第699回 耳鳴りの改善 最終回

いよいよ今日から師走に入りました。あわただしい歳の瀬という言葉がそこかしこで飛び交う季節です。シンガポールの政府金融機関で働く友人から送られてきた先日のメールには、2010年から少なくとも2年ほどは世界的な経済激動のピリオドに入るだろう・・とのことで、なんだか気にはなりますが、毎日を健康にそして夢と目標を忘れないことが今大切な気がする師走の入り口です。

さて、今日は耳鳴り改善の最終回です。
実際に耳鳴り改善を目的とした場合のビタミンミネラルの摂取量の目安を紹介します。もちろん個人差があること、また体調や現在服用している薬や治療方法との相互関係を考慮する必要もあります。

1、マグネシウム
血管拡張を促しビタミンB6の代謝を促進。マグネシウムはビタミンB6ともにはたらくことが多いため、マグネシウムが十分な量摂取されていてもビタミンB6が不足していることによってマグネシウムのはたらきが低下することがあります。耳鳴りの改善だけでなく基本的にマグネシウムを摂取する場合にはビタミンB6を同時に摂取するべきでしょう。
1日あたり200-300mg(マグネシウム元素量として)を3回にわけて空腹時がベスト
2、ビタミンB6
ビタミンB6は内耳液(リンパ液)の安定化させる作用があります。またマグネシウムとともに働く補酵素でもあります。
ビタミンB群に加えて1回あたり50mgを1日2-3回食後に
3、ビタミンB群
ビタミンB群、特にビタミンB12は耳鳴りの改善効果の報告あります。
B群として1日あたり50-75mgを3回にわけて食後に
4、ビタミンB12
耳鳴り症状を持つ方の多くにビタミンB12(コバルト)の不足が見られることが報告されています。栄養医学研究所の爪分析でも耳鳴り症状を持つクライアントの56%にコバルト不足が見られています。
5、ビタミンA
ビタミンAは各組織の粘膜形成には不可欠なビタミンの1つで、ビタミンA不足によって耳鳴り症状が悪化または再発するケースが少なくありません。
レチノールとして1日あたり5,000-8,000IU(1.5-3.0mg)を3回にわけて食後に
またはプロビタミンAとして1日あたり10.0-20.0mgを3回にわけて食後に
6、ビタミンE
ビタミンEは細胞への酸素供給に不可欠なビタミンの1つです。
トコトリエノールおよびトコフェロールのフルスペクトラムビタミンE(FSE)が有効でしょう。
FSEとして1日あたり200-300mgを3回にわけて食後に
7、コリン
血圧が高い傾向にある耳鳴り症状を持った方には有効報告あります。
8、亜鉛
亜鉛(硫酸亜鉛)による高齢者の加齢性耳鳴りおよび難聴の改善報告が多数あります。血清亜鉛が継続的に低いこれらのクライアントに亜鉛(硫酸亜鉛)を1日あたり30-50mgを2回にわけて食後に。
注)1日あたり80mgを超えないこと。亜鉛の10%量の銅を併用すること。
by nutmed | 2009-12-01 09:37