。
現代医療では、臭覚障害の原因背景は、ウィルス、細菌の感感染、/鼻詰まり、上気道感染、喫煙、頭部外傷、脳卒中、てんかんなどが疑われ、抗炎症薬、ステロイド剤などが処方されることが少なくないと思います。
一方、これらの原因とは無関係に臭覚障害が発症進行する人、つまり、抗炎症薬やっステロイド剤では改善効果が見られない人の数も増えていると考えられています。
ここに興味深い研究発表があります。症例数は少ないですが、ビタミンD3の補給によって、臭気障害が実質的に減少した報告です。
https://www.researchgate.net/…/230612167_A_possible_correla…
この報告では、臭気障害を持つ2人はともに血中1-25ビタミンDが低く、ビタミンDを8週間補充することで、臭気障害の症状が大幅んい改善されています。
ビタミンDは、セコステロイド(Secosuteroid)と呼ばれる、ステロイドの前駆物質であり、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、1型糖尿病、多発性硬化症、炎症性腸疾患、喘息などの多数の自己免疫および炎症性疾患と免疫調節効果を有すると考えられています。
恐らくビタミンDが充足することで、副鼻腔うっ血を改善し、臭気障害が改善す52る可能性が考えられます。
もう1つ、興味深い報告があり、スウェーデン人には臭覚障害の人が20%ほど存在するというものですが、これは、紫外線を浴びることで体内で合成できるビタミンDの合成量が少ないということなのかもしれません。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15064632

# by nutmed | 2017-06-27 22:26

今日は、アセトアルデヒドとマグネシウムです。

アセトアルデヒドは,、カンジダ菌をはじめとする酵母菌類が生産する副産物です。これ以外にも、アルコールの飲酒、車の排気ガス、喫煙によってもアセトアルデヒドは生産されます。
アセトアルデヒドを分解するためには、マグネシウムが不可欠で、マグネシウム不足は、アセトアルデヒドの分解が低下し、その副作用のリスクは高くなります。
アセトアルデヒド脳、肝臓および腎臓に対して有毒であり、ビタミンB群の活性を抑制する可能性があります。また、甲状腺、副腎および下垂体に影響を与えるホルモン受容体の働きを阻害します。甲状腺ホルモンの場合、甲状腺機能低下の症状が現れているにも関わらず、血液検査では正常範囲に入っていることは少なくありません。これは、アセトアルデヒドによって活性の高い甲状腺ホルモンが細胞に取り込まれることが阻害されているためです。
したがって、血液検査で甲状腺ホルモンが「正常値であっても、甲状腺機能が低下しているような症状がある場合には、カンジダ菌をはじめとする酵母菌類の繁殖の可能性も疑ってみるべきです。
慢性症状の多くに、カンジダ菌とマグネシウムがかかわっているのではないかと私は考えていますが、実際、日本人の多くがマグネシウムの不足傾向にあると思います。追い打ちをかけるように、腸内のバクテリアの環境が悪化することによって、マグネシウムの吸収は低下することが報告されていますから、カンジダ菌の繁殖が旺盛な人の場合、それだけでマグネシウムの不足を招くことにもなりかねません。
アメリカやカナダでは、栄養療法医師だけでなく、カイロプラクタードクターなどでも、カンジダ菌の旺盛な繁殖を疑う患者には、マグネシウムの点滴や経皮吸収によるマグネシウムの補充を選択することがポピュラーです。


# by nutmed | 2017-06-27 11:02

今日は。旬のサクランボの持つ優れた効用について紹介します。

サクランボには痛風の予防効果があることは以前から報告されています。2010年にアメリカのニュージャージーにあるRobert Wood Johnson Medical Schoolのリウマチの専門医であるDr.Schlesingerは、100人の痛風発作を経験している患者に、サクランボ(タルトチェリー)の濃縮ジュースを、1日あたりスプーン2杯しばらくの期間飲んでもらったところ、29人の患者が、今まで頻繁にあった痛風発作が半分以下になったことを報告しています。今回の報告では、痛風発作の原因になる尿酸値を下げる作用は見られなかったと報告されていますが、サクランボが持つ、シアニジンやメラトニンが炎症を抑える作用を示しているものと考えられます。
サクランボに痛風発作を予防改善する効果があることは、100年以上前からフォークレメディー(Folk Remedies)として民間療法でつかわれてきた歴史があります。1950年に、Dr.Blauがサクランボの痛風治療効果について発表してはいますが、この時には、国際リウマチ学会をはじめ、西洋医学の学会からは相手にされずに、話題にもなりませんでした。
その後、50年以上にわたってサクランボの痛風改善効果について注目されることはありませんでしたが、2003年にカリフォルニア大学(UCDavis)の研究チームによって、新たに注目されるようになりました。今回の研究報告は、改めてサクランボには痛風発作の治療と改善を、ナチュラルな方法で、食生活の改善とともに行うことが可能であることを証明したものと思います。日本ではサクランボジュースはあまりポピュラーではないですが、山形県をはじめ、サクランボの産地からは必ず質の良いサクランボジュースが紹介されています。サクランボにはメラトニンが含まれていることもわかっているので、中高年男性で、尿酸値が高く、熟睡できない方にはお勧めのナチュラルレメディー(Natural Remedies)です。
ただし、ヘタの部分には天然の酵母菌が付着していることから、食べるときにはヘタの部分をよく水洗いして食べることをお勧めします。



# by nutmed | 2017-06-26 08:16