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第757回 食物過敏症 セリアック病 その3 そば

今朝は半年ぶりに地下鉄に乗りました。この1年ほどは、ちょっと事情があって晴れの日はスクーター、雨の日は車での通勤がメインだったもので、久々のあの朝のすし詰め状態の車内にはいささかまいりました。車やスクーターでの通勤は確かに体がナマってしまうことは事実ですが、その変わり外でお酒を飲む機会がほとんどなくなりました(言い訳ですかね・・・)

さて、今日はセリアック病の3回目です。セリアック病に関わる食材については回が進んでからと思っていたのですが、昨晩、セリアック病ではないかと、ご自分で感じている読者からいただいたメールの内容もあり、先に少しだけセリアック病に関わる症状の1つである血糖コントロールの改善に有効な食材について、忘れてしまう前に紹介したいと思います。
その食材とは、私たち日本人の食生活の中に古くから存在する「そば」です。
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日本でも健康ブームが始まったころから、そばにはバイオフラボノイドの1つである「ルチン」が含まれていて、抗酸化作用や血管を強化する作用などなどが話題になりましたね。このそばにはルチンにも勝るとも劣らぬ(私自身はなぜ日本では、ルチンよりもこっちのほうが話題にならないのかが不思議でしたが・・)「イノシトール(d-chiro inositol)」という、ナイアシンの仲間である物質が豊富に含まれています。このイノシトールには、細胞への糖分の取り込みに作用するインスリンに対する感受性を高める作用がありますが、その作用はかなり高いことは研究で証明されています。アメリカでは、そばの実から抽出したイノシトール(d-chiro inositol)をサプリメントや薬に配合して、インスリンに抵抗を持ってしまう2型糖尿病の患者の、血糖コントロール治療や改善に使うことがポピュラーになってきました。また、女性の卵巣が腫れて,その中に多数の嚢胞が見られる、「多嚢胞性卵巣(PCOS)」の90%が持つ高血糖の改善に、このイノシトール(d-chiro inositol)が非常に有効であることが、2007年ころから世界中の研究者によって報告され、最近ではPCOSの症状改善に積極的に使われるようにもなりました。
日本人は食文化の中でそばを古くから食している民族の1つでもあり、わざわざイノシトール(d-chiro inositol)を抽出したサプリメントや薬を使わずとも、日常的にそばを食べるだけでもその恩恵を十分に受けることができます。

さて、ここからが今日の核心に入ります。セリアック病の症状の中にも、インスリンに対して抵抗性を持ち、血糖コントロールが上手にできなくなる症状がありますが、セリアック病のスタートとなる食材が「グルテン(グリアジン)」であることを前回に紹介していますので、この点を十分に注意しなければなりませんね。
まず、理解していただく必要があるのは、「そば(そば粉)」はグルテンを含まないグルテンフリーの食材であるということです。それではセリアック病の人、または潜在的セリアック症状を持っている人にそばは最適な食材か?と言うと、条件付きでYESということになります。
私たちが蕎麦屋で食べたり、家庭で茹でて食べるそばのほとんどには、いわゆる「つなぎ」としてグルテンが含まれた小麦粉が使われていますね。「二八そば」とか「十割そば」とかの数字が、つなぎを何割使っているかということなんですが、のど越しがツルツルしておいしいですよね。そば粉100%で打ったそばほどボソボソで、箸ですくってもプツプツと切れてしまうほど腰が感じられないですね。 つまりはそばの腰というか粘りを出しているのが「つなぎ」となる小麦粉になるわけです。
このつなぎとなる小麦粉を使用せず、そば粉100%で打ったそばで、打ち粉(そばが固まらないようにする粉)も使わずに茹でた蕎麦であれば、セリアック病の人もイノシトール(d-chiro inositol)の恩恵を安心して受けることができるはずです。最近ではそば粉を使用したパンやクレープなどもあるようですが、基本的に小麦(グルテン)が使用されていればNOということですね。

次回はセリアック病の人の腸の状態について・・
by nutmed | 2010-03-17 14:04