2010年 09月 27日
第913回 糖化抑制の素材 ビタミンB6(ピリドキシン)
さて、今日は糖化抑制の素材の5回目です。今日の素材テーマはビタミンB6です。
前回までに紹介してきた素材は、糖化最終産物(AGE)ができる過程で作られるいくつかの物質の合成を阻害する作用を持っていましたが、今日紹介するビタミンB6は、体内でたんぱく質と糖が結合する初期の段階で、たんぱく質と糖の合成を阻害する作用をもったビタミンです。糖化の過程でAGEが作られる少し前の段階で、糖化の進捗を抑えるための抗酸化物質として、同じビタミンのビタミンCやビタミンEが、AGEを抑えるために効果を発揮してくれますが、ビタミンB6の場合は、直接的に糖化物質の合成を抑えてくれる強力なビタミンと言えます。ビタミンB6の活性型を持った構成成分はピリドキシン(Pyridoxine)で、この成分には糖化の初期段階でたんぱく質と糖が不用意に結合することを抑える作用があります。日本で市販されているビタミンB6のほとんどは、塩酸ピリドキシンと言って、このままでは活性型のピリドキシンではなく、体内でいくつかの変化をしてはじめて活性型のピリドキシンになりますが、医薬品として処方されるリン酸ピリドキシン(P5P)は、ほぼそのままで活性型のピリドキシンとして作用してくれます。つまり、サプリメントとして販売されている塩酸ピリドキシンよりもP5Pのほうが糖化を抑える効果は高いということです。最近の研究では、ピロドキシンには腎臓の働きの改善、特に血圧上昇や尿たんぱくの低下に有効なビタミンであることが報告されています。
また、糖化による影響によって起こることが報告されている脳の働きにかかわる症状、特にアルツハイマー性痴呆症の予防と改善にも有効であると報告されています。
ビタミンB6はマグネシウムと同様に、体内では補酵素として働く、欠かすことのできないビタミンの1つでもあります。
糖化抑制のテーマが始まって以降、読者のかたから「佐藤先生は糖化抑制のために何かやっているのでしょうか?」というメールが多く寄せられてきます。私自身、遺伝的に糖尿病の家系であることもあって、今から12年前から糖化抑制については、食生活もそれなりに糖化コントロール素材を考えていますが、1昨年からメトホルミン、グアニジン、カルノシン、アルギニンのサプリメントに加え、今年はじめから、1週間に1回600mgのグルタチオンを静脈注射しています。体調には明らかに変化はあります。一番効果があるのはやはり糖の代謝産物の量の低下ですが、目の機能や肌の弾力は家族が触ってもわかるほど違いがわかるほどです。


