第668回 IBS(過敏性腸症候群)について その2

今日10月20日は「頭髪の日」だそうです。月日のごろ合わせで記念日を設けるという習慣は日本独特のものではないかと思いますが、記憶しやすいという点ではいい習慣でもあると思いますね。

さて、今日はIBSの2回目で、治療についてです。
アメリカで栄養療法、自然治癒療法、カイロプラクティクスを行っているクリニックにIBSのクライアントが来ると、まずほとんどのクライアントに行うのは、食物性のアレルギー検査でしょう。IBS症状の背景には食物に対するアレルギーがかかわっていることは以前からも報告されています。アレルギー検査といっても日本の医療施設で行われる「IgE」タイプの検査ではなく、「IgG」タイプのアレルギー検査になります。詳細はここを参照。
アレルギー反応を持った食材については除去、回転食のプログラムを組み、一定期間その食材を避けることを指導します。

実際のIBSの改善にはアメリカでも、最近は日本でも繊維質のことが紹介されています。繊維質はすべてではないものの、IBSの症状には有効な改善素材ではありますが、「便秘が多いIBS」と「下痢が多いIBS」、そして水溶性・不溶性の繊維質の使い方を間違えることによって症状は改善されないだけでなく、悪化させることも少なくありません。
水溶性繊維質は摂取すると水分を含み粘性を持ったジェル状になり、腸の動きを促し排便を促してくれます。一方不溶性繊維質は便を適度に軟化させてくれますが、便の塊が大きくなり重量も増えます。
私は便秘がちな女性のIBSの方にはフラックスシード(亜麻の実)を勧めています。フラックスシードは水溶性でサイリウムほど腸に与える刺激が大きくなく、排便を促してくれるだけでなく、フラックスに含まれるエンテロラクトンという機能性分が豊富に含まれているため、便秘によってアンバランスになりやすい女性ホルモンの改善にも有効です。日本でフラックスを栽培している農家は皆無に等しく、ほぼ100%が外国産ですが、日本では商品も少ないのが現状で。私はここの商品はお勧めだと思います。

続いて乳酸菌の効果についてですがこれについてはつい先日のブログでも紹介しましたので参照ください。

次回はハーブとアミンさんとIBSの治療です
by nutmed | 2009-10-20 12:54