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第763回 食物過敏症 セリアック病と自己免疫疾患

昨日は1日中2月上旬の寒さで、関東近畿関西もあちこちで季節外れの雪に見舞われたところが多かったようです。ここ東京でも午後には一瞬ではありましたが吹雪のような雪が! 週末から関西にバイクででかけていた友人も、自宅を目前に足柄で大雪に遭遇して足止めを食い、結局レッカー車で自宅まで帰宅したほどです。いつまで続くのでしょうか、この寒波・・・

さて、今日はセリアック病と自己免疫疾患についてです。
自己免疫疾患(Autoimmune Disease)とは、自分の体の細胞や臓器に対して攻撃(多くは抗体を作る)をしかけてしまう病気のことです。通常、人間はウィルスやバクテリア、化学物質、などの異物から体を守るために、免疫というしくみが働いてくれますが、何らかの原因によって、自分の細胞や臓器を自分自身のものではない「異物」として認識して攻撃をかけ、それによって現れる様々な症状や病気のことを言います。
皆さんがよく耳にする自己免疫疾患には、リウマチ、橋本病、シェーグレン症候群などがあると思いますが、これら以外にも難病と言われるような多発性硬化症やレイノー病なども自己免疫疾患の1つです。一般に、自己免疫疾患は人口の3%(約400万人)ほどが患っていると言われていますが、セリアック病だけについて言うと、セリアック病の30%の人が自己免疫疾患を持っていると言われています。セリアック病の人が自分の細胞臓器に攻撃をしかける自己免疫疾患を作りやすい原因については、現状明確にはなっていませんが、多くは自己免疫疾患の症状が先に現れるために、セリアック病の発見や治療が遅れることが少なくありません。小児でセリアック病の症状が現れ、同時に自己免疫疾患の症状が現れた場合、原因となるグルテンの除去食をしばらく継続することによって、自己免疫疾患の症状がなくなっていくことは比較的多いですが、成人のセリアック病の場合には、グルテンの除去食を行っても症状の軽減はあまり見られません。これも原因は明確になっていませんが、おそらく、細胞臓器が成長過程にある小児と、成熟し徐々に細胞臓器や消化の働きが低下していく成人の違いにも関係があるのではないかと思います。
セリアック病の人が発症しやすい自己免疫疾患は以下のとおりです。それぞれの症状についてはネット検索するといいでしょう。
・甲状腺疾患(甲状腺機能低下(橋本病)
・シェーグレン症候群
・アジソン病
・自己免疫性肝疾患
・心筋症(抗心筋抗体陽性)
・円形脱毛症
・リウマチ関節炎
・疱疹状皮膚炎(日本人には稀)


逆にいえば、これらの症状が現れている人の中には、元々の原因のスタート時点にセリアック病の疑いがある可能性は少なくないとも言えます。
by nutmed | 2010-03-30 09:26