人気ブログランキング | 話題のタグを見る

第759回 食物過敏症 セリアック病 その5 グルテンについて

先週土曜日は第1回目の一般セミナーを無事終えることができました。参加いただいた読者のみなさん、ありがとうございました。次回は7月頃に予定をしていますので、日程が決まりましたらブログでお知らせいたします。

さて、今日はセリアック病の5回目、グルテンについてです。
グルテンはよく「でんぷん(スターチ)」と混同されることがありますが、グルテンとでんぷんは異なるもので、グルテンがたくさんのアミノ酸がつながって構成されたタンパク質であるのに対して、でんぷんはブドウ糖がつながって構成されている炭水化物です。自宅でグルテンとタンパク質を簡単に作る(抽出)ことができるので、ご家族で実験をしてみるといいかもしれませんね。小麦粉と水を用意します。水は小麦粉のおよそ半分の量です。ボールに小麦粉と水を入れ、パン生地を作る要領で十分にかき混ぜ、固めたら30分ほどそのまま放置します。別なボールに水を入れたものを準備し、生地をその水で揉み洗いするようにします。水が白く濁ってきますが、その白く濁ってきますが、この水を乾燥させ粉にしたものがでんぷん(スターチ)です。何回か水を換えて、水が濁らなくなるまで揉み洗いした後残った塊がグルテンになります。
セリアック病の原因と目されているグルテンですが、グルテンは皆さんが毎日食べる食材、特に加工食品の多くに使われていると言ってもいいかもしれません。グルテンはアミノ酸がたくさん結合したタンパク質なので、以前は「植物性タンパク質」という表示が許されていたこともあったようですが、現在ではアレルギー(セリアック病が主ですが)の原因食材となるため、食品の表示は「グルテン」や「小麦粉(グルテン含む)」と明確に表示する義務があります。
グルテンは小麦に含まれるタンパク質ですが、その他の植物、特に穀類にはグルテン(グリアジン)に近い成分で、セリアック病の症状にも深くかかわっている可能性の高いタンパク質があります。いくつかを紹介すると、トウモロコシには「ゼイン(Zein)」、ライ麦には「セカリン(Secalin)」、大麦には「ホルデイン(Hordein)」というタンパク質が含まれています。これらのタンパク質はセリアック病を引き起こす、またはセリアック病の症状を悪化させる可能性の高い素材であることが確認されています。したがって、グルテン以外のこれらの素材成分もセリアック病が疑われる人は勿論注意していただく必要があるかと思いますが、それ以外の人でも、グルテンを食べなければ大丈夫とは断言できないので、注意確認していただきたい素材ですね。
by nutmed | 2010-03-23 17:21