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第736回 読者への公開回答 システイン

この時間、ここ東京の新富町でも白いものが雨に混じってきましたね。今晩から本格的に降雪の予報ですから、明日の東京近郊の公共機関は乱れるのでしょうか・・

さて、今日は読者からの質問に対する公開回答です。最近日本でもアミノ酸の効用に注目されていますが、今回の質問は女性の美白でも話題になっているシステインについて教えて欲しいという質問への回答です。

システインは、体内環境の状態によって体内で合成することができない硫黄の成分を持つ含硫アミノ酸の1つで、シスチンというアミノ酸の双子のような関係にあります。シスチンはシステインが安定した形と考えられています。含硫アミノ酸であるシステイン、シスチン、タウリンはメチオニンおよび硫黄から構成されていて、システインは糖代謝に関る重要なアミノ酸で、グリシン、グルタミン酸、ナイアシンおよびクロミウムとともに糖のコントロールに関るアミノ酸です。システインの代謝にはビタミンB6が必要となります。
①システインの働き
・毛髪や爪に含まれるケラチンたんぱくの合成
・インスリン、トリプシノーゲン、パパインなどのたんぱく質を合成
・フリーラジカルの分解(メチオニンととも)
・グルタチオンの合成
・α-リポ酸の合成
・ビオチンの合成
・ヘパリンの合成
・補酵素の合成
・ラクトグロブリンの合成
・有害重金属の排泄
システインは臨床でもポピュラーに使われているアミノ酸で以下のような用途で使われています。
・肝毒性物質の排泄(アルデヒド、脂肪、ダイオキシン)
・水銀、カドミウムのキレーション(排泄促進)
・術後の上皮細胞治癒促進
・火傷による上皮細胞治癒および炎症抑制
・老化抑制(アンチエイジング)
・抗真菌剤の有効性向上

以下にあげる薬剤を服用中の場合にはシステインの使用には注意する必要があります。
・ACE阻害剤
ACE阻害とNAC(N-アセチルシステイン)を併用した場合、血圧の降下作用が増強される可能性がある
・狭心症薬
ニトログリセリンおよびイソソルバイドとNACを併用した場合、頭痛、低血圧を引き起こす可能性がある

注意点
システイン摂取に際して、糖尿病既往者が過剰なシステイン(1500mg/日以上)を摂取する場合にはインスリンの分泌に影響を与えるため、摂取には十分注意すること。また、尿酸値が高い場合や結石を持つ場合、システインがシスチンに変化することによって腎臓および胆嚢の結石をつくり易くなるので、システインまたはシステインが多く含まれる食材(タマネギ、ニンニクなど)や摂る場合には、その3倍量以上のビタミンCを摂取することでシステインの結晶化を防ぐ。

参考文献
1.Nutritional Consultants, p12, Nov/Dec 1980.
2.Pfeiffer, Carl, Mental and Elemental Nutrients, Keats, 1975.
3.Philpott, W., Philpott Medical Center, Oklahoma City, pamphlet.
4.Levine, Stephen, Allergy Research Group, Concord Carifornia, pamphlet.
5.Pearson, D. and Shaw, S., Life Extension, Nutri Books, 1984.

日本でも最近強力な抗酸化作用を持ったN-アセチルシステイン(NAC)が注目されていますね。
NACは硫黄性のグルタチオンを合成するために必要なアミノ酸で、体内に蓄積した水銀・鉛などの重金属の排泄を促すアミノ酸です。

NAC使用上の注意点
1、NACはカンジダ、イースト菌の好物でもありますので、NACを飲む場合には、ラクトバチルスなどの乳酸菌を一緒に飲んでください。
2、飲んでいる期間中はイースト菌を使用した食材(パン、クッキーなど)をなるべく避けてください。
3、NACを飲んでいる期間はなるべく水を多めに飲んでください。
4、NACは亜鉛、マグネシウムの排泄も促しますので、必ずマルチビタミン・ミネラルなどを併せて飲んでください。
by nutmed | 2010-02-01 17:51