2009年 10月 23日
第672回 IBSについて 最終回
これから本格的な乾燥シーズンになるので、予防が要になります。外出先から帰宅したらうがいは忘れないでください。
さて、今日はIBSの最終回です。
漢方でも知られる苦味のある成分の素材の多くは、IBSの治療改善にはポピュラーに選択されるものです。ショウガ、タンポポの根、カラクサケマンの葉、ニガヨモギ、ゲンチアナの根、それに前回紹介したアーティチョークの葉など、苦味を持ったハーブは胃酸の分泌を促すだけでなく、腸のぜんどう運動を促してくれる成分を持っています。
これに加え、リコリス(Licorice:甘草)はIBSの治療改善に有効な素材でしょう。
リコリスについてはここを参照
これらの機能性ハーブは食事の30分ほど前に服用するのが有効です。漢方同様これらのハーブも1つだけで有効に作用する場合と、いくつかの組み合せで作用が現れることがありますが、私が今までにクライアントにお勧めして有効だった組み合せは、ゲンチアナの根とリコリスのコンビネーションです。リコリスについてはグリチルリチンの活性を抑制させたジグリチルリチン(DGL)のタイプのリコリスが継続摂取には向いています。
ゲンチアナは煎じ生薬として漢方薬局などでも入手はできますが、取扱いが難しいので、医療施設を受診して相談のうえ処方してもらうほうがいいでしょう。
以下のクリニックではIBSの改善のためにリコリス(チュワブル)とゲンチアナを処方してくれます。
・神尾記念病院アンチエイジング外来
・青山外苑前クリニック
・岡田クリニック
このほかIBSの改善に有効な素材としてアミノ酸のトリプトファン(Tryptophan.5-HTP)があります。詳細はここを参照
トリプトファンから合成されるセロトニンは脳内ホルモンとして重要な神経ホルモンですが、体内でトリプトファンから合成されるセロトニンの約95%は腸で合成されています。セロトニン(ヒドロキシトリプタミン(5-hydroxytryptamine)が合成され分泌されると、そのレセプターと反応しはじめます。これらのレセプターは腸の動きを促したり抑制したり、腸を弛緩させたり緊張させたりといった相互作用を持っています。お腹がゴロゴロ鳴ったり、張ったような状態、不快な感じを受けたり、逆にこれらの症状を抑えてくれるような作用も持っています。精神的なストレスに対応するために脳内ではセロトニンをはじめ様々な脳内ホルモン、神経伝達物質が活発に働きますが、腸でf合成され分泌されるセロトニンとそのレセプターの働きが、何らかの原因で影響を受け正しく作用しなくなることによって、IBSの症状を作り出すことが考えられます。
うつ病に処方される抗うつ薬のSSRI(selective serotonin reuptake inhibitor:セロトニン再取り込み阻害薬)は、これらのレセプターにも影響を与えることになるので、SSRIを服用している方の中にIBSと同じ症状が現れることは珍しくありません。
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