2010年 05月 14日
第786回 ザクロの作用効果について その4
さて、今日はザクロの作用効果の最終回。ザクロの食欲抑制作用についてです。
2007年6月の国際肥満学会誌(International Journal of Obesity)で、北京の清華大学の研究チームによる発表で、ザクロの葉に含まれる成分(PLE)には強力な食欲抑制作用と脂質異常症の改善効果があることが報告されています。この研究では人間ではなくマウスによる動物実験ではありますが、肥満の原因となり、コレステロールの代謝バランスを崩してしまうような高脂質食を与えたマウスに、5週間PLEを与えたところ、著しく食欲が低下し、体重、血液中のコレステロール値は低下するとともに、便中に排泄された中性脂肪の数値が高くなっていたことが報告されています。
ザクロの葉から抽出された成分には、膵臓から分泌する脂肪分解酵素(膵リパーゼ)の働きに影響をあたえるとともに、腸内での脂質の吸収を阻害する作用があるのではないかと考えられています。
確かに、私のクライアントの中にも、更年期の症状を緩和する目的でザクロジュースを飲むように勧めた女性の中の何人かは、食欲、特に炭水化物への欲求が抑えられて、体脂肪が5%ほど減った方がいます。
果糖の問題があるので、血糖を気にされている方は頻繁に飲むことには注意したほうがいいと思いますが、
1日に200ccほどのザクロジュースであれば、減量効果も期待できるのではないかと思います。