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第738回 糖分の積極的コントロール その1

昨晩は夜遅くまで管理栄養士の方を対象にした2回目の勉強会を行ってきました。
彼女たち彼たちのスキルをもっと有効に使うことができれば、医療経済的にも、国民のQOLの向上もかなり明確に解決の糸口へと導かれると思っている私には、管理栄養士の活躍の場をもっと拡大するべきだと思います。

さて、今日から数回、糖の積極的なコントロールをテーマにしていきます。
世界的に増加の一途をたどる糖尿病患者ですが、血糖値が徐々に高くなり、いずれ糖尿病へと足を踏み入れる「サイレント糖尿病」、いわゆる糖尿病予備軍への予防対策は、世界中ではじまっています。日本では、40歳以上の10人に一人は糖尿病と言われ、現在、糖尿病で医療機関に通っている患者は218万人ですが、通院いていない潜在的なサイレント糖尿病を合わせると約690万人で、もはや国民病と言ってもいいでしょう。
新聞雑誌、TVでも盛んに言われているように、この背景にあるものはやはり食生活が挙げられますが、もう少し詳細に見ていくと、「糖のコントロールの不良」ということもできるでしょう。

糖分は人間がエネルギーをつくるためには必須の成分で、現代人の摂取している糖分の多くは、いわゆる精製された糖の「ショ糖」でしょう。WHO(世界保健機構)は以前から、エネルギーをつくるために食事から摂取するショ糖は、全素材成分の10%程度に抑えるべきであることを強調してきました。この20年間で精製された糖の影響を懸念して、消費者が糖の摂取には気を使うようになった結果、1980年代に比べると精製されたショ糖の消費は確かに少なくなっていて、植物などの天然の食材に由来するショ糖を併せても確実に消費量は少なくなっていると私自身も思っていました。しかし、2009年に世界的にも権威のある栄養医学誌(Journal of Nutrirition)で発表された内容によると、確かに、卓上糖(table sugar)として使われるショ糖の消費量は全体の3%ほどであるのに対して、いわゆる甘味料添加物として加工食品などに添加されているショ糖は摂取食品(食材)の82%にもなるという研究報告が発表され愕然としました。
いくら糖分の摂取に気を使っても、残念ながらかなりの加工食品の中にショ糖が含まれているということです。

アメリカやイギリス、ドイツでは、摂取する糖分に気を使うことと併せて、必要以上の糖分を代謝しない、いわば積極的な糖のコントロールをする考え方がにわかに注目されています。
そのカギとなるのが糖分解酵素です。

次回はショ糖分解酵素阻害について・・
by nutmed | 2010-02-03 08:14