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第797回 ミネラルの吸収量

今日で5月は最後、今年も半分が終了です。明日から水無月6月のスタートです。
さて、先日予告しました葉酸のテーマをスタートする前に、最近栄養医学研究所に寄せられたマグネシウム不足改善の1例について紹介します。

私の友人の内科と小児科を開業されている女性のドクターで、このドクターは栄養と症状の関係についてはかなり勉強されている方ですが、来院されている患者さんの中に、慢性的な頭痛と筋肉のケイレンが頻繁に起こる中年女性がいらっしゃり、、マグネシウム(酸化マグネシウム)を処方して1カ月ほど飲んでもらっているそうですが、一向に症状は改善しないので、1週間に1回、合計3回の静脈注射によるマグネシウム投与を行ったところ、頭痛も筋肉のケイレンも80%ほど無くなったということです。

マグネシウムは、カルシウムと吸収のメカニズムがことなりますが、マグネシウム元素が結合するパートナーによっても吸収量(率)が異なります。また、カルシウムと異なり、経口から摂取したマグネシウムは、摂取量が多くなると便や尿からの排泄が増え、摂取が少なくなり、体内に不足すると小腸からの吸収率が高くなります。さらに、マグネシウムは経口で摂取した場合、1-2時間後から腸で吸収がスタートしますが、吸収のためには、小腸から空腸までの間に最低でも6時間とどまっていないと、吸収量が低下するという研究報告もあります。
1993年のデンマークから発表された研究によると、経口で摂取したマグネシウムは、正常なマグネシウム数値に戻るまでに最低6時カ月を要すると報告しています。
人が医薬品、サプリメントで経口摂取したマグネシウム(元素として)をどのくらい吸収できるかについての研究は、過去にいくつか行われていますが、その量は健康人で30-40%と言われています。つまり、100mgの元素量としてのマグネシウムを経口で摂取した場合でも、最大で40mgほどしか吸収されていないということになります。
みなさんが期待、想像しているほど、経口からのマグネシウムの吸収量は多くはないと言えます。
by nutmed | 2010-05-31 15:10