第769回 自宅Deグルテンチャレンジテスト

日本のプロ野球ファンの方にはショッキングなニュースが今朝1番で入ってきましたね。読売ジャイアンツのコーチに就任した名選手であった木村拓也選手が先日のくも膜下出血で倒れ、危篤状態でしたが、今朝37歳の若さで永眠されました。広島時代よりもジャイアンツで開花したような気もしていて、臨機応変な勝負強さは大好きでした。ご冥福をお祈りします・・・

さて、今日は前回の予告とおり、自宅でできるグルテンチャレンジテストの紹介です。
はじめに注意を「お願いしておきたいのですが、グルテンに反応することで症状が現れそれが悪化するセリアック病であることが、すでに診断されている方は、グルテンによって症状が悪化する可能性があるので、このテストは避けてください。また、セリアック病と診断されていない場合でも、グルテンに反応することで症状が現れる可能性がありますので、十分体調の変化には注意して行ってください。

Nutmedグルテンチャレンジテスト®(無断転載はお断りします。引用の際には連絡ください)
1、準備するもの
・小麦100%で作られたパン(できればナッツ、果実などが入っていないプレーンの食パンがいいです)
・メモ帳
2、方法
①以下にあげる食材を2週間完全に避けてください
・明らかに小麦を材料とした食材や使用している加工食品
・ライ麦を使用した食材
・大麦若葉(ケール)を使用した食材。青汁にも使われていますので注意
・オーツ麦を使用した食材(オーツブランなどのシリアルも含む)
・マヨネーズ
・醤油
・ソース
・パン類
・パスタ、麺類(そばは10割以外はNo)
・ピザ
・パイ
・魚肉ハム・ソーセージ
・ハンバーグ(肉も大豆も)
・ケチャップ
・植物性タンパク質(商品ラベルにこの記載があるもの)
・アイスクリーム
・クッキー、クラッカー、ケーキ、餅、団子、あんこ
・加工チーズ食品
・カレー
米はOKです。
②上記の食材を避けている2週間の体調、ストレス、便通、便の状態をメモ帳に記載しておく。特に、日常現れている症状や感じている体調に変化がないかに注意する。
③便については以下の状態の有無を確認する
・便の色:黒い・明るい褐色・明るい灰色
・便の形:太く大きい・兎糞のように小さくコロコロ状・下痢状
・便の状態:トイレの水に浮く・水に沈んでいる
・便の臭い:メタン臭のように悪臭が強い・ほとんど臭わない
・便の周囲:油のような膜が張っている・水に油が浮く
④上記の食材を2週間避けた後、15日目から1週間、準備した食パンを毎日朝食時に1枚食べる。
⑤食パンを食べ始めてから、体調や精神的な感覚、ストレスの有無について、また以下の症状が現れるか否かを注意して確認する。それらの症状が少しでも現れた段階でテストは終了する。症状が現れない場合には1週間でテストは終了する。
・食後2時間以内のガスによる腹部暴満感
・貧血
・慢性的な下痢
・慢性的な疲労感
・便の悪臭
・気分の落ち込み
・気力低下
・体力の低下
・情緒不安
・集中力の低下
・記憶力の低下
・血糖の上下動(特に低血糖)
・急激な体重増減
・関節痛
・傷が治りにくい
・乾燥肌
・不眠(熟睡ができない)
・じんましんやかゆみ
3、判定
上記の症状が現れなかった場合でも、明らかにセリアックではないグルテン過敏症(non-celiac gluten sensitivity:NCGS)ではないと断言はできませんが、少なくとも現在はグルテンに反応をしている状態ではないと考えられると思います。
一方、2週間のグルテン素材を避けている間に、日常あった症状の1つでも改善または緩和され、グルテンの含まれた食パンを食べ始めてそれらの症状または上記の症状のいくつかが現れるような場合には、少なくともグルテンに反応をしている可能性は高いと考えられ、場合によっては血液や便によるIgG抗体検査やその他の検査を行ってみる必要はあるかもしれません。

by nutmed | 2010-04-07 11:31