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第642回 ジュース療法 うつ病 その1

今回の台風11号比較的大きな勢力を保ったまま関東に接近している状態で、今朝から東京も雨。今昼過ぎの東京も雨足が徐々に強くなってきました。

さて、今日はジュース療法のうつ病ですが、今回は2回に分けて紹介したいと思います。

ここ最近の雑誌の特集やメディアが好んで取り上げるテーマを見ると「うつ病」という文字が想像以上に増えていることに改めて驚きます。昔に比べて本当に言われるほどうつ病の方が増えているのか、実は少し疑問に感じていることも事実です。
もともとうつ病は、気分の落ち込み、不眠、疲労脱力感、焦燥感、空虚など様々な症状の集合体で、検査の数値によって判断できる症状ではありません。
うつ病の症状の中には他の病気と症状と共通するもの、似ているものが少なくないだけでなく、継続的にでるものではないものの、過激な運動や食事内容の変化、一過的なストレスなどによっても現れる症状があります。
うつ病特集の雑誌やネットの情報の中によく掲載されている「このなかの症状の5つ以上に当てはまるとあなたはうつ病かもしれない!」なんていうような自己チェックは、依存性の強い性格の日本人にはあまりいい結果を生まないようにも感じています。
そのチェック項目を見た人の多くは「なんとなく今の自分の症状に当てはまる・・」と言う具合に設問項目を進み、最後にチェックした数を数えると「やっぱり自分はうつ病かもしれない・・」という結果になることが少なくないでしょう。いわゆる自己催眠と同じ状態をわざわざ作りだしてしまうことになりかねません。
また、事の良し悪しは別としても、医療施設を受診して簡単に向精神薬などの薬を処方されてしまった結果、薬の数と種類が知らないうちに増えて、薬で自分をコントロールしているような状態になることも少なくないようです。
多くの場合、うつ様症状が現れる以前には何かのイベントがあります。自分の喜怒哀楽など感情の許容範囲を超えるような精神的にインパクトのあるイベント、食生活が一変するようなイベント、住環境が変わり化学物質や埃などアレルギー物質が多い環境に居住するようなイベント、手術や薬の服用などのイベント、恋愛関係や友人関係のイベント、仕事の環境におけるイベントなどなど、様々なイベントが引き金となることは少なくありません。
うつ症状に関係する脳内神経ホルモンについては以前からこのブログでも紹介していますので参考にしていただくとして、私の立場からはやはり栄養素・食生活に注目ですね。
たとえば、コリン。イノシトールとともに脳の乾燥重量の実に30%を占める良質な脂質のレシチンを構成するビタミンB群の仲間です。以前からこのコリンとうつ病の関係については世界中で多くの研究が行われています。コリンとうつ病の関係については少し込み入った関係があります。アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)の研究チームは、うつ病の人の多くが血漿中のコリンとイノシトールが著しく低下していると報告していますが、テキサス大学とフランスの研究者は逆にうつ病患者では血漿中のコリンが著しく高いと報告しています。
ちょうどこの8月にノルウェーのベルゲン大学の研究チームが興味あるうつ病とコリンの関係についての報告をしたばかりです。
5918人の男女(46-49才と70-74才)のうつ病の人の血漿中のコリンを検査したところ、いままで言われてきたような、少なくともうつ病と血漿中コリンの相関関係はみられなかったということですが、うつ病患者の中で「不安恐怖感」の症状をもっている人では血漿中のコリンの値が非常に高いという報告をしています。
これはうつ病が様々な原因によって引き金を引かれ発症し、その症状もまた様々な症状の集合体であるからだと思います。
このようにうつ病と言っても、症状が様々なものが複合的に絡み合っていることが多いために、「うつ病はこうである」と一概に断定できない難しさがあります。
by nutmed | 2009-08-31 14:08