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第748回 食物過敏症について レクチン不耐性 その3

今日の東京は朝はそれなりに寒いはじまりでしたが、時間の経過とともに昼前には小春日和のようにな暖かい1日でした。そろそろ桜の話題がではじめる季節でしょうか。今週末土曜日から1週間、久々にアメリカ出張です。今回の目的地はサンフランシスコのコンコードで行われる栄養療法セミナーへの出席と、ロスアンジェルス郊外のアーバインのサプリメント工場への定期訪問と、新商品の打ち合わせのためです。昨年は新型インフルエンザのおかげで海外出張も控えていたので、久しぶりのカリフォルニアの青い空・・です。

さて、今日はレクチン不耐性の3回目です。自分で書いていいながら言うのも変ですが、回を重ねるごとに少しずつ難しくなってしまっているようで申し訳ないですが、今回のロングランテーマである食物過敏症が終わったときには、皆さんも食物過敏症の予防に対する心構えは万全のはずですから、ついてきてくださいね。

糖と特異的に結び付くたんぱく質で、特に細胞膜表面に存在する糖と結合し、別な細胞同士を結合させる働きを持ったレクチンは、世界中で進められている糖(糖鎖)に関する研究によって、様々な性格や機能がわかりはじめたばかりで、その種類は研究の成果とともに増えています。レクチン(レクチンファミリー)は、全てが毒性があり、細胞にダメージを及ぼすなど、体内環境にとって良くない種類ばかりではなく、細胞の働きやホルモン、免疫などの働きを向上させてくれる可能性のあるレクチン類の存在も報告されはじめています。しかし、一方で、穀物(小麦など)、マメ科植物(ピーナッツ、大豆、インゲンなど)、ナス科植物(ナス、トマト、トウガラシ、ジャガイモ、クコ、ピーマン、パプリカなど)などに含まれるレクチンには程度の差はありますが、毒性のあるものや、細胞膜に影響を与え、細胞臓器の働きに大きな影響を与えるレクチンもたくさん存在しています。
私も含め読者の中で中高年の方はヒマシ油(蓖麻子油)という名前を聞くと眉をひそめる方がいるかもしれませんが、この蓖麻(トウゴマ:castor bean)を絞ったヒマシ油に含まれるレクチンの毒性は比較的強いほうだと思います。
これからしばらくレクチンのテーマが続きますが、レクチンと食物過敏を考えるときに、「レクチンが鍵で、人の細胞膜表面にある糖が鍵穴」と考えて見ると分かりやすいかもしれません。つまり、鍵であるレクチンが細胞膜表面に存在する特定の糖でできた鍵穴に正しく合う鍵であれば、細胞膜のドアを開けてしまい、その細胞に様々な影響を及ぼすということです。ここでは「細胞膜表面に存在する特定の糖」がポイントになります。
たとえば腸の表面膜の細胞の膜に存在する特定の糖でできた鍵穴を開けてしまう鍵をもったレクチンが接触することによって、腸の表面膜がダメージを受け、腸の働きに影響を与えるだけでなく、LGS(LGSについては過去のブログで沢山扱っているので検索してみてください)を発症させてしまう可能性がないとは言えません。この状態が慢性化することで、免疫システムが働きはじめ、場合によっては正常な腸の表面膜の細胞に対する攻撃をはじめることにもなります。
by nutmed | 2010-02-23 16:52