2010年 09月 06日
第899回 2010.9 ビタミンD トピックス その1
さて、この1年ほどアメリカで依然話題になっているビタミンDですが、再びビタミンDについて、トピックスを交えながら、数回にわたってお話させてもらうことにします。
ビタミンDについては、今年の1月7日からしばらくロングランテーマで紹介していますが、1昨年からアメリカ中でビタミンDの働きや作用の真相に関する大きな議論が続き、話題が依然と沸騰しています。日本ではマスコミメディアが取り上げる様子は依然としてありませんが、今アメリカ発のビタミンDに関する話題は世界中を駆け巡っています。1昨年から昨年までの1年間に、ビタミンDに関する一般向けの書籍の数はウナギ登りで、過去20年間にこれほどビタミンDの話題や情報があふれることはありませんでした。
大きな話題になったのは、やはりビタミンDの摂取量についてで、ビタミンDの1日あたり必要量は、従来言われてきた量では少ないこと、また1日あたりの推奨摂取量では、現代人の生活、食事、ストレスの環境からくるビタミンDの必要量を補うことは難しいことです。
そこで、今回お話するビタミンDのテーマでは、ビタミンDの働きを考えたときに、現代人の生活習慣の中で、ビタミンDがなぜ不足してしまうのか、また生活習慣病の背景に深くかかわるビタミンDについて、数回にわたって紹介してみたいと思います。
1回目の今日は、「ビタミンDはもはやビタミンではない!」というテーマです。
以前のブログでビタミンDを扱ったときにも言いましたが、ビタミンDはビタミンという名前がつけられ、脂溶性ビタミンのカテゴリーに含まれてはいます。しかし、その働きをつぶさに見ていくと、ビタミンDはもはやビタミンではなく、ホルモンに近い働きをもった物質であることがわかります。ホルモンの多くは、代謝、細胞1つ1つの働き、そして遺伝子の発現に直接的にも間接的にも関わりますが、ビタミンDにはこれらの働きがあります。ビタミンDの体内での代謝の過程で作られる「1-25(OH)2ビタミンD」という物質は、ステロイドホルモンの1種類で2000種類以上の遺伝子の発現にかかわっています。
次回以降紹介していくビタミンDの働きの中にも、他のビタミンとは異なる性格、性質を持ち、ホルモンに近い作用をもつビタミンDの姿を紹介していきます。
私のブログを以前から購読していただいている皆さんは、以前からビタミンDのことは頻繁に紹介してきたので、ビタミンDについての興味や見識は深くなっていることと思いますが、それでも皆さんの多くが考えている以上に、現代人の食生活、生活習慣を考えると、ビタミンDの摂取量は不足していると考えられ、多くの不定愁訴の背景に、そして日常生活で悩んでいる症状の背景に、ビタミンDがかかわっていると考えられます。


