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第805回 逆流性食道炎(GERD) その1

今日から週末土曜日までは、梅雨前の晴れ間が満喫できそうです。来週からはいよいよジメジメとした梅雨入りの便りが聞こえてきそうですね。

さて、今日から逆流性食道炎(GERD:Gastroesophageal reflux disease)について、数回テーマにしたいと思います。GERDについては、昨年10月にも単発で紹介していますが、最近、日本でも逆流性食道炎が話題になっていて、逆流性食道炎改善薬の製造メーカーが、テレビで逆流性食道炎のことについてコマーシャルをうったり、内科、消化器科クリニックの待合室には、逆流性食道炎のポスターが貼られています。
逆流性食道炎とは、下の図のように、まさに胃酸が食道に逆流してしまうことによって、食道粘膜細胞が傷ついて、胸やけをおこしたり、口の中がすっぱい状態(呑酸)などが現れる症状です。決して新しいものではなく、かなり昔から言われてきたもので、この症状を持った人は以前から少なくないはずですが、最近になって話題になっているのかは私も不思議に思っています・・・
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日本でも欧米でも、以下のような症状のいくつかに該当する人は逆流性食道炎の疑いありとしています。
・胸やけがする
・食べたあとムカムカする
・酸っぱいものがあがってくる
・食べるとのどがつかえる感じ
・胸が痛い
・胃が痛い
・胸やけがしてよく眠れない
・胃がもたれる

本来、食道下部にある括約筋(帯)(LES:Lower Esophageal Sphincter)の役割は、食道と胃の境にあって、胃酸や未消化の食物の逆流を止めるための働きです。この括約筋の働きが加齢とともに低下したり、損傷を受けたり、ヘルニアになったり、ストレスを受けたりすることでも、胃酸が逆流することはあります。
最近では、それほど年齢が高くないのに逆流性食道炎の症状をうったえる人が少なくないようです。括約筋の働きは、食事内容、食事の食べ方、食事をしている姿勢、衣服によっても変わり、胃酸が逆流することは少なくありません。
一般に逆流性食道炎は、食事を胃に送り込むときや、ゲップがでる際に括約筋が緩んで開く食道下部が、何かの原因によって一時的に緩んで開いてしまう「一過性LES弛緩」という状態が頻回に、また慢性的に起こることによって発症すると考えられています。
一過性LES弛緩は、若いひとでも起こりやすい状態で、おもに以下の原因背景があります。
1、腹部の圧迫(ベルトを締めすぎたり、前かがみになって腹部を締め付ける状態)
2、大食い早食い(短時間に多量の食物を食べる)
3、腸内細菌のアンバランス(腹部膨満による下から上への圧力負荷)
4、繊維質不足(腸の動きが鈍くなることで便秘やガス発生により腹部膨満による下から上への圧力負荷)
5、脂肪の過剰摂取


1-4番までは何となく理解納得できると思いますが、5番の脂肪の過剰摂取と一過性LES弛緩の因果関係については、次回に・・・
by nutmed | 2010-06-10 13:02