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第760回 食物過敏症 セリアック病 その6 グルテン#2

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今朝の東京は、1度ほころんだ桜の蕾にも気の毒なくらい気温が低くなり、おまけに冷たい雨の洗礼です。
今週末には関東地方の桜の名所も酒宴でにぎわうことでしょうね。

さて、今日はグルテンについての2回目です。
前回、グルテンの素状については説明しましたが、グルテンが含まれている素材にはどんなものがあるのかを紹介します。
最もグルテンが多く含まれている植物は、やはり小麦かもしれません。ただ、小麦は以下の図のように、同じ穀類の中でも仲間がいくつか存在します。
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小麦の仲間にはライ麦とバーレイ(大麦)がありますが、前回説明したように、この両者にもグルテンの構成物質であるグリアジンに似た物質(「セカリン(Secalin)」、大麦には「ホルデイン(Hordein)」)が含まれていて、グルテンのように腸の働きに影響を与える可能性が高いことが確認されています。
小麦と同じ単葉類である米やオーツ麦、トウモロコシ、粟、コウリャンなどは、セリアック病の人には今のところ安全(90%ほど)な食材として食事指導されている素材ではあります。ただ、最近の各国の研究報告を見ると、これらの食材にも反応してしまう人が増えているようです。
グルテン(セカリン、ホルデンなども)がセリアック病の最大の症状である腸の働きに影響を与える背景は、以前にも説明したように、沢山のアミノ酸(33個)で構成されているタンパク質であって、そのタンパク質をアミノ酸の1つ1つに分解するためには、胃酸や消化酵素をもってしても、かなり至難の作業であることにあります。
繰り返しになりますが、ひとたびグルテンなどによって腸の粘膜や細胞が影響を受け炎症を発症し、それが慢性化することによって、グルテンを含まない他の穀類、またそれ以外の食材にも反応をしはじめてしまうことは少なくありません。
小麦には多くの種類がありますが、日常的に食べる素材でグルテンが含まれている(またその可能性が高い)素材を以下に紹介しておきます。
グルテンおよびグルテン類似タンパク質が含まれる素材
小麦、オートムギ、ライムギ、オオムギ、デュラム小麦(デュラムセモリナ:パスタやパンの素材) パン、ラーメン、うどん、そーめん、麩、餃子の皮、スポンジケーキ、食用でんぷん、セ、マカロニ、スパゲティ、クスクス、モルト(麦芽)、かまぼこ(つなぎ)、ソーセージ(魚肉など)、ハンバーグ(グルテンミート)、そのほか1部の酢、醤油、香味料、人工着色剤、アミノ酸液(植物タンパク質加水分解物)、1部の化粧品(口紅)や歯磨き粉にも使用されています。

グルテンが含まれていない食材なら大丈夫か?と言えば、少なくとも腸の働きに影響を与えるであろうグルテンを遠ざけることで、症状は改善される可能性は高いと言えるでしょう。ただ、症状が慢性化した後については、今度はグルテンだけでなく、糖の塊であるでんぷん質が問題を投げかけることにもなることがあります。
その話は次回に・・・
by nutmed | 2010-03-24 08:20