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第804回 食育は食の哲学

今朝の東京は小雨が降ったり、太陽が顔を出したり、1日を通して不安定な天気になりそうです。
さて、今日は食育についてです。
今多くの栄養学者、料理研究家、国や自治体の行政が若い世代の食への関心と健康を憂慮し、食育というテーマで行動をはじめています。ただ、親子で食事を作り共感することも大事であることは間違いのないことですが、そこには親や先達が子に伝えるべき食の哲学とモラルの伝承がもっとクローズアップされるべきではないかと思います。
私は常々食育については思うところがありまして、現代の子どもの行動や意識が全て食育で解決できるとは到底考えていません。 むしろ今仰々しく組織された 研究会や国会議員、栄養士の先生たちが集まって議論したところで、解決できるのは目の前にある現象だけで、子どもだけでなく親や周囲の大人の心の奥底にポッカリと開いてしまった穴は埋めることができないと思っています。その穴は「哲学」であり「モラル(道徳)」です。
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今50歳以上の方の多くが子どものころ、お爺さん、おばあさん、両親から口やかましく言われていた「箸の持ち方」「ご飯粒を残さない」「よく噛んで食べる」と 言ったことは素材の生産者であるお百姓さんに申し訳ないことだということも含まれますが、それだけでなく、「何故食事をしなければいけないのか?」「食事の環境がもたらすもの」、「食事の仕方(私は食事行動と呼んでいます)」など、食卓を中心とする人間にとっては重要な考え方です。そして食の哲学とモラルは行政や教育機関が伝承し教えるものではなく、最も身近にいる親であり、地域の先達が行うべきものだと思います。
私はこの食の哲学とモラルなくしては子供たちだけでなく多くの成人が、人間としての営みに欠かせない60兆個もの細胞を正しく機能させることは不可能であるとさえ感じます。
by nutmed | 2010-06-09 07:35