2010年 01月 13日
第723回 ビタミンDについて 最終回
さて、今日はビタミンDの最終回です。
前回までに現代人の食生活や高齢者の場合にはビタミンDの積極的な摂取が必要である可能性を紹介してきました。また、可能であれば医療施設で血液中のビタミンD量(25-OH-ビタミンD)を検査して確認のうえ、その量も5,000IU(125マイクログラム)前後を維持できることをお勧めしました。
一方で、以下のような症状を持っている方の場合にはビタミンDを過剰(1日あたり2,000IU(50マイクログラム)以上)に継続摂取する場合には、血液中のカルシウムおよびリンの濃度が高くなり、それとともに尿中のカルシウム濃度が高くなることから、血管壁細胞および腎臓細管の壁の石灰化を引き起こす高カルシウム血症になることが報告されているため、主治医に相談のうえ注意していただくことも大切です。
・血管疾患
・慢性的な下痢
・てんかん
・心臓病(不整脈など)
・LGS
・腎臓病
・肝臓病
特に利尿剤を服用している場合には高カルシウム血症の危険を高めることがあるので注意してください。
以下のような薬、食材、サプリメントの併用場はビタミンDの作用を抑制することがあるので注意してください。
①ミネラルオイルはビタミンDの構造を破壊し、腸管での吸収を阻害する
②向精神薬(フェニトイン、フェノバルビタール)はビタミンDの作用を抑制する
③アルミニウムを成分配合する胃酸薬はビタミンDの作用を抑制する
④抗痙攣剤(ヒダントイン)はビタミンDの作用を抑制する
⑤コレスチラミン、コレスチポールはビタミンDの作用を抑制する
⑥プリミドン(抗てんかん剤)はビタミンDの作用を抑制する
⑦カルシトニンの作用を抑制する
また、2004年に発表された研究によれば、過剰なビタミンA(レチノール)の摂取によってビタミンDの作用が抑制されることが報告されていますので、ビタミンA(レチノール)の大量服用の場合にはビタミンDの摂取を考えることと、両者の摂取するタイミングをずらすことも考慮してください。
日本でもこの数年、大学や自治体の研究チームによるビタミンDの研究発表が公表されはじめましたが、やはり日本人においてもビタミンDの摂取不足、特に小児と高齢者のビタミンD不足は深刻さを増しているようです。
今年こそ、自分の体内環境を左右する栄養素について、今の自分がどのくらい確保していて、維持できているのかを真剣に考えてみてください。
もちろん、唯一自分の消化分解と吸収の働きも考えてうえでの話です。


